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フリーランスのマッチング・プラットフォーム「Lancers」を提供するランサーズ株式会社が、登録しているフリーランスを対象に、現在の働き方に関するアンケート調査を行いました。 その結果を踏まえて、フリーランスという働き方のメリットや、現在の実情・悩みなどの問題点について解説します。今後は副業がさらに広がる可能性もあるので、企業の経営者や管理職の皆さんもぜひ参考にしてください。
「フリーランスの働き方に関するアンケート」*と題して行われた今回の調査は、実際にフリーランスとして働いている約200名を対象に、2023年1月30日~2月5日にかけて実施されました。
その結果、全体の約7割が独立したフリーランスとして働いているほか、残り約3割は企業の正社員が、副業としてフリーランスの仕事を兼業していることが分かりました。また、そのうちの約97%は、今後も副業を続けたいと回答しています。
フリーランスとは労働者を表すとともに、労働形態を表す言葉でもあります。特定の団体や組織に属さず、依頼を受けた仕事を成果物として納入することで報酬を得ます。主に業務委託契約を結び、継続的または単発的に仕事を請け負うことが多いようです。
現在フリ-ランスの中で特に人気のある職種は、ITエンジニア、Webディレクター、ライターのように専門的な知識とスキルが必要な仕事です。 ほかにも映像クリエイター、フォトグラファー、デザイナーのように、独自のセンスや才能が必要な仕事でもフリーランスが増えています。
フリーランスとして働く魅力は、その名のとおり自由に働き方を選べることでしょう。また、仕事の内容も自分で決められます。本業以外に副業でフリーランスをする人は、その分だけ収入アップを目指すことも可能です。
一方で、仕事量と収入が不安定になるという、フリーランスにとっては最も悩ましいデメリットもあります。仕事を増やすためには自分で顧客を開拓する必要があり、継続的に仕事を請け負うためには、常に高いレベルの成果物を提供しなければなりません。 自由な仕事というイメージがありますが、フリ-ランスの仕事は自分で探さなくてはならず、厳しい実力主義の市場でもあるのです。
今回のアンケート結果では、正社員として働きながらフリーランスを副業にする人が、全体の約3割を占めました。そのうち正社員として属している企業の規模は、大企業が52.5%で、中小企業の47.5%をやや上回っていました。
本業と副業が同じと答えた人は全体の27.1%で、それ以外は異なる職種のフリーランスであるという回答でした。ただし、副業の経験が本業にも役立っていると答えた人は55.9%にも及び、フリーランスでの経験がキャリアアップにつながっている状況も見てとれます。
実際に副業でフリーランスに充当している時間は、1カ月に2~3時間が37.3%で最も多く、10時間以下と合わせると全体の57.6%にのぼります。 収入面では、1カ月に5万円未満という回答が全体の71.2%を占め、あくまでもフリーランスは副業であることが分かります。
過去にもフリーランスに対する調査は何度か行われていますが、2021年に行われた実態調査では、フリーランスで働く人の実情や悩みが浮き彫りになっています。
まず最大の問題に挙げられているのが、収入面での悩みです。専業のフリーランスでは、全体の41.5%が年収100万円以下であり、副業の場合は87.4%にまで達しています。 その反面301万円以上の年収があるのは、専業では約26.1%であり、副業ではわずか2.3%です。
ほかの業種や業態と比較すると、フリーランスは総じて収入が少ない傾向にあります。特に副業の場合、十分な時間が確保できないことから、高収入の案件や継続案件を請け負うことが難しくなります。実際には業務内容に比例する報酬は得られていないと考えられるでしょう。
専業のフリーランスの場合は、収入が安定しないことと、将来への不安が大きいことが最も大きな悩みのようです。また、組織に属していないことから、福利厚生に関する不備が多く、万が一の時に頼れる相手がいないことも大きな不安要因になっています。
2015年に中小企業庁が行った調査によれば、フリーランスを始めたきっかけは、「前職を退職したから」という答えに、「自分自身の力を試したいから」という答えが続いています。 また、フリーランスとして働いている理由としては、「時間や場所の自由度がある」ことと、「自分の好きな仕事をできる」という回答が、ともに7割前後にまで達していました。
これからは副業を始める人がさらに増えると考えられます。企業の経営者や管理職の皆さんは、フリーランスの実情や悩みを知った上で、副業を含めた働き方への理解を示す必要があるでしょう。
また、専業フリーランスにはさまざまな知識やスキルを備えた人たちがいます。そうした人たちを積極的に活用することも、今後の新しいビジネスには必要なのではないでしょうか。
*【調査概要】
・調査期間:2023年1月30日(月)~2月5日(日)
・調査対象:ランサーズにランサー(受注者)として登録している個人(フリーランス)
・調査方法:ランサーズ登録者へのアンケート調査
・有効回答数:209名
■参考サイト
PR TIMES|副業続けたいが97%。ランサーズが働き方調査2023を公開
PR TIMES|働き方や年収、悩みに関する実態調査を実施
中小企業庁|フリーランスの実態
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