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今さら聞けない?MBAに関して

公開日2019/09/18 更新日2019/10/02
今さら聞けない?MBAに関して

MBAという言葉をご存知でしょうか。

MBAとは日本語では「経営学修士」という意味で、大学の学部を卒業した人が入学する経営学の大学院修士課程修了者のことです。欧米ではビジネスパーソンのステータスとして、高く評価される傾向がありますが、日本人にはそれほど馴染みがないため、そもそもMBAとは何なのか、よく分からないという人も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、MBAの概要や、経営学修士課程で学べることなどについて解説していきます。

MBAとは?資格ではなく学位

MBA(Master of Business Administration)は大学院の経営学修士号という「学位」なので、「資格」ではありません。公認会計士や税理士のように、取得するために何かの試験に合格する必要はないわけです。しかしMBAを取得するには、まず大学院の入学試験に合格し、合格後は学部の場合と同じく大学に日々通い続け、卒業に必要な単位を取得しなければなりません。MBAのプログラムを設けている大学院は「ビジネススクール」とも呼ばれ、学部を卒業してすぐに入学することもできますが、主として大卒の社会人を入学対象として想定しています。

なお経営学系の大学院ならどこでも修了すればよいというわけではありません。

MBAの国際認証を行っている「AACSB」、「AMBA」、「EQUIS」などの機関があり、近年では日本でも、経営学研究科を持つ多くの大学院が認証を受けており、これらの機関が認証している経営学大学院修士課程を修了すれば、世界どこにいってもMBAの保持者としてみなされます。

なお、国際認証を取得していなくても、文部科学省の認可を受けた学校にて指定のコース(課程)を修了すれば、経営学修士の学位を取得することが出来ます。

海外で高く評価されてきたMBA

大学院で経営学を学ぶというMBAの仕組みが最初に導入されたのは、1908年にアメリカのハーバード・ビジネススクールが開校されたときです。アメリカでは上場企業や多国籍企業の最高責任者のほとんどがMBAを取得しており、CEOの約3分の1、管理職の約4割がMBA保持者といわれています。欧米の企業では、MBAの保持者は経営者として必要な知識を備えた人材として認識される傾向があり、幹部候補となるかどうかの基準の1つが、MBAを取得しているかどうかとされる場合も多いです。

もちろん、MBAの資格さえあればよいというわけではなく、実力も示す必要があります。しかし欧米では、MBAを取得している人はそれだけで「思考力が高い」「人脈を豊富に持っている」「リーダーとしての資質を持っている」とみなされることが多く、採用試験や人事の場において、取得していない人よりも有利になるのが一般的なのです。

日本企業におけるMBAの評価は欧米ほど高くない

日本におけるMBAは1978年に慶應義塾大学大学院経営管理研究科が開校したのを皮切りに、その後も筑波大学、神戸大学などが1990年前後に社会人向けの夜間スクールとして開校しました。2017年時点では、日本だけで約30の大学がMBAを取得できるコースを設置しています。ところが、ビジネススクールの設置が進められてきたにもかかわらず、日本ではMBA保持者に対する評価はそれほど高くありません。日本の場合、管理職のポストは年功序列で決められるのが基本なので、欧米の企業のようにMBAを保有しているかどうかが重視されることは少ないです。それどころか、日本企業は一般的に「現場」の意見・結果を重視するボトムアップ型経営を行っているため、MBA保持者に対して「頭でっかちになる」「大きな仕事ばかりやりたがる」など、否定的な見方をする人も多いのが実情です。

ただ、世界経済をけん引している欧米の企業はもちろん、急成長が続く中国系企業でもMBA保持者を高く評価する傾向があり、近年では中国人留学生が欧米の大学院でMBAを取得するというケースが増えています。日本企業でも、自社の若手社員を教育するという意味でも、MBAを評価する土壌を育てるべきではないでしょうか。

MBA取得を通して得られるもの

日本企業がMBA保持者を積極的に評価しない理由の1つが、MBAが修士課程の修了証明書に過ぎず、大学の卒業証書と同様、そんな学位を持っていても実力の証明にはならないという見方が根強くあるからでしょう。

しかし、MBA取得に向けてビジネススクールで学ぶことは、経営者・管理者が身に付けてしておくべき経営上の原理原則です。また「人事組織」「市場戦略」「会計・財務」の3つの領域を理論レベルから掘り下げて学ぶことができ、MBAを取得する頃には、現場のリーダーとしての能力を習得することができます。さらに市場分析、財務分析に欠かせない統計学を用いた定量分析の方法を学ぶ機会も得られるので、意欲的に学習することで飛躍的な能力向上を図れるでしょう。

ただ、やる気のないまま大学院に通い続けて、「取りあえず最低限の単位だけ取得し、MBAの資格だけ取りました。何を学んだのか覚えていない」という通い方になってしまうと、実力の伴わないMBA保持者となってしまいます。

つまり、ビジネススクールは意欲を持って通学すれば、能力・実力を確実に向上できる場となりますが、そうではない場合は、MBAは「ただの修了証明書」になる恐れがあるわけです。「MBA保持者=相応の実力を持つ」といえるかどうかは、本人の意欲や努力に大きく左右されるといえます。

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