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「社長との心理的距離は1万キロ以上」JTBコミュニケーションデザイン調査

公開日2021/04/30 更新日2021/05/01

リモートワークの課題の一つが、コミュニケーションの難しさである。株式会社JTBコミュニケーションデザインが、リモートワーク中の人に、社長や上司、同僚との間に感じる心理的距離について調査を実施し、「ニューノーマルの社長との心理的距離調査」報告書を発表した。

その社長との心理的距離は、リモートワーク頻度が高いほど、気持ちの上での距離は遠く離れている傾向にあることが判明した。

最多は「違う都道府県にいる（500キロメートルくらい）」が23.9％、次いで「別の部署、別のフロアにいる（30メートルくらい）」が21.0％で、「違う星にいる（4億キロメートルくらい）」が14.4％、「海を隔てている、違う国にいる（1万キロメートルくらい）」が10.8％である。

4億キロは、地球と火星の距離に相当するが、「1万キロ以上」の回答を合わせると25.2％となり、実に4人に1人が、リモートワークによる社長との心理的距離間を、「海を隔てた違う国」、または「違う星」にいると感じているようだ。

「違う星にいる」という回答は、リモートワーク日数が多いほど多く、「ほぼ毎日リモートワーク」の場合18.3％に上り、リモートワークの増加が、社長との心理的距離を遠ざける要因になることが推測される結果となった。

次に上司との心理的距離は、「姿は見えているが、少し離れている（5メートルくらい）」が34.0％と最も多く、「すぐそばにいる（1メートルくらい）」が24.0％と続き、「5メートル以内」でまとめると62.5％になる。

社長に比べると、上司との距離感は近いと感じているようだが、「すぐそばにいる」と感じる割合は、リモートワークが週に2日程度の人では32.3%、ほぼ毎日という人では16.8%だ。こちらもリモートワークの頻度が高いほど「気持ちの上での距離」が遠くなっているようだ。

一方で、親しい同僚との心理的距離は「すぐそばにいる（1メートルくらい）」が36.0％と最も回答が多く、「姿は見えているが、少し離れている（5メートルくらい）」が30.6％で、「5メートル以内」でまとめると76.7％という結果で、社長や上司に比べるとかなり近いようである。

ところで、仕事に対するモチベーションは社長、上司、同僚との心理的距離が近いほど高いとされているだけに、コミュニケーション頻度を増やすなど、一体感を高める工夫や、上司の意識的なアプローチの必要がありそうだ。

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