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ビジネスにおけるコミュニケーション手段の第1位は、99.1%が「メール」であることが、一般社団法人日本ビジネスメール協会が実施した「ビジネスメール実態調査」(2020年6月1日)で明らかになった。
「ビジネスメール実態調査」は、2007年から14年連続で実施している、日本で唯一のビジネスメールに関する継続した調査で、仕事でどのようにメールが利用され、どのような課題があるのかを把握するための調査である。
コミュニケーション手段としては、テレビ会議・ウェブ会議も増加しているが、やはり主力はメールで、パソコンでの送受信が99.6%だ。一方、残業が多いビジネスパーソンほど、スマートフォンやタブレットを利用していることもわかった。
メールソフトは半数以上がOffice 365を含むOutlook(50.52%)で、G Suiteを含むGmail(38.40%)が続き、この2つで9割を占める、まさに2強時代といえる。
さて、一日にどのぐらいの送受信を行っているのかといえば、平均は送信(14.06通)、受信(50.12通)で、メールの送受信数は「部長クラス」が最多で、残業が多いと感じているビジネスパーソンほど、受信数が多くなっているようだ。
メールを確認する頻度は「一日に10回以上」(51.16%)が最多で、半数がメールのデスクトップ通知をONにして、仕事をしている。
ところで、ビジネスメールで気になることといえば、返信のスピードではないだろうか。メールの返信を4時間よりも長い時間待てない人は16.68%、メールの返信が遅れてしまうことがある人は66.81%、残業が多い人ほど返信が遅れる頻度が高く、返信が遅れてしまう理由は「すぐに結論が出せない」(52.07%)が最多となっている。
メールを読むのにかかる時間は平均1分19秒で、一日のメールを読む時間は66分、メールを書くのにかかる時間は平均5分54秒で、一日82分57秒メールを書いていることになる。
ビジネスシーンでメールは欠かせないコミュニケーション手段だが、自分のメールに不安を抱いているビジネスパーソンが69.40%と、7割近くいることもわかった。正しく伝わっているか、誤字・脱字はないか、内容に不快と感じていないかなどが、不安の理由である。
その不安を解消するために、ビジネスメールの研修を行っている企業もあるが、調査結果ではビジネスメールの社員研修は、わずか9.60%しか実施していないというのが実態である。
メールのマナーだけでなく、機能についても使い方を間違えると情報漏洩など大きな問題へつながる可能性もある。
たとえば、複数の相手に同時にメールを送る場合、参考・情報共有などに用いられ、他の宛先の方に知られても良い場合に使う「CC」、他の受信者にアドレスが見えないように連絡する場合に利用する「BCC」の使い分けなども非常に重要である。
メールが99.1%と、ビジネスにおけるコミュニケーション手段の主力であるだけに、総務や社員研修担当者は、効率的なメールの操作方法や誤送信などのリスクヘッジなど社員研修も十分に実施しておく必要がありそうだ。
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