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日本では常識的とされる行為でも、外国では違法になる場合があります。海外旅行中、日本にいる時と同じような振舞いをしていると、思わぬ形で警察沙汰になる恐れがあるので気をつけなければなりません。では、どの国でどのような行為をすると犯罪になるのでしょうか。今回は、日本では問題ないことでも、海外では犯罪となる行動について紹介します。
近年、日本でも歩きスマホの問題性が指摘されていますが、海外でも状況は同じです。特にスマホの普及がいち早く進んだアメリカでは問題となっており、ニュージャージー州の都市フォートリーでは世界に先駆けて歩きスマホ禁止条例が制定されています。違反者には約1万円の罰金が科せられるので、同州を訪れる際は注意しましょう。
さらに2017年10月からは、日本人にとってお馴染みの観光地であるハワイ・ホノルルでも、道路の横断中に携帯電話もしくはタブレット端末の画面を見ることを禁止する条例が施行されました。もし違反すると99ドル(およそ1万700円)の罰金を取られるので、観光でハワイに行く際は気をつける必要があります。
現在アメリカではこうした歩きスマホに対する厳罰化を進める動きが進んでいて、シカゴやニューヨークでも罰金刑の導入が検討中です。今後施行されれば、ハワイ同様、正式な犯罪行為とみなされます。
日本にいる時と同じ感覚で外国滞在中に飲酒や喫煙を行うと、犯罪とみなされる場合があります。まず飲酒できる年齢については、日本では20歳以上ですが、アメリカの州によっては「21歳以上」と定められているケースが多いです。留学や海外旅行で20歳を過ぎたからと飲酒をすると犯罪行為となる恐れがあるので、必ず州法を確認しましょう。
また、国・地域によっては、屋外(自宅の敷地内などは除く)における飲酒行為が禁止されています。例えばカナダでは、ほとんどの州において屋外で飲酒すると罰金が科せられるので注意が必要です。日本の場合、路上など公共の場で缶ビールなどのお酒を飲むことは、マナー違反とみなされることはあっても、違法行為とはなりません。しかし実際に法律・条例で禁止されている国・地域もあるわけです。
さらに、宗教上の理由から、飲酒そのものが法律で禁止されている国もあります。例えば、サウジアラビア、アラブ首長国連邦では飲酒は違反行為です。近年ではインドネシアでも、地域によっては飲酒に関する法律が制定され始めています。旅行・ビジネスをする際はその国のお酒事情を確かめておくことが大事です。
日本だと子どもを一人で留守番させる行為はごく当たり前に行われています。しかし海外ではこの常識が通用しません。子どもに対する犯罪が多い国では、たとえ親であっても子どもを一人にさせると警察に通報される場合があり、状況次第では犯罪行為とみなされ逮捕されることもあるのです。その典型例がアメリカです。アメリカでは13歳になってから「ティーンエイジャー」として認められ、一人で行動することが社会的に認められます。もし13歳未満の子どもが一人だけでいると保護の対象となり、周囲の大人にも通報義務が発生するのです。
そのため、家族で海外旅行に行く時は、小さい子どもは決して一人にせず、絶えず大人が付き添っている必要があります。これは観光旅行中のレジャー施設、ショッピングセンターなど、すべての場所において求められることです。観光地のベンチなどでしばらく子どもを一人にしておき、用事を済ませて子どものところに戻ってきたら横に警察官が立っていた・・・ということは十分に考えられます。
他にも、日本では考えにくい条例が海外には数多くあります。よく知られているのはシンガポールで、同国ではタバコのポイ捨てに対しては日本円で数万円の罰金、道に唾を吐いたら罰金、ごみをポイ捨てしたら罰金など、マナーに関するルールが多いです。さらに東南アジアの国々ではタバコの持ち込みに対して税関申請を義務付けていることが多く、規定されている以上の量を持ち込むと罰金を科せられる場合もあります。喫煙習慣のある人は、持ち込み量に制限があることを理解しておきましょう。
他にも、観光地では文化財を守るために意外な法律・条例が定められていることが多いです。例えば映画「ローマの休日」の舞台となったイタリア・ローマのスペイン広場では、ジェラートを食べると約7万円の罰金を科せられます。同映画でもジェラートを食べるシーンがありますが、それを真似ると犯罪行為になるのです。当然、現在スペイン広場にはジェラート販売店はありませんが、スマホによる撮影を目的に、他の場所で買って持ち込んで撮影しようとすると通報されます。
さらに電車に乗る際のルールにも注意が必要です。日本だと電車を乗り越した場合、降りる時に乗り越し清算を行えますが、例えばイギリス・ロンドンの地下鉄の場合、原則として電車に乗れるのは切符を買った場所までです。もし降りる時に乗り越していることが発覚したら、約2万円の罰金を科せられます。ロンドンで地下鉄に乗る時は、乗り放題乗車券であるTravel cardを購入するのがおすすめです。
日本では常識的と思われている行動でも、海外に行くと犯罪とみなされる場合があります。旅行やビジネスで外国を訪れる時は、その国・地域の法律・条例を確認しておきましょう。アメリカやヨーロッパ、東南アジアは観光旅行先としても有名ですが、現地の法律事情を理解しておかないと、楽しい思い出を作るどころか犯罪者として帰国することになりかねません。
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