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100年以上の歴史を有する老舗企業は、全国で約28,000社とされている。しかし、その老舗企業の事業継続が、IT化の進展などによる事業環境の変化によって、難しくなっているという調査結果を、帝国データバンクが明らかにした。
帝国データバンクによると、2017年度の老舗企業の倒産、休廃業・解散は461件で、前年比2.2%増となり、3年連続で前年度比を上回っているという。
この数字は、リーマン・ショックが発生した2008年度(430件)や東日本大震災発生後の2012年度(417件)、人手不足が顕在化し始めた2016年度(451件)を上回り、過去最多の老舗企業の倒産件数である。
業種細分類別にみると、2017年度で最も多かったのは「ホテル・旅館」の18件、次いで、「酒小売業」(17件)、「貸事務所業」(16件)、「呉服・服地小売業」(15件)、「婦人・子供服小売業」(14件)となっている。
また、2000~2017年度の18年間累計では、これらの業種に加えて「酒類卸売業」や「米穀類小売業」なども上位となり、いわゆる「町の酒店」や「町の洋品店」といったB to Cの業種が上位を占めていることも明らかになった。
その背景にあるのは、後継者難や消費者の好みや時代の変化、規制の改正や緩和、産業構造の変化への対応が困難となり、事業継続を断念したケースが多くなっている。また、郊外の大型量販店やチェーン店、ショッピングモールといった大型商業施設の進出も、B to Cビジネスを展開する地場の老舗企業にとっては、大きな脅威になっているようだ。
一方、過大な設備投資や無理な事業展開などで、これまで築き上げてきた信用を一気に低下させ、法的整理を余儀なくされた老舗企業もみられる。目まぐるしい勢いで変化する環境に対応し、新たな挑戦を続けることが、老舗企業にも一層強く求められそうだ。
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