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人とのつながりが導くキャリアの可能性【CFOインタビュー グリーンモンスター株式会社 取締役CFO 開原 信一氏】

公開日2025/01/30 更新日2025/01/31 ブックマーク数
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グリーンモンスター開原様

今回は、グリーンモンスター株式会社で取締役CFOを務める開原 信一氏に、キャリアの中でのターニングポイント、仕事に対する価値観、現職の事業及び組織の魅力を伺いました。経営管理の領域で活躍する開原氏の考えに触れることで、キャリア形成のヒントを得て頂ければ幸いです。

【プロフィール】

開原 信一(かいばら しんいち)
グリーンモンスター株式会社 取締役CFO

専門学校卒業。公認会計士。

有限責任あずさ監査法人にて監査、IPO支援、コンサルティング業務に従事。その後、株式会社ポケラボ(現 株式会社WFS)、株式会社ウェルスナビ等の事業会社を経て、2019年10月に独立。2020年7月グリーンモンスターに参画。

――これまでのご経歴をお伺いできますでしょうか。

最終学歴は専門学校卒業なのですが、当時は資格があれば就職にも苦労しないと思っていたので、資格の勉強ができる専門学校を調べて、その中で得意だった数学が活かせそうな会計士か税理士のどちらかにしようと考え、結果的に会計士の資格取得を目指し、勉強をすることに決めました。

当時は、簿記のことも知らず、専門学校に入学して、借方や貸方を学ぶところからのスタートでした。それでも幸いなことに、これが自分に合っていて、今に繋がっています。 専門学校では毎週テストがあるのですが、ずっと1位を取り続けていたんです。連続で1位を取っていると、順位を落としたらまずいというプレッシャーがかかり始めて、それが頑張れるきっかけになっていたと思います。

その後も大阪から来た実績のある先生にすごく目をかけてもらっていたこともあり、とんとん拍子で会計士試験に合格できました。合格後は、あずさ監査法人の横浜事務所に入所しました。

――会計士の試験勉強は非常にあっていたようですが、実際の監査法人の仕事はどうでしたか?

グリーンモンスター開原様

東証一部上場企業の製造業の監査を中心にIPO準備支援、コンサルティングの仕事に携わらせていただきました。 あとは少し変わった仕事も任せてもらって、セミナー講師をすることもありました。経理向けのセミナーで、固定資産や有価証券など、テーマを設定して開催していました。

主に製造業を担当していましたが、環境分野を取り扱う会社や、特殊な製品を手掛ける会社など、さまざまな企業に携わることができ、多くの経験を積ませていただきました。

――監査法人では幅広く経験が積めて充実していたようですね。その後、転職した理由は何ですか?

いろいろできたとはいえ、中心は監査業務で、6年間続ける中で、少しずつ新たなチャレンジをしてみたいという気持ちが芽生えてきました。監査の仕事では、過去の財務情報を検証し、公正性を評価する仕事をしていましたが、次は未来を見据えた仕事をしたいなという思いが芽生えました。2014年1月に当時グリーの子会社になったばかりの株式会社ポケラボ(現 株式会社WFS)に経営企画として転職をしました。

経営企画という部署では、親会社と時期が異なっている決算期の統一や、管理部の組織改革を進めるなど、組織全体の課題を洗い出し、次々と解決していく仕事に取り組んでいました。

当時、経営企画のマネージャーが公認会計士の有資格者の方だったので、この方から色々なことを教えていただきました。正直、監査法人を出てすぐの頃は、資格もあるしどこでも生きていけるだろうという自信がありましたが、実際は事業会社の内側のことは何も知らなかったな、監査といっても表面しか見ていなかったのだなということを思い知らされましたが、非常に気づきと学びの多い時期で成長を実感できました。

非常にやりがいもあって良い環境で結局4年ほど勤めた中でやりたいと思っていたことが一通りできたのと、この先のキャリアを考えた時に、いつかIPOを経験したいなという思いがあったので転職を考えました。そんなときにグリーグループの繋がりで株式会社ウェルスナビという上場準備をしている会社から声をかけていただき、希望していたIPO準備に携わることになりました。

