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昨年12月岸田首相は反対意見も多かった「健康保険証を廃止してマイナ保険証に全面移行する方針」をあらためて表明しました。移行時期は2024年の秋の予定です。
今回は、マイナ保険証導入のねらいや懸念点について深掘りして解説します。
マイナ保険証とは、健康保険証としてマイナンバーカードを利用することです。 マイナンバーカードとは、「社会保障」「税」「災害対策」の分野において、情報確認の迅速化と行政手続きの簡素化を目的として導入されたカードです。
カードに直接個人情報が入力されているわけではなく、行政のシステムにより住民票などの個人情報とひも付けられる仕組みです。本人確認のための身分証明書として利用できることに加え、e-Taxでの確定申告で利用が可能です。
従来は行政のサービスを利用する際、いちいち申請書類を作成する必要がありました。こうしたアナログな手法は、利用者だけでなく、事務手続きの非効率化の原因にもなっていました。この状況を解消すべく導入されたのが、マイナンバー制度です。
現行の保険証廃止までの経緯は以下の通りです。
2016年1月……マイナンバーカードの交付開始
2020年9月……マイナポイント事業開始
2021年10月……マイナ保険証の本格運用が開始
2022年6月……政府が「骨太の方針」にて現行の保険証を廃止する方針を示す
2022年10月……河野太郎デジタル大臣が2024年秋に現行の保険証を廃止する方針を示す
2023年12月……予定通り、2024年秋に現行の保険証を廃止することを政府が表明
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マイナ保険証のメリット、デメリットとしては以下の点が挙げられます。
・自分の医療情報が簡単に確認できる
マイナポータルにこれまでの診療情報や薬局で処方された薬の内容が集約され、簡単に確認できるようになります。
・確定申告時に医療費控除が簡単になる
マイナ保険証により医療費を支払った記録を簡単に閲覧・証明できるので、確定申告の医療費控除申請をする際に領収書をいちいち提出しなくても済みます。
・転職時の保険証の切り替えが簡単になる
従来の保険証では、就職や退職、引越しなど収入・生活状況に変化が起こると、いちいち新しい保険証が届くのを待つことになりました。しかしマイナ保険証であればその必要はなく、加入手続きが完了次第、持っているカードを保険証として利用可能です。
・マイナンバーカードに有効期限がある
マイナンバーカードは発行日から10回目の誕生日まで(未成年者は5回目の誕生日まで)が有効期限です。有効期限の2~3カ月前に有効期限通知書が送られますが、もし更新手続きを忘れると、保険証として利用できません。
・個人情報の取り扱いやシステム上のトラブル
マイナ保険証は専用のシステムにより管理されていますが、個人情報の漏えいリスクが付きまといます。。
2023年5月にはマイナ保険証に別人の情報が登録されているなどの問題が発覚し、それ以降も、同様のケースが多数発生しました。6月には政府が「マイナンバー情報総点検本部」を設置して問題の実情を把握したところ、現状で国民約8,200万件の医療・福祉情報のうち、8,351件のひも付けミスがあったことが明らかにされています。総点検前に行われていた調査の結果と合計すると、8,695件の誤りがあったことになります。
さらに、健康保険証の情報の全データを住民基本台帳と照合する作業を進めたところ、氏名などが一致しないケースが約139万件も確認されました。
こうした個人情報に関するトラブルの発生はマイナ保険証の最大のネックともなっていて、マイナ保険証導入に反対する意見の根拠になっています。
「マイナンバー情報総点検本部」の会議後、岸田総理は「健康保険証を廃止した後も、最大で1年間、現行の保険証は使用可能で、マイナ保険証を持たない人には資格確認書を発行する」との旨を明らかにしています。2024年秋からの1年間はいわば猶予期間であり、その間は資格確認書があれば保険診療は受けられるわけです。ただし、あくまで制度移行のための期間であり、2025年秋には完全にマイナ保険証一本化される形となります。
マイナ保険証は利用者側、行政側双方にメリットがある制度ですが、個人情報の取扱いに懸念がある人も少なくないでしょう。健康保険証の情報については入念な確認が求められます。また、従業員の保険証発行等の業務を担う人事・労務担当者としては、これまでの対応では難しくなる場合があるため、自社の状況に応じてどのような対応が必要か確認しておくようにしましょう。
■参考サイト
2024年12月に健康保険証が発行終了! 「マイナ保険証」移行で企業が対応すべきことは?
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