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内部通報窓口設置の義務化が可決|件数が多い企業と代行サービスも紹介

公開日2021/03/08 更新日2021/03/09

内部通報は、企業の不祥事を防止するうえで重要な手段の1つです。

コンプライアンスへの社会的関心の高まりや、2020年6月の「公益通報者保護法」改正を受け、内部通報制度を導入する企業が増えています。

今回は、内部通報や制度の概要をはじめ、内部通報が多い企業ランキングや内部通報窓口代行サービス提供会社を紹介します。

内部通報と制度の概要

内部通報とは、官公庁・企業・団体などにおけるコンプライアンス違反や倫理違反などを知った人が通報する行為を指し、公式には「公益通報」といいます。通報先は、所管の行政機関もしくは会社が指定する通報相談窓口、通報窓口代行サービス会社などです。

内部通報者となり得るのは、企業内労働者や取引先関係者で、正社員のみならずパートやアルバイトなども含まれます。2006年4月、内部通報者が解雇や不利益を被らないよう「公益通報者保護法」が施行されました。この法律を踏まえたものとして「公益通報者保護制度」があります。

2020年6月、公益通報者保護法の改正法が国会で可決されました。6月12日の公布日から2年以内に、従業員301人以上の事業主には「窓口設定・調査・是正措置」などが義務づけられます。従業員300人以下の中小企業に対しては、内部通報対応窓口の設置は努力義務とされています。ほかにも、内部通報者がより保護されやすい内容に改正されました。

内部通報による企業へのメリット

内部通報相談窓口の整備により、企業には次のようなメリットがあります。

  • コンプライアンスの徹底と意識向上
  • 違法行為への抑止力
  • 社内不正リスクの早期把握による不祥事の防止
  • 企業価値・社会的信用の向上

内部通報相談窓口を設置することで、コンプライアンス経営の推進や不祥事を防げるほか、取引先や消費者、株主からの信頼を獲得できるメリットがあります。内部通報窓口は、総務部門やコンプライアンス部門、社長直轄窓口などに設置するほか、外部にも通報窓口を整備することが適当です。

内部通報が多い企業ランキングTOP5

内部通報件数が多いことは、企業が隠蔽体質ではなくオープンであることの裏付けの1つといえるでしょう。ただし、以下に紹介する件数は従業員数に比例する可能性があるため、ひとつの目安としてください。

東洋経済新報社が作成した「内部通報の多い企業」ランキング最新TOP100をもとに、TOP5の企業と取り組み内容をピックアップして紹介します。

順位

社名

内部通報件数

内部通報窓口

2019年度

2018年度

社内

社外

1

セブン&アイ・ホールディングス

1209

1226

2

パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス

989

673

3

パナソニック

760

380

4

ヤマトホールディングス

696

453

5

ファーストリテイリング

690

563

内部通報件数ランキング1位:セブン&アイ・ホールディングス

ランキング1位となった同社の内部通報件数は、他社より断トツに多いことがわかります。同社の結果は、法令順守の強化と窓口整備による問題早期解決などの取り組みによるものです。法令違反については、2017年度に1件、2018年度に3件ありましたが、2019年度は0件でした。

内部通報件数ランキング2位:パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス

同社の取り組みとして、内部通報・告発窓口を社内外に設置するほか、内部通報者・告発者の権利保護規定を制定しています。また、社員教育を実施しており、汚職や贈収賄などの違反には懲罰を規定。なお、国内での法令違反は一度も起きておらず、内部通報制度が十分に機能していることが伺えます。

内部通報件数ランキング3位:パナソニック

同社の内部通報件数は、前年度の2倍となっており、次のような取り組みが風通しのよい企業体質を可能にしたようです。「グローバルホットライン」、性差別などに関する「イコールパートナーシップ相談室」、会計・監査に関する「監査役通報システム」、全役員・従業員に適用される「グローバル贈収賄・腐敗行為防止規定」などを設置・制定しています。

