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コロナ禍の今年の夏、1927年にオープンし、東京都民の身近な遊園地として親しまれてきた「としまえん」(東京都練馬区)が、2020年8月31日をもって、94年間の長きにわたる歴史の幕を閉じました。
他にも、閉園してしまった遊園地がありますが、そんな閉園した遊園地の中で、「もう一度行きたい」と思う遊園地はどこでしょうか?
「もしまた行けるなら行きたいと思う閉園した(する)遊園地」の調査は、日本トレンドリサーチが、8月22日~8月26日の期間に、男女各300人(計600人)に対して、インターネットでアンケートを実施したものです。※出典:/news/detail/3192/?url=https%3A%2F%2Ftrend-research.jp%2F4427%2F
「もう一度行きたい」閉園した遊園地の第1位となったのは、「としまえん」(40.2%)で、第2位には、2018年1月1日に閉園した福岡県の「スペースワールド」、第3位は2006年3月31日に閉園した「神戸ポートピアランド」でした。
第1位 としまえん(東京都) 241票(40.2%)
第2位 スペースワールド(福岡県) 122票(20.3%)
第3位 神戸ポートピアアイランド(兵庫県) 91票(15.2%)
第4位 エキスポランド(大阪府) 78票(13.0%)
第5位 宝塚ファミリーランド(兵庫県) 69票(11.5%)
第6位 奈良ドリームランド(奈良県) 68票(11.3%)
第7位 多摩テック(東京都) 57票( 9.5%)
第8位 向ケ丘遊園(神奈川県) 56票( 9.3%)
第9位 近鉄あやめ池遊園地(奈良県) 54票( 9.0%)
第10位 倉敷チボリ公園(岡山県) 46票( 7.7%)
アンケート調査を実施した時期が「としまえん」閉園のニュースが流れた直後だったこともあり、4割ほどが「としまえん」を選んだようです。
「としまえん」を選んだ理由の一部を紹介しましょう。
●もう閉園だから一回は行きたい(40代・男性)
●初恋の人と初めてデートした場所だから(50代・女性)
●首都圏に住んでいながら行ったことがなく、いつか行きたいと思っていたら閉園となり寂しく思う(50代・男性)
●子どもの頃、よく連れて行ってもらったし、自分の子どもたちも小さいころよく連れて行ったから(60代・男性)
●子どもの頃、亡き父によく連れて行ってもらったり、幼稚園の遠足なのに遅刻して間に合わず、母と二人で追いかけていったり、楽しい幸せな思い出がたくさんある遊園地なので(40代・女性)
「としまえん」が、いかに東京都民に親しまれていたかがうかがえるコメントが多く寄せられています。日本でもっとも古い遊園地でもあり、首都圏有数の規模を誇る遊園地でもあっただけに、地域住民が訪れる都会のオアシス的存在だったようです。
イベント企画も多く、併設のグラウンドでは企業や学校の運動会などにも利用されるなど、地域密着型の遊園地として知られていましたが、実は日本初や世界初の遊戯施設が多いことも、「としまえん」の特色でした。
代表的なのは、1965年(昭和40)に登場した、世界初の “流れるプール”です。暗闇のトンネル内を走行するローラーコースター“サイクロン”も、同じ1965年からで日本初です。
また、 ウォータースライダー“ハイドロポリス”は、大型の曲線型ウォータースライダーとしては日本初で、全盛期には9種類31本のスライダーが稼働していました。
その他にも、1984年(昭和59年)に大型のフライングパイレーツ、プロペラ駆動の懸垂型モノレール、そして、1日フリーパス「1日券」を販売開始。均一料金で何度も利用できるフリーパス「1日券」も、「としまえん」が最初なのです。
こう見てくると、「としまえん」が「もう一度行きたい閉園した遊園地」の第1位に選ばれたのも、皆さん、納得されるのではないでしょうか。
ちなみに、跡地は都立公園「練馬城址公園」(仮称)として生まれ変わり、敷地内には「ハリーポッター」のスタジオツアー施設が建設されるようです。
開業から94年、多くの人にたくさんの思い出を残し、惜しまれつつ閉園となった「としまえん」ですが、また、新たな魅力あふれる都会のオアシスとして生まれ変わることになりました。楽しみにしたいものです。
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