Best Professional Firm 2020

会計業界人の就職・転職をサポートしてきたMS-Japanによれば、20代、30代の若い世代にとっても魅力的な業界だという。 というのも、資格試験受験者数の減少や有資格者の高齢化もあり、若手人材にとっては売り手市場だからだ。 昨今の就職・転職市場について、同社のリクルーティングアドバイザー・清水知美さんに聞いた。

   一般的に会計業界の魅力として挙げられるのは、仕事のやりがいや専門性、将来性などだが、リクルーティングアドバイザーの清水知美さんによれば、「それらに加えて“不況知らず”であることも魅力の一つです」とのこと。
 図1を見てほしい。リーマンショックの影響を受けて一般企業の求人数が大きく落ち込んだ2009年にあっても、会計業界の求人数は大きく増加し、しかもその後、右肩上がりに推移した。
「法人がある限り税務申告も監査もあり続けます。そのため、景気の波を受けづらく、助成金関係や事業再生・承継のコンサルティングなど、不景気のときにこそ頼られる業務があり、仕事が増える法人も少なくありません」
 そんな会計業界で今、若手人材の獲得に積極的なファームが増えているという。背景には、シニアの会計人が多数を占めるという業界事情がある。

 年齢層別の税理士数は60代がボリュームゾーンであり、60代以上が占める割合は実に53.8%に及ぶ(図2)。 さらに、税理士試験受験者数が年々減少する中、35歳以下の若手層の受験者が大きく減少している(図3)ことから、 今後、会計人の平均年齢はますます上昇するとみられている。
 シビアな構造問題にも思えるが、清水さんは「視点を変えれば、若手にとっては今がチャンスです」と断言する。「会計業界を担っていく人材が不足しているわけですから、 しっかり仕事と向き合い経験を積めば、活躍できる可能性は大きく広がります。今まさに会計業界への就職を本気で考えるときです」
 自分に合ったキャリアデザインを描きやすいことも、会計業界の優位性だ。転職事例のうち、Aさんは専門学校在学中から税理士試験に挑戦している、 いわば「早咲きタイプ」。一方のBさんは、大学卒業後に資格取得を決意し、時間をかけてコツコツと合格科目を積み重ねてきた「遅咲きタイプ」だ。タイプの異なる両者だが、どちらも年収アップに成功していることに注目したい。 「IT、英語、資産税、金融、マネージメントなど、一般業務にプラスアルファ自分だけの能力を発揮できれば、コツコツ勉強してきた遅咲きタイプでも活躍できるのが会計業界です」(清水さん)

 会計業界における転職年齢のボリュームゾーンとなる20~30代(図4)のうちに頑張って資格を取得すれば、その後は経験を積みながらスキルを磨き、 キャリアアップを図れる。会計業界を目指すなら、自分のキャリアデザインを早めかつ具体的に描き出すことを、ぜひお勧めしたい。


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