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「怠惰を求めて、勤勉に行き着く」CFOインタビュー ラクスル株式会社 - 西田真之介氏

公開日2019/07/16 更新日2020/01/07
「怠惰を求めて、勤勉に行き着く」CFOインタビュー ラクスル株式会社 - 西田真之介氏

印刷・物流・広告のシェアリングプラットフォームを運営し、2018年5月に東京証券取引所マザーズ市場へ上場を果たした、ラクスル株式会社。IPOをミッションとし、その創業期を支えた西田真之介氏にお話を伺った。


新卒から財務経理の道へ

―まずは西田さんの経歴を教えていただけますか?

大学では一応ファイナンス系の勉強をしていました。とはいえ、大学時代にすごく真面目にファイナンスの勉強をしていたというほどではないです。そこから就職活動となるのですが、営業はしたくなかったのと、事業が社会に与えるインパクトの大きさを重視して、就職活動をしていました。

そして縁があり、森ビル株式会社に入社しました。大学での経験を見られてなのか、財務経理本部経理部に配属されましたが、おそらく配属はたまたまでしたね。森ビルでは、ボールペンを買った仕訳から●●ヒルズの売買の仕訳まで経理業務を中心に様々な業務を経験しました。また都市開発を行っていますので、プロジェクトベースの財務経理の仕事が多くあり、このあたりは日常業務の財務経理とは少し違う経験かもしれません。そこで財務のイロハを学びながら、ビジネスでのお金の流れを覚えていきました。

その後はDeNAに転職し、ここでも経理業務に携わっていました。自由な社風もあり、色々なことを経験させてもらいました。たとえば、当時IFRS(国際会計基準)が話題になっていたこともあり、その初度適用の決算を担当したり、連結決算の仕組みをゼロから組み直すと言った仕事をしました。

どちらの会社でも、M&A、会社設立、清算にも関わっていたので、財務だけではなく管理部門の業務や体制整備についてもここで学んでいきました。ここで学んだことがのちのラクスルのIPOでも役に立ったように思います。そしてその後、2014年8月にラクスルに入社しました。

事業モデルと人のつながりに興味とやりがいを感じてラクスルに入社

―ラクスルに入社するきっかけは何だったのですか?

DeNAもベンチャーとは言え、大きな会社になっていたので、規模の小さいベンチャーで働いてもいいなと思っていました。当時ラクスルは30名くらいで、事業は印刷事業の一本足打法でした。私は印刷分野には全く興味や知見がなかったですが、シェアリングプラットフォームと呼ばれる事業モデルが面白いと思ったのと、今のラクスルのCFOである永見とはもともとDeNAで一緒に働いており、もう一度一緒にやるかと言う形でラクスルへの入社を決めました。    

IPO目指して入社するも「稟議は紙」、「支払は手入力」からのスタート

―入社時、西田さんのミッションは何だったのでしょうか?

管理部門を作ることとIPOのプロジェクトリーダーです。IPOに必要なことは全部やる感じでしたね。そのためにまず、内部統制を意識した 現状のテコ入れから始めていきました。
最初に手掛けたのは、業務の仕組み化と人材の獲得です。当時、稟議は紙ベースで、支払処理も手入力だったんですよ。月次締めも20営業日くらいかかっていて。しかし、ツールがないのかなと思いきやそんなことはなく、契約はしているが使われていない状況でした。使われていないシステムでは意味がないので、まずはそれをしっかりと活用し、その後コストと使い勝手のバランスを重視し、使うツールを選定しなおしていきました。

当時はコスト先行のフェーズであったために会社は赤字で、管理部門へのシステム投資も難しい状況でしたが、オペレーション負荷と将来的な内部統制の観点から、上場やその後に管理部門に必要なものと判断し導入しました。

人もまだ足りない状況だったので、入社翌週に、さも2年くらいいるような顔をして経理の方を採用したこともありましたね(笑)その結果、半年から一年かけて月次締めは5営業日で正常に出来るようになり、徐々に回っていく体制を作れました。

管理部門の役割は、「リスクの最小化」です。手入力や属人的な事業体制では、必ず間違いが起きます。たとえシステムを導入したとしても、ミスがゼロになるわけではありません。なので必要なのは、ミスが少なくなる仕組みを作ることと、ミスが起きたときにカバーできる仕組みを作ることの両軸になります。最近では、「攻めの管理部門」といった言葉もありますが、リスクを最小化し、業務の自由度を上げていくことが、攻めの管理部門につながるのではと考えています。

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