内部通報件数ランキング4位:ヤマトホールディングス

同社の内部通報件数は、前年度の約1.5倍に増加しています。社内外の「コンプライアンス・ホットライン」、社長宛ての「目安箱」、外部弁護士が担当する「企業不正通報窓口」を設置しているのが特徴です。また、2019年度はパート社員も含めた全社員への通達やポスター掲示などを行い、認知度を高めています。

内部通報件数ランキング5位:ファーストリテイリング

同社は、社内外の内部通報・告発窓口の設置とともに、通報者・告発者の権利保護規定制定などを実施。また、従業員の行動基準に沿ったコンプライアンスに関する研修の実施や、休憩室にポスターを掲示するなど、オープンな環境整備に力を入れています。

内部通報をサポートする代行サービス

企業規模にかかわらず、社内への内部通報相談窓口を設置した際の課題もあります。上層部が関連する不正行為は、相談・告発しにくいだけでなく、うやむやにされる可能性が否めません。

さらに、窓口担当者の負担が大きいのも課題の1つです。ほかにも、小さい会社の場合、告発した人物が特定されやすいことから、実質機能していないケースもみられます。

こうした課題は、社内事情に左右されない、中立的な立場の第三者機関に代行してもらうことで解決できます。詳細は提供会社への資料請求にてご確認ください。

NEC VALWAY株式会社:NEC VALWAY

法令違反行為の通報だけでなく、人間関係やストレスなど仕事に関するメンタルヘルス相談ができます。1名から9,999名まで対応しており、中小企業も利用しやすいサービスです。

受付手段

電話・WEBフォーム・電子メール・手紙

匿名性

対応言語

日本語・英語&中国語・その他言語(オプション)


窓口設置費用(税抜)


ベーシック

スタンダード

初期導入費用

5.0万円

10.0万円

1名~99名

19.2万円/年

24.0万円/年

100名~299名

38.4万円/年

48.0万円/年

300~499名

57.6万円/年

72.0万円/年

~中略~

9,000名~9,999名

180.0万円/年

225.0万円/年

株式会社ディー・クエスト:DQヘルプライン

大手企業を含め、1,700社以上(2020年7月時点)の導入実績を持ちます。新規窓口の設置から既存窓口の再構築までサポートしています。海外通報窓口は事業規模を問わず1名から対応しているので、海外拠点を有する事業者にもおすすめです。

受付手段

電話・WEBフォーム・手紙

匿名性

対応言語

日本語含む40言語超

窓口設置費用(税抜)

国内版

301名~

国内Lite版

~300名

海外版

1名/拠点~

見積にて

15.0万円/年

見積にて

ダイヤル・サービス株式会社:コンプライアンス・ホットライン

内部通報窓口代行サービスのほか、通報者と企業担当者が匿名でメッセージのやり取りができるクラウド型サービス「ダイレクトメッセンジャー」も提供しています。従業員のコンプライアンス意識調査サービスもあるので、はじめて内部通報窓口を開設する企業にもおすすめです。

受付手段

電話・WEB・相談システム

匿名性

対応言語

日本語・中国語・韓国語ほか

窓口設置費用(税抜)


コンプライアンス・ホットライン

ダイレクトメッセンジャー

(最長2カ月間トライアル可)

初期設定費用

非公開

3.0万円

月額費用

非公開

1.5万円

上記で紹介した以外に、弁護士法人や社会保険労務士法人なども外部委託を受け付けています。

※上記は記事掲載時に確認した情報です

まとめ

企業における内部通報窓口の導入は、不祥事の防止や取引先、消費者などへの社会的信頼の向上などにつながります。従業員が少ない中小企業においても、内部通報をしやすい環境整備によるメリットは大きいといえるでしょう。

風通しのよい企業体質を維持するためにも、社内窓口の設置や内部通報窓口代行サービスを利用してはいかがでしょうか。

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