その後、ウェルスナビを辞めて、独立して自分の会計事務所を立ち上げました。経理支援を中心に、IPO支援などの業務にも携わらせていただき、順調に経験を重ねていましたが、次のキャリアを考える中で、新しい環境でさらなる成長を目指したいという思いが強くなりました。 比較的順調に案件をいただけていたので、週3日勤務で生計を立てられるような状況でした。一方で、その先のキャリアを考えたときに、成長がないなと感じてしまい、改めて事業会社に挑戦しよう、せっかくなら経営ボードを目指そうと一念発起して転職活動をしました。

――そんな中で出会ったのが現職のグリーンモンスターだったのですね。入社の決め手を教えてください。

グリーンモンスター開原様

転職する前は自分の経験になるかどうかを基準として考えていた部分もあったのですが、この時期、子供が生まれたり、コロナ禍真っ只中だったりして価値観が変化したタイミングでした。“自分のことより人のために”という考えに思考が強くなっていて、せっかく働くなら世の中に貢献できる会社や事業に関わりたいという想いがありました。

グリーンモンスターは、投資学習をはじめとした金融教育を行っています。メイン事業である体験型投資学習アプリシリーズは、いくつかラインナップがあるのですが、アプリ内で与えられる仮想の資金を使って、本番に近い環境で取引が体験できるものもあります。本格的に投資を始める前に、基礎知識を身に付けるだけでなく、疑似体験できるサービスです。

――確かに、投資ってはじめるまでのハードルが高い一方で、ちゃんとした知識を身に着けずにはじめてしまう方もいますよね。

そうなんですよね。お金が増えたり減ったりすることって怖いことだと思いますし、リスクを取らないとなかなかリターンもない世界でもあります。ただ、まずは正しいリスクの取り方を知る必要があると思うんです。

一般的にはリスクというと、マイナスのイメージが強いですが、金融の世界では、リスクとはマイナスだけでなく、プラスに大きく変動する可能性も含まれています。そういうところから学んでいただくことが必要だなと考えています。

投資は資金がないとできないと思われることも多いですが、実はお小遣いやお釣りでも気軽に始められます。そうした誤解を解消し、正しい知識を持って、安心して投資を始められる環境を作っていきたいと考えています。月に数千円と決めて投資を続けた場合に、将来どれだけ資産が増えるかを具体的にシミュレーションできるようになり、投資が身近に取り組めるものだと感じてもらえる時代になったと思います。

若い人ほど、やればやるだけ大きな価値に繋がっていくと思っているので、とにかく若いうちから少しずつでもやりましょうというところですね。

――事業の展開として、大人向けのコンテンツとかアプリとして展開してらっしゃると思いますが、教育などへの展開もあるのでしょうか?

金融教育というのは今後、学校教育にも入っていくだろうということを想定していますので、このサービスが今一番必要なのは全く金融教育を受けていない若者世代だと考えていて、我々はまずこの世代を支援するということを基本スタンスとしています。

――これまでの開原さんのご経験の中で、キャリアの核となっている価値観やターニングポイントとなった体験はありますか?

グリーンモンスター開原様

1番の核になっている部分は、監査法人にいた時ですね。最初にさまざまな企業を担当させていただいたことと、多種多様な方々とお話しする機会があったので、そこで色々なコミュニケーションが取れたことですね。論理的に物事を考えることとか、察するスキルが培われたことは、間違いなく核になっていると思います。
ターニングポイントは、たくさんありましたが、絞ると3つくらいですかね。

1回目は、初めての転職で事業会社に入った時ですね。その時は、なんて自分はできない人間なのだろう、いかに小さい世界にいたのだろうというのを知ることができたので、ターニングポイントだなと思います。、特に、監査の見る側だけではなく、事業会社での見られる側みたいな両方の視点をここで得られたので、そういう意味でも大きなターニングポイントだったと思います。

