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コロナ禍で友人や知人とも会いづらい状況が続き、孤独感や生活不安から心を病む人が増えています。それを紛らわせるため、ツイッターやフェイスブックなどのSNSへ投稿する人もいるでしょう。しかし実は、SNSは“もろ刃の剣”でもあり逆効果になることも。では、どのようなことに注意すればよいのでしょうか?
経済協力開発機構(OECD)のメンタルヘルスに関する国際調査によると、日本のうつ病やうつ状態の人の昨年の割合は17.3%で、新型コロナウイルス流行前の2.2倍に膨らんでいます。
アメリカやイギリスでも2~3倍の増加傾向を示し、とくに深刻化しているのが若い世代や失業者、経済的に不安定な人たちです。
東京大学の鳥海不二夫准教授が、ツイッターの投稿約1億件を収集し、分析した結果によると、「コロナ」「ストレス」の投稿は、1日平均72件だった2020年1月から感染拡大とともに急増し、同年3月は2,454件、1度目の緊急事態宣言が出された同年4月は84倍の6,104件となり、7都府県への宣言発令日の4月7日は最多の7,526件を記録しています。
しかも、「コロナ」と一緒に「うつ」や「死にたい」などと書かれた投稿内容が激増しており、メンタルヘルスの悪化が浮き彫りとなりました。不安定な状況が孤独感を募らせ、心を病んでいる状態につながっているようです。
友人にも会えない、会社にも行けない、酒も飲めず食事に行くことすらままならない、このような状態が長引けば長引くほどストレスがたまることは、専門家の言葉を借りるまでもなく、皆さんが実感していることでしょう。
しかし、デジタル社会では、実際に顔を合わせることができなくても、人とつながることができます。その代表格がSNSです。SNSはうまく使えば人との関係維持に役立ちますが、言葉遣い一つで炎上するなど、むしろ大きなストレスを抱え込んでしまうこともあります。
SNSは、人間関係を維持するためには、きわめて便利なアイテムです。しかし、すべてのフォロワーが好意的とは限らず、なかには誹謗中傷の投稿で攻撃してくるフォロワーもいます。
自殺にまで追い込まれるケースも発生するなど、大きな社会問題ともなっていますが、「関係維持のアイテムか、ストレスの温床かは使い方次第」と言うのは、SNSでの集客戦略などを手掛ける「PR NET」代表の上村菜穂さんです。
では、どのように使えばいいのでしょうか。村上さんは「日刊ゲンダイ デジタル」のインタビュー記事で、「SNSは“もろ刃の剣”…心の安定をキープするための5カ条」として、下記の5つをあげています。
【心の安定をキープするための5カ条】(上村菜穂さん 日刊ゲンダイ デジタル)
多くの人とつながることができるアイテムですが、使い方次第で凶器に変わってしまうことはコロナ禍にかかわらず、さまざまな場面でも発生しています。企業のサイトが炎上するケースでも、必ずしも不祥事や不適切な発言があったからではありません。
根拠のないデマや、意図的に悪意のある投稿を流すこともできるのがSNSです。良くも悪くも使い方次第。無用なトラブルを避け、適度な距離感を保つことで、「心の安定」をキープするようにしましょう。
コロナ禍による自粛生活も1年半を超え、収束どころか全国的に感染爆発という、まさに危機的状況です。自粛要請もますます強化されそうで、ストレスはたまる一方です。いかにストレスの軽減をはかり、心の安定を保ち続けていけるかどうか、ビジネスパーソンのこれから先の最大テーマとなりそうです。
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