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日常生活を快適にするため、さまざまな電気製品などがあふれていますが、リコール製品の使用や、点検や清掃を怠ったために事故も数多く発生しています。経済産業省は、11月を「製品安全点検月間」として、製品を安全に使用するための安全点検などを呼びかけています。
目次【本記事の内容】
年末といえば、オフィスでも家庭でも大掃除が始まりますが、その機会に、使用している製品の安全点検をしてはいかがでしょうか。
身の回りの製品の欠陥や不具合によって、死亡や火災、一酸化中毒などの事故が、毎年、1,000件程度発生しています。
2019年度は電気製品による事故が625件、ガス製品が83件、石油製品が75件、その他439件で、合計1,222件の事故が発生しています。なかでも、エアコン49件、照明器具43件、ガスコンロ38件、電池・バッテリー33件、ノートPC31件が、事故件数のトップ5となっています。
いずれもオフィスでも家庭内でも身近な電気製品ですから、まさに重大事故と隣り合わせで生活しているといえるでしょう。
こうした事故は、製品の欠陥や不具合だけでなく、長期の使用による劣化や製品の使い方、不注意からも発生します。取扱説明書をよく読み、「 危険」「 警告」「 注意」の表示には特に注意し、正しく使うことが大切です。
まず、製品には、それぞれ寿命があります。年月が経てば経つほど発煙や発火などの事故を起こす確率が高くなります。少しでも異常を感じたら、すぐに使用を中止し、点検修理、買い替えを検討しましょう。
経年劣化事故の多い扇風機、換気扇、エアコン、ブラウン管テレビ、全自動洗濯機、2槽式洗濯機製品には、点検と表示制度がありますので、それも確認しておくことが事故を未然に防ぐことにつながります。
製品の事故を防ぎ、安全に使用するためには、製造事業者、販売事業者、消費者、それぞれが役割を果たすことが重要です。製品が安全に使用できないことが判明した場合は、事故の発生を防止するため、メーカーはリコール(製品を回収・修理・交換)することになっています。
リコールの情報は、新聞やチラシ、テレビ、ダイレクトメール、そしてインターネットで検索することもできますから、家庭よりも数多くの電気製品や電子機器を備えている企業の担当者は、常に最新のリコール情報を把握しておく必要があります。
経済産業省は、製品安全の価値を定着させるために、製品安全に積極的に取り組む事業者を「製品安全対策優良企業」(PSアワード)として毎年表彰していますので、製品購入の際には、参考にするとよいでしょう。
経済産業省は、ホームページや政府広報(インターネットテレビ、ラジオ等)、公式SNS、周知イベントの開催、製品安全総点検月間(毎年11月実施)、消費者向け製品安全セミナーなどで、消費者への積極的な情報提供・注意喚起を行っています。製品評価技術基盤機構NITEによる「令和2年度製品安全業務報告会」も、その一つです。
今年は11月27日(金曜日)の13時00分から、製品評価技術基盤機構 NITEスクエア(東京都渋谷区西原2-49-10)で開催されますが、ここでは、平成31年度に実施した事故の調査結果からみえる製品事故動向や、事故の未然防止への取組などが発表されます。
管理部門の担当者は、もちろん保守点検などは万全に行っているでしょうが、11月の「製品安全総点検月間」を機に、改めて念入りに点検してみましょう。
通勤途中に、モバイルバッテリーが発煙・発火するという事故も増えています。企業の設備で事故が発生すると、業務に支障を及ぼすことはもちろん、多大な損失を招く場合もありますから、念には念を入れておいた方がいいでしょう。
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