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ワクチン接種が進んでいる海外で新型コロナウイルスの感染が再拡大しているなか、感染状況が落ち着いている日本では、行動制限の緩和とともにポストコロナに向けて動き出しています。今回はテレワークをはじめとする企業の対応についてみていきましょう。
Job総研が緊急事態宣言解除後のテレワーク実施率や働き方の変化などについて実施した調査によると、働き方については「緊急事態宣言中と変化なし」が74.0%で、大多数が以前と変わらない働き方をしているという結果でした。
宣言解除と同時に「強制出社」や「満員電車」のワードがトレンド入りしましたが、テレワークの実施率については、緊急事態宣言発令中の76.7%に対して、宣言解除後は1.3%減少の75.4%です。
ただ、テレワークの実施状況を細かく見ていくと、フルリモート率は減少し、週に1~4回テレワーク勤務となる、オフィス勤務とテレワークを併用したハイブリッド型の勤務が増加していることも明らかになりました。
テレワーク導入については、感染防止対策として踏み切った企業もあれば、コロナ前から徐々に導入を進めていた企業もあり、コロナが収まった後を見据えた対応も企業によってもさまざまです。
テレワークに対する働き手の受け止め方についてもいろいろですが、ポストコロナ時代のテレワークについては「賛成」が65.4%、「やや賛成」が23.4%で、この2つを合わせると88.8%がテレワークの実施を歓迎していることがわかります。
また、テレワークの満足度については「満足」が22.7%、「やや満足」が40.5%で、63.2%が“満足”しているという結果が示されました。
テレワークという時間と場所にとらわれない働き方はおおむね好意的に受け止められ、満足度についてもそれなりに高い結果となりました。しかし、新型コロナウイルス感染拡大の第6波に対しては、多くの回答者が不安を感じていることも明らかになりました。
第6波についての「不安」を感じているのは28.8%で、「やや不安」の33.1%を加えると、61.9%が何かしらの不安を感じているようです。
不安の理由は、「感染の不安」が最多の55.3%で、「ワクチン接種ができるのか」が30.0%で続いています。調査時期からワクチン接種はかなり進んでいますから、いま調査をすれば、ワクチン接種に関しての回答はさらに低くなる可能性はあります。しかし、諸外国に比べると感染状況が落ち着いているとはいえ、感染に対する不安はなかなか消えないようです。
各企業がポストコロナを見据えた経済活動再開の動きを加速していますが、その動きを把握するためには、緊急事態宣言中と解除後の調査結果を比較してみることも参考になりそうです。
Job総研では、調査の属性や緊急事態宣言中と宣言解除後の比較を詳細に確認できるように「withコロナのテレワーク実態調査 報告書」を公開しているので、働き方改革などを担う管理部門担当者は、自社のポストコロナ対策の参考にしてはいかがでしょうか。
新型コロナウイルスの感染拡大で普及が進んだテレワークなどの新しい働き方は、さまざまな課題もありますが、9割近くが定着していくことを望んでいることがわかりました。テレワークがスタンダードとなるためには、オフィス勤務と同等、あるいはより以上の効果が上がる仕組みづくりが、なによりも重要となりそうです。
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