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一般的にはあまり知られていませんが、毎年11月11日~17日の1週間は「税を考える週間」と決められており、全国各地でさまざまなイベントが開催されています。
もともとは納税者の声を聞くための施策だったようですが、近年になって税に親しんでもらうための行事に様変わりしたようです。今回の記事では、税を考える週間について紹介しながら、日本の税制についても改めて考えてみます。
税を考える週間の起源は古く、今から約70年前の1954年(昭和29年)にまでさかのぼります。当時はまだ税務に対して不満を抱く納税者が多かったため、「納税者の声を聞く月間」として、納税方法の周知や苦情相談などが行われていたようです。
その後一時期は「税を知る週間」として続けられていましたが、2004年(平成16年)に「税を考える週間」に改称され、国民に税の仕組みや目的を考えてもらい、税に対する理解を深めてもらう行事として定着しています。
現在日本には46種類の税が存在します。令和4年度予算における国税と地方税の合計は112兆円あまりですが、そのうちおよそ半分を所得課税が占め、約35%が消費課税で、残りの約14%が資産課税などとなっています。
税について考えるよい機会なので、46種類の中から主な税についてリストアップしてみましょう。
●主な国税
・所得課税:所得税、法人税、地方法人税
・消費課税:消費税、酒税、たばこ税、石油ガス税、自動車重量税、関税
・資産課税:相続税、贈与税、印紙税
●主な地方税
・所得課税:住民税、事業税
・消費課税:地方消費税、自動車税、軽自動車税、入湯税
・資産課税:固定資産税、不動産取得税、国民健康保険税、事業所税
ここに挙げたのは、多くの人になじみのある税だけです。この中でも、日常生活に特に関わっている税は10種類程度でしょう。それが多いと感じるか少ないと感じるかは、人それぞれかもしれません。
2022年の税を考える週間は、「くらしを支える税」をテーマにして11月11日から17日まで開催されます。その期間に国税庁では、以下のような取り組みを進めることになっています。
●マスメディアを通じた広報
新聞やインターネットなどを通じて、税を考える週間の広報活動を行います。
●国税庁ホームページの活用
国税庁のホームページでは、インターネット番組「Web-TAX-TV」の中で、国税庁の仕事を紹介するドラマを放映します。
Web-TAX-TVを開いてみると、お堅い番組が並んでいますが、新着動画のコーナーにはドラマ仕立ての動画が紹介されています。一般の皆さんに歩み寄ろうという、国税庁の意気込みが伝わってくるようです。
●講演会などの開催
税に関する講演会や説明会を開催するほか、国税庁のホームページでも税を考える週間について、また国税庁の取り組みや税務署の仕事についての資料を見ることができます。
●国税モニター意見交換会
現在国税庁では、全国の約350人に対して国税モニターを依頼しています。税を考える週間には、国税庁・税務署と国税モニターとの間で意見交換会が行われます。
●税に関する作文の表彰
夏休みの宿題でおなじみの「税に関する作文」は、税を考える週間までに選考が行われ、全国の中学生と高校生の中から選ばれた作文に対して、入選者の表彰式が行われます。
税を考える週間には、全国各地でもさまざまなイベントが催されます。一例を挙げてみると、東京税理士会では都内に複数の会場を設けて、税の無料相談を実施します。楽しいイベントではなさそうですが、税に関する悩みをもつ人にとっては、気軽に相談できるよい機会になるでしょう。
ほかの地域では、管轄の税務署長による講演と、各界の著名人による講演やミニコンサートなどをジョイントさせたイベントの開催が多く予定されています。堅いイメージの税というテーマについて、何とか一般の皆さんにも興味をもってほしい、という関係者の思いがよく分かります。
私たちが普段生活する中で、税について意識する機会は多いとはいえません。買い物をする時もガソリンを入れる時も、同時に税金を納めているとは考えないでしょう。一方で自動車税や健康保険税を納める時には、「税金を支払わなければならない」というネガティブな感覚に襲われることも事実です。
しかし、本来税金は取られるものではなく、国や地方に預けてそれを有効に使ってもらうもののはずです。どうすれば税の適正な使い方ができるのか、どうすれば無駄な税の使い方を減らせるのか、そうした前向きな税に対する考えを深めるためにも、地域で開催される「税を考える週間」に参加してみてはいかがでしょうか。
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