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新入社員の早期退職を防ぐには

公開日2019/06/10 更新日2019/06/11
新入社員の早期退職を防ぐには

せっかく新卒で入社しても、すぐに辞める若者が増えています。中には入社当日に退職したという極端な例も珍しくありません。

せっかく求人にコストをかけて新人を集めても早期退社をされてしまうと、慢性的な人員不足が続くばかりでなく、社員全体の負担や業務の停滞にもつながってしまいます。

今回は、社会問題にもなっている新入社員の早期退職の現状と防止策について考えていきましょう。

新入社員の早期離職の現状とは

現在日本では、新入社員の3人に1人が3年以内に離職することが社会問題化しています。離職の理由には、業務内容に対して給与面が良くない、希望部署に配属されなかった、社風が合わないなど、さまざまな事情があり、企業としていかに求人活動や新入社員のフォローをしていくかが問われています。

厚生労働省の「職業安定業務統計」によると、新卒で就職した若者のうち、3年以内に退職する割合は3割を超えています。しかも、ここ約10年、1年目で離職する割合が15%前後で推移しており、初年度で退職する新入社員の比率が高いことがポイントです。

新入社員のうち3割が3年以内に退職している状態が続けば、企業が多大な損失を出すことになることは確かです。企業の採用活動では平均で30万円程度の求人コストがかかるといわれており、早期離職した本人にかけるコストはもちろん、新たな補充人員を採用するためのコストも膨らんでしまいます。

なぜ新入社員の早期退職が増えているのか

大卒新入社員であれば1年程度かけて就職活動を行った末に就職しているはずです。にもかかわらず、なぜ新入社員の約3割が3年以内に退職する状態が続いているのでしょうか。

理由を細かく見ていきましょう。

イメージしていた雰囲気と違っていた

入社して初めてわかる社風や、上司や先輩の様子、会社としての経営方針など、肌で感じて「合わない」と思ってしまうケースです。研修を受けてみて始めて、自分のやりたい業務や働いてみたい会社ではなかったと気づく場合もあります。

また、人間関係がうまくいかず、会社が嫌になる新入社員も少なくないようです。

配属された部署が希望と異なる

新人教育の座学研修やOJT研修を経て、いよいよ実際に働く部署が決まったとき、「総務が良かったのに営業になった」「簿記の資格を生かすために入社したのに、まったく畑違いの部署に回された」など、希望と異なるマッチングで退職を決める新入社員が増えています。

会社としてはいきなり本人の希望通りの部署に回すのではなく、企業として求める経験を積ませてからと考えることも少なくないですが、新人側は、最初からやりたい仕事しか受け付けない人がいるようです。

勤務時間が長い

大学生活で自由な時間を過ごしていた人にとって、早朝から夜まで働く生活はときにハードと感じるようです。企業によっては残業が多い、予測できない残業があるなど、新入社員でも業務の負担が大きい場合も少なくありません。

定時で帰れない、残業や休日出勤が当たり前といった企業では、離職率が高くなる傾向があります。

会社や仕事の将来性が見えない

実際に働いてみて、入社した会社の経営方針や社風に違和感を持つこともあるようです。進取の姿勢に乏しく、旧態依然とした業務のみ行っているなど、このまま発展していかない不安感を感じる会社の場合です。

業界に将来性が見えない会社に就職してしまったときも、転職を前提とした離職が増える傾向にあります。

新入社員の早期退職の予防対策

それでは、貴重な新入社員をいかに企業につなぎとめて戦力にしていくのか。早期退職を防ぐための方法を考えていきましょう。

会社の魅力だけでなくネガティブな情報も公開する

採用活動を通して企業が最も力を入れるべき点は、自社で働いた場合のメリットとデメリットをできるだけわかりやすくアピールすることです。企業としての魅力ばかり紹介しても、実際に入社してみて「残業が多すぎる」「業務内容が説明を受けたものとかけ離れていた」など、ミスマッチングがあれば当然新入社員のやる気を削いでしまいます。

できるだけ正確かつわかりやすく、入社後にどういった企業生活が待ち受けているのか、新入社員の心のギャップを小さくしておくことが、定着率につながる大きなポイントといえるでしょう。

入社後の研修を手厚く行う

時間やコストをかけやすい大企業はともかく、中小企業の中には、新人研修を簡素化していきなり現場に出す場合も少なくありません。何もわからない新人に業務を通じて鍛え上げることを、OJTと勘違いしている企業もあるようです。

学生気分を引きずった新入社員には、まず社会人としての自覚を促す基礎的な研修が必要です。その上で、業務に欠かせない知識や技術を座学やOJTで時間をかけて教える姿勢を持ちましょう。

時間をかけて研修を行うことで、実際に部署に配属された後、職場へ溶け込みやすくなるだけでなく、会社の雰囲気に慣れさせて具体的に企業生活を認識させる手助けになります。

職場でのコミュニケーションを活性化する

企業によっては配属予定以外の他部署の上司や先輩を新人研修の担当につける場合があります。これは、社内全体で新入社員に対する研修を実施することで、自然に横のつながりが生まれ、他の部署への理解も深まることを狙っての方法です。

このほか、ランチタイムを利用して積極的に新入社員との交流を深めたり、新入社員が職場に溶け込めるようにイベントやお茶会などを開催したりするなど、社員のメンバーが一丸となって新人をフォローアップすることをおすすめします。

メンタルヘルスケアに力を入れる

「ちょっと叱っただけですぐ辞めた」という話は最近珍しくなくなりました。新入社員に合わせた接し方やわかりやすい指導が企業にとって不可欠になっています。

上司や人事担当が定期的に新入社員との面談を行ってうまく会社に溶け込んでいるか確認しながらフォローを行ったり、場合によっては社内カウンセラーや産業医のアドバイスも求めたりしながら、心のケアに努めることが若者の早期退職を防ぐ大きな力となるはずです。

まとめ

上司や先輩にとっては会社の社風や業務の進め方が当たり前であっても、新入社員からするとすべてが初めてで入社前と入社後の認識のずれに戸惑うケースは少なくありません。

多大なコストをかけて採用した新入社員を一人前の人材に育て上げるためにも、ぜひここで紹介した早期退職の予防法を参考に、全社を挙げて新人教育に取り組んでみてください。

関連記事1:新入社員指導の心得

関連記事2:2019年度の新卒は「AIスピーカー型」 扱うにはコツがいる?!

関連記事3:バブル崩壊後に生まれた新入社員 導入教育のポイントとは?

関連記事4:若手の育成と定着には「育成体制構築」が不可欠です。

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