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女性が社会で広く活動するにあたり、生理的な問題など女性ならではの健康課題を改善することが、「フェムテック」という新しい取り組みの目的です。しかし日本ではまだ、女性の間でも認知度が低い状況です。
ところが今後の社会を見越して、政府からもフェムテックを広げようという動きが出始めました。そこで、この記事ではフェムテックの概要と、政府による補助金制度などの取り組みについて解説します。
目次【本記事の内容】
「フェムテック(Femtech)」とは、英語で女性を表す「フィメイル(Female)」に、「テクノロジー(Technology)」を組み合わせた造語で、言葉から分かる通り女性に関わるサービスのことです。
新しい技術を導入することで、これまでは難しかった女性特有の健康や性に関する悩みを解消できる可能性があり、具体的には以下のような商品やサービスに活用されています。
これ以外にも、さまざまな商品やサービスで、フェムテック市場は少しずつ拡大しています。その背景にあるのは、女性の社会進出が極めて一般的になったことと、男女が均一な環境で働ける社会づくりが求められていることだと考えられます。
フェムテックの認知度が徐々に上がるにつれ、国内でも自民党が「フェムテック振興議員連盟」を立ち上げたのに続き、6月18日に閣議決定された「経済財政運営と改革の基本方針2021」では、政府として初めてフェムテック推進の意向を表明しています。
フェムテックは医薬品との関わりが大きいので、今後は薬機法などの法的規制を調整する必要が出てくるでしょう。そのため場合によっては、政府による法改正や規制緩和が求められるかもしれません。今回の方針表明により、政府としてもフェムテックを推進することが明らかになったため、将来的にはさらなるフェムテック市場の拡大が予想されます。
政府が前向きになったことを受け、経済産業省の主導でフェムテックに関する実証事業が行われることになりました。これは「フェムテック等サポートサービス実証事業」という名称のもと、実際には経済産業省が認定したPwCコンサルティング合同会社が、執行団体として事業者の公募から関わって進めています。
事業の内容は、フェムテックの商品やサービスを活用しながら、女性が働きやすい環境づくりに取り組む企業・医療機関・自治体などに対して、経費の一部を補助金として支援するものです。
「フェムテック等サポートサービス実証事業費補助金」は、5月28日に公募が締め切られ、81件の応募の中から20の事業が採択されました。補助金の対象は組織や団体ではなく、実施される事業そのものです。
補助金の概要は、まず補助率が対象経費の3分の2以内で、上限額は500万円で下限額は100万円です。対象になる主な経費は、人件費・備品費・消耗品費・旅費・外注費などで、事業の実施期間内に発生したものに限られます。
応募資格はフェムテックに関する新たな事業を提案する、単独の事業体もしくは共同事業体(コンソーシアム)です。また、協力団体や業務委託先を追加することも可能です。
参考:PwCコンサルティング合同会社「フェムテック等サポートサービス実証事業費補助金に係る補助事業者公募要領」
ここで、実際に採択された事業の中から目を引く事例をいくつか紹介します。
採択された20の事業を見てみると、女性に関連する内容であれば、非常に幅広く柔軟に事業が選ばれていることが分かります。この実証事業を経ることで、産業界の1分野としてフェムテックが確立する可能性があります。
参考:PwCコンサルティング合同会社「フェムテック等サポートサービス実証事業費補助金における補助事業者の公募結果の公表について」
最近はSNSなどを通じて、女性特有の悩みについての情報交換がオープンになってきました。また、女性が活躍する職場も広がり、社会の環境もそれに合わせて変化すべき時期に来ていると言えます。
そんな現状で生まれたフェムテックという考え方が、日本のみならず世界でも広がりを見せています。今回のフェムテック等サポートサービス実証事業費補助金は、まだ実証段階ですが、今後のフェムテックを取り巻く環境を大きく変えるかもしれません。
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