公開日 /-create_datetime-/
どうせ仕事を辞めるならボーナスをもらってから、とは誰しも考えることなのかもしれません。
基本的にボーナス(年2回賞与の場合)とは、前半期の会社の利益によって額が決まるのが通常ですので、ボーナスを受け取る権利はちゃんとあるためしっかりともらってから辞めようという社員も多く、この時期は退職者が多いと言われています。皆さんの周辺ではいかがでしたでしょうか?
退職者が出ると引継ぎなどで手が取られるので大変!といいたいところですが、問題は退職するに至った経緯です。コストをかけて採用した優秀な人材は、なるべく長く社業に寄与して欲しいもの。
今回はイキナリ退職を防止する、離職防止策について考えていきます。
国家公務員のボーナス支給日は、夏が6月30日、冬は12月10日と法律で決まっていて、地方公務員もこれに準ずることが多いようです。また一般企業の場合にも、多いのは夏が7月初旬から15日の間、冬が12月初旬から15日の間ではないでしょうか。一般的にボーナス支給の条件は支給日に在籍していることですが、会社によっては支給条件を別途定めていることもあり、退職を考えている人はボーナス支給後に申し出をすることが多いようです。退職願の提出から退職までは平均1〜2ヶ月で、結果としてお盆後と年明けに退職が増える傾向にあります。
活躍を期待していた人材からいきなり退職を申し出られると、上司やプロジェクトの責任者はとても困惑することと思います。ただしここで、強引な引き留めをすることは厳禁です。労働者には法律によって退職する自由が与えられており、以下のような行為は「不当な在職強要」になってしまうからです。
上記のような行為はいずれも労働基準法などの法律に違反しており、訴えがあれば会社は罰則を受ける可能性があります。社員から退職の申し出があった場合には、それが社会通念上(民法の規定を含んで)合理的である限りは認めざるを得ないのです。
では社員が退職を考える原因には、どのようなものがあるのでしょうか?平成30年(2018年)に厚生労働省が行った雇用動向調査によれば、男女で差はあるものの、結果は以下の通りでした。
【男性】 |
|
---|---|
1位 | その他の理由(出向を含む) |
2位 | 定年・契約期間の満了 |
3位 | 給料等収入が少なかった |
4位 | 労働時間、休日等の労働条件が悪かった |
5位 | 職場の人間関係が好ましくなかった |
【女性】 |
|
---|---|
1位 | その他の理由(出向を含む) |
2位 | 定年・契約期間の満了 |
3位 | 労働時間、休日等の労働条件が悪かった |
4位 | 職場の人間関係が好ましくなかった |
5位 | 給料等収入が少なかった |
この他、男女共に「仕事の内容に興味を持てなかった」、「会社の将来が不安だった」、「能力・個性・資格を生かせなかった」が上位の回答で、女性では「出産・育児」、「介護・看護」なども上位に入っています。
男女共に1位、2位の「その他の理由」と「定年・契約期間の満了」については対処の方法がありませんが、「労働条件」や「収入」、「人間関係」、「仕事内容」、「将来への不安」などは、話し合いによって解決または理解を得られそうな内容です。また「出産・育児」や「介護・看護」についても、働き方改革の推進で対処できる問題といえるでしょう。
上記のような理由による離職を防ぐためには、日頃から定期的な調査やコミュニケーション、働き方改革などの対策が必要です。ここではどのような対策が離職防止に効果的なのかを見ていきましょう。
半期ごとに業務に対する目標設定面談や、期末の評価面談を行っている企業も多いことでしょう。このような場は、従業員が日頃考えていること、不満に思っていることなどを聞き出すには良い機会です。ただし、面と向かって不満や要望を口にできない人も多くいます。そのため、面談と併行して以下のような調査やアンケートを実施してみましょう。
エンゲージメントとは、従業員の会社に対する「愛着心」や「思い入れ」を表す言葉です。もう少し広義の意味では、企業と従業員がお互いに貢献し合おうとする関係性を表しますが、ここでは前者の意識を調査すると考えましょう。エンゲージメント調査は一般的にはアンケート形式で行われ、大切なのは「個人が特定できないアンケート」であることです。アンケートの結果が個人の評価に影響しない旨をしっかり伝え、従業員の本音を調査しましょう。
メンタルヘルスチェックは、従業員のストレス状況などについてアンケートを定期的に行い、本人にその結果を通知することにより、自分のストレス状況を把握してもらうことが目的です。したがって個人は特定されませんが、全体的な分析結果は職場環境の改善に活かされます。メンタルの不調は、いずれフィジカルの不調につながります。何より従業員本人が、その事実を認識することが大切なのです。
出産や育児、介護などによる人材の離職は、以前は仕方のないものとされてきました。ただし現在では、テレワークやフレックス制度、休職制度などを整備すれば、優秀な人材の離職を防げるようになりました。仕組み作りや機材の準備などに予算は必要ですが、積極的に働き方改革を進めたいものです。
働き方改革については、会社の仕組みや労働条件を変えていかなければならないこともあり、実現までには少し時間がかかるかもしれません。ただし調査やアンケートであれば今すぐに始めることが可能です。退職の申し出があってからの引き留めは、なかなか難しいもの。事前の問題把握と早めに解決に取り組むことが何より重要です。
契約ライフサイクルマネジメント(CLM)ソリューションの導入に向けて
誰もが悩む5つの組織課題をサーベイ導入で解決するヒントとは?
契約書のリーガルチェックの重要性と6つのチェックポイント
産業医が語る!リモートワークによる従業員の健康被害リスクと、その対応方法
債権管理・入金消込効率化『Victory-ONE/G4』導入事例 ~自動消込照合率が91%まで上昇! 株式会社有隣堂~
総務が知っておくべき、暑中見舞いのビジネス・マナー
【志望動機の例文あり】第二新卒×未経験でも人事になれる?ポイントを解説!
「ビジネスロイヤー」って何?仕事内容や年収を解説!
【管理部門450名に聞いた5月病経験実態調査】最も経験率の高い職種とは?
「管理職の働き方は無理」 出世を望まない社会人1、2年生が約半数に達する ソニー生命調査
知らないともったいない!ビジネスカードのマル得活用ガイド
英文契約書のリーガルチェックについて
若手人材の早期離職を防ぐ1on1とは?~早期離職原因 TOP3から考える会話のテーマ~
社員と会社の両方が幸せになる生活サポートとは?
株式会社I-ne導入事例~月間の受注データ件数は20万件以上!『 Victory-ONE【決済管理】』の導入で 業務効率化と属人化の解消を実現~
理工系分野の“女子学生向け”支援プログラム「SONY STEAM GIRLS EXPERIENCE」をソニーが創設。高度専門型インターンシップの取り組みに
契約業務をサポート! リーガルテックの基本とおすすめサービスを厳選紹介
【会計】継続企業・後発事象の調査研究の位置づけ、検討─ASBJ 旬刊『経理情報』2024年5月10日・20日合併号(通巻No.1710 )情報ダイジェスト/会計
IPO審査における事業計画書
【上場準備中の企業向け】公認会計士と学ぶ!上場準備の落とし穴
公開日 /-create_datetime-/