2回目は、ウェルスナビに入った時です。このとき、本当に人の縁は大事にすべきなんだなと感じました。手に職を持っているから、割と自分1人でなんでもできるみたいな勘違いをして、プライベートでの人との関係を断絶していた時期みたいなのもありましたが、人の縁が人の縁を呼ぶということを知れたという意味で、 ここもターニングポイントですね。

3回目は、グリーンモンスターに来た時ですかね。今までは、自分の成長に資するかどうかが一番の判断軸でしたが、コロナ禍で子供が生まれて、視点が変わり、日本とか、企業の成長に貢献すべきという考え方に変わったので。 未来のためにも、日本の成長や社会に貢献しなくてはならないと考えるに至ったという点でターニングポイントだなと。

――これまでやってきてよかったなって思われることや、もっとやった方がよかったなみたいなことがあればお伺いできますでしょうか?

20代・30代であればグロービスのクリティカルシンキングという講座を受けた方がいいかなと思っています。僕も初めて事業会社でこれを受けた時には衝撃を受けて、もっと早く受講していたら、監査法人時代もっと役に立ったんじゃないかなと思いました。 問題解決の基本的な考え方にはなりますが、色々な人と同時に学べる機会ってなかなかないですし、いかに結論から話すことが大事かみたいなことも含めて、早めに知っておいて損はないですね。

頭ではわかっていても、やっぱり癖付けしていかないと突発的にできることではないかなと思うので、ぜひやった方がいいんじゃないかなと思います。お金はかかりますけど、社会人はみんな受けてもいいんじゃないかなと思うぐらい、いい講座だと感じます。

――Manegy読者の皆さんが直ぐに実践できることとして、CFOの皆さんにお勧めの書籍を伺っているのですが、ご紹介していただける本はございますか?

意外かもしれませんが、一冊目は、「ゲッターズ飯田の『五星三心占い』」ですね。 完全に自分向けで申し訳ないのですが、僕は結構占いが好きなんです。

これまでは、運って悪いことがあったらその分いいことあるし、いいことあったら悪いことがあるみたいな関係性かなと思っていたのですが、この本はそうではなくて、運というのはいい方向にスパイラルでどんどん良くなっていくものだということが書かれています。この本を読んで運に対する考え方が変わったんですよね。

それから、毎日の運気情報みたいなものが載っているのですが、悩んだ時にこれを見て決めるみたいな形で活用しています。これを元に判断して失敗してしまったらしょうがないと思えるので、これが僕にとっては、人生のバイブルですね。

2冊目は「ひと目でわかる! 見るだけ読書」という本です。24冊の本の内容をそれぞれエッセンスとして集約し、1枚にまとめられています。

この本のいいところは、連動性があるところですね。この本の内容と、別の本の内容が実は繋がっているということに気付くと、新たな発見があり面白いと感じました。この本はこういう順番で読んでいくと、こういう習得に繋がるよという形で書かれているので、実際に該当する名著を読書する上でもすごく参考になるいい本だなと思います。

最後が、僕の中で結構いい刺激になったものなのですが、「世界最高の話し方――1000人以上の社長・企業幹部の話し方を変えた! 「伝説の家庭教師」が教える門外不出の50のルール」という本です。この本には、エグゼクティブのコミュニケーションの考え方が書かれています。

これを読んだことがきっかけで、著者の方のスクールにも参加させていただきました。 スクール自体は6日間ほどで、初日と最終日のプレゼンが劇的に変わるという貴重な経験ができました。参加者の皆さんも志が高く、刺激を受けることもできました。

――面白そうな本ばかりですね。本日は貴重なお話を頂きありがとうございます。

インタビュアー
清水 悠太(しみず ゆうた)/ 株式会社MS-Japan マーケティングDivision / 執行役員


2005年3月法政大学卒業後、株式会社MS-Japanに入社。
ベンチャー・IPO準備企業を中心とした法人営業を経験した後、キャリアアドバイザーとしてCFO、管理部長、会計士、税理士、弁護士を中心に延べ5000名のキャリア支援を経験。
現在はマーケティングDivision長および執行役員として、マーケティングと新規事業・新規サービスの開発を担当。


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