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現在国内企業の多くでは、今まで使ってきたITシステムが、時代に合わなくなりつつあるという問題を抱えています。それを解決するために、官民あげて推進を図っている取り組みが、「DX」と呼ばれる「デジタルトランスフォーメーション(Digital Transformation)」です。
しかしデジタル化なら、今も社会全体で進められているはず。それともDXと表現を改めて、心機一転を狙うのでしょうか。こうした疑問に答えるべく、この記事ではDXとデジタル化との違いについて説明します。
既存のITシステムが老朽化する問題は、「2025年の崖」として政府内でも危機感を抱いています。それに対して経済産業省が中心になり、2018年12月には「デジタルトランスフォーメーションを推進するためのガイドライン」が策定されました。
この中では、企業がDXを推進するための経営面での仕組みづくりと、ITシステムの構築方法が大筋で示されています。経済産業省が本腰を入れれば、企業とそれを取り巻く社会でDXが着実に広がることが予測されます。
DXとは「デジタル変革」と訳されており、企業経営から社会全体の構造までを、最新技術によって作り変えることと定義されています。しかし現状でも企業の労働環境では、電子契約やペーパーレス化など、多角的にデジタル化が進んでいます。さて、DXとデジタル化とはどこが違うのでしょうか?
この疑問に対しては、国立情報学研究所がホームページに具体的な答えを掲載しています。その要点を簡単にまとめてみると、デジタル化というのは、今まで物理的に行ってきた業務や作業を、パソコンなどのシステム上に移行する取り組みです。
これは、例えば文書でやりとりしていた取引や契約を、オンライン上のデータだけで完結できるようにすることです。また、企業案内や製品紹介などを、一括してホームページ上で行うこともデジタル化です。
一方のDXに関しては、フェイスブックの例を考えると分かりやすいでしょう。フェイスブックでは、オンライン上で友達を広げ、さまざまなやりとりもオンライン上で行われます。これらの友人との間では、基本的に物理的なつながりは存在しません。つまりデジタルの世界だけで進行していることなのです。
他にも通販サイトの例で考えてみると、ホームページで商品を選んで購入する過程は、実在する店舗のやり方をインターネット上で真似ただけなので、デジタル化と見てもよいでしょう。しかし消費者の購買行動をITにより分析し、おすすめの商品を自動的に提案する仕組みはDXと考えられます。
ただしDXとデジタル化とは、まったく別の概念ではなく、DXを実現するための第一歩として、デジタル化が必要になることも指摘されています。その意味では、DXとデジタル化とは厳密に区分されるものではなく、デジタル化をより広く深く浸透させることも、DXの1つの現れ方なのかもしれません。
先進各国がDXを推進する背景には、まず前述した「2025年の崖」という問題があります。現在まで各分野でバラバラに進められてきたデジタル化により、業務システム全体が複雑化して、管理や分析が極めて困難になっています。さらにシステム構築を担当した技術者が、退職の時期を迎えると問題は一段と深刻化するでしょう。
また、通販サイトの例からも分かる通り、消費者の購買行動が近年大きく変化しています。この状況がビジネス界にまで波及することも確実で、今後はデジタル化を進めるだけでなく、それらを統合的に管理するDXへの期待が高まるはずです。
これからの社会では、現在進行中のAI・5G・IoTなどの技術と、クラウドサービスやモバイル端末を融合させた、使いやすくて便利なDXの構築が求められるでしょう。
そのさきがけとして、現在国内でも業種の垣根を越えた取り組みがスタートしています。これは国内大手企業が中心になり、世界各国から参加するスタートアップ(ベンチャー)を募って、DXを基盤にした新しい都市を建設するという壮大なプロジェクトです。
今のところ本格的なDXのシステム構築は歩き始めたばかりですが、今後はさまざまな分野で、デジタル化を超えたDXが広がりを見せるのではないでしょうか。
これまでのデジタル化は、全体としての仕組みを考慮することなく、分野ごとに自由に行われてきました。しかし、既存のシステムに限界が見えてきた今、全体を統合的に管理できるDXという新しいシステムの構築が期待されています。
DXは名前の通り、社会に大変革を引き起こす可能性がありますが、まだいくつかの計画が動き始めたばかりで、具体的な取り組みは今後の展開を待たなければ見えてきません。この先にどのような世界が広がっているのか、本格的なDXの登場が待たれます。
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