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デジタルで年末調整が変わる?令和6年分のポイントとペーパーレスの可能性

公開日2024/11/05 更新日2024/11/01 ブックマーク数
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デジタルで年末調整が変わる?令和6年分のポイントとペーパーレスの可能性

年末が近づき、多くの企業や個人事業主にとって欠かせない業務が「年末調整」です。この手続きは従業員の所得税を正しく計算し、年間の納税額を調整するために行われますが、その一方で、年に一度ということもあり、なかなか覚えづらい業務という声も多く聞かれます。

令和6年は、6月から適用された定額減税により、年末調整における所得税の計算や書類の変更等、年末調整業務に変更点が発生します。

本記事では、年末調整における定額減税のポイントや手続きの詳細、さらにデジタル化によって実現できる業務効率化について解説していきます。

弥生株式会社

▼この記事を書いた人

弥生株式会社 年末調整PRチーム

弥生株式会社 年末調整PRチームは、年末調整に関する最新情報や役立つ知識を発信するチームです。
中小企業の皆さまが年末調整の業務に安心して取り組めるよう、正確でわかりやすいコンテンツ作りに注力しています。
年末調整における不安や疑問に対し、信頼性のある情報をお伝えし、弥生ユーザーを含む多くの方々に情報をお届けします。

1. 年末調整とは

給与の支払者は、役員・従業員に対して給与を支払う際に、給与の額面に応じて所得税の源泉徴収を行っています。しかし、給与や賞与から源泉徴収される所得税額は概算であるため、本来の所得税額と差異が生じえます。

また、年間の所得や税額に対して適用される控除もあります。そこで、こうした差異の解消や各種控除の反映を行い、1年分の所得税額を確定させて過不足を精算する手続きが必要です。その手続きを「年末調整」といいます。一般的には毎年12月に、会社などが役員・従業員から控除証明書などの提出を受けたうえで、所得税の還付または追加徴収を行います。

年末調整とは

2. 年末調整対象者と手続きの流れ

年末調整は、一部を除き、ほぼ全ての従業員が対象です※。手続きのスケジュールは以下の通りです。

※以下のいずれかに該当する人は、年末調整を行いません。

  • 一年の給与総額が2,000万円を超える人
  • 災害減免法の規定により所得税の徴収猶予や還付を受けた人
  • 2か所以上から給与を受け取っていて、他社で給与所得者の扶養控除等(異動)申告書を提出している人
  • 非居住者(国内に住所や1年以上居所を持っていない人)
  • 日雇労働者など継続した雇用ではない人

年末調整のスケジュール

  • 11月: 各種申告書を配布し、従業員から控除証明書類の提出を受け付けます。
  • 12月: 集計と最終的な税額計算を行い、年末調整を実施します。
  • 還付・徴収: その結果に基づいて還付がある場合は給与に加算し、逆に税額不足がある場合は差額を徴収します。
  • 翌年1月: 法定調書や源泉徴収票の提出をします。

末調整のスケジュール

3. 令和6年の年末調整における新たな要素「定額減税」

令和6年の年末調整では、例年と異なり定額減税が適用されます。しかし、弥生が9月に発表した調査によると、年末調整における定額減税の具体的な影響を把握している給与計算担当者はわずか29.1%で、約7割の担当者がその詳細を知らない、または今回の調査で初めて知ったと回答しています。

年末調整における定額減税の具体的な影響を把握しているか

さらに、従業員100人以下の企業では、70%以上の担当者が定額減税による業務負担の増加を懸念しており、特に年末調整時の二重の手続き「月次減税事務」と「年調減税事務」が課題となります。

定額減税の適用により、給与支払者はより複雑な計算を行う必要があるため、従来の手続きに加えて注意が求められます。特に、適用条件や控除額に関する誤りがないよう、年末調整申告書類の確認が重要です。

詳細はこちらをご確認ください。
https://www.yayoi-kk.co.jp/kaiketsu/nencho/point/#anchor-01

4. 具体的なケースから学ぶ「ペーパーレス化で実現できること」

弥生の調査によると、令和5年度分の年末調整に関して、64.5%の担当者が「残業が増加した」と回答しており、そのうち31.1%は「10時間以上の残業が増えた」と述べています。これは、最新の法令への対応や申告書類の配布・回収、さらには従業員からの問い合わせ対応が大きな負担となっていることを示しています。

定額減税に対応しつつ、効率的な年末調整を実現するためには、デジタルツールの活用が重要です。特に、ペーパーレス化により、以下のような具体的なメリットが得られます。

ケース① 勤務日が少ないパートタイムスタッフの申告書回収がスムーズに
東京都のA動物病院では、これまで控除申請書などは紙で回収して、税理士へ郵送していたので手間がかかっていました。とくに、週2回勤務のパートタイムスタッフなど、出勤頻度が低い従業員からの、申告書回収に時間がかかるという課題がありました。しかし、Webで提出してもらえるようになることで、次の出勤日を待たずに即時に提出が可能になり、回収までのタイムラグが埋められ、お互いにストレスがない状態になるといいます。

ケース② 書類保管にかかる業務負荷を軽減
神奈川県の町工場Bでは、「弥生給与 Next」の導入によりペーパーレス化が進められています。法令により年末調整に関する書類は7年間の保管が義務付けられています。これまで、膨大な書類が社内に保管され、場所の確保が大きな課題となっていました。しかし、「弥生給与 Next」の導入によってペーパーレス化が進み、今後は紙の書類の保管が不要になる見込みです。これにより、書類保管にかかっていたスペースや管理の手間が大幅に削減され、業務効率化になっています。

ケース③ 計算の自動化でミスを削減し業務効率アップ
東京都の企業Cでは、年末調整において控除申告書の配布や回収作業がデジタル化され、業務効率化が進んでいます。また、法定調書の作成が従来は手作業で行われていたため、記載ミスや確認作業に多くの時間が費やされていましたが、給与ソフトによる自動計算機能の導入でミスが削減され、作業時間の短縮が実現しました。この自動化により、年末調整業務全体の正確性と効率性が大幅に向上しています。

5. まとめ

定額減税が実施されることで、給与計算担当者には新たな負担が増えることが調査からもわかっていますが、デジタルツールを上手く使えば、その負担を軽くすることができます。

弥生の調査でも、給与計算ソフトを利用している企業は全体の67.7%、クラウド型のソフトを活用している企業は29.8%に上ることが分かりました。また、Web対応で申告書類を配布・回収する企業は43.1%に達し、特に従業員30人以上の企業では、過半数がWeb対応を検討しています。 多くの企業がすでに給与計算ソフトやWeb対応を取り入れていることが明らかになりました。

年末調整は、毎年の企業活動において必要不可欠な業務です。今年は定額減税への対応が加わることで、特にその準備や理解が求められます。給与計算ソフトを活用すれば、これまでの手作業や重複した業務を減らして、スムーズで正確な年末調整が実現できます。年末調整業務をもっとスムーズに進めるための準備を進めましょう。


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