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企業ができる取り組みとは:SDGs目標4『質の高い教育をみんなに』

公開日2018/09/15 更新日2019/09/10
企業ができる取り組みとは:SDGs目標4『質の高い教育をみんなに』

「質の高い教育をみんなに」とは、2015年9月に国連で採択された『持続可能な開発のための2030アジェンダ』に盛り込まれた行動目標(SDGs)のひとつですが、こうした目標が設定された背景には、世界のさまざまな地域における教育格差の問題があります。

国連開発計画(UNDP)よれば、2015年に開発途上地域での子どもの就学率は91%に達し、世界における「学校に通えていない子ども」の割合は半減したとのことです。しかし、依然としてこうした地域を中心に貧富の差や男女の性別によって教育を受ける機会に格差が生じている状況は根強く残っており、さらに西アジアや北アフリカなどの紛争が長期化している地域では学校に通えない子どもが増加している現状もあります。

国内に目を移すと、東京都の江東区立栁川小学校が「児童が主体的に考え、学ぶ」取り組みなどを評価され、公立小学校でありながら、政府の『第1回ジャパンSDGsアワード』で特別賞にあたるSDGsパートナーシップ賞を受賞したことが話題となりましたが、「教育」の分野において企業ができる取り組みにはいったいどのようなものがあるのでしょうか?

発展途上地域への教育支援

企業が教育の分野で支援をおこなう場合、そのアプローチはいくつかのタイプに分けられますが、冒頭で述べたような「教育機会の不平等」を是正する直接的な支援としては、「学校が不足している地域に学校をつくる」取り組みがもっとも有名かもしれません。

たとえば、法人などに向けた人材育成をおこなっている株式会社アルヴァスデザインは、NPO法人や学生団体との連携のもとで、カンボジアの小学校の校舎が不足している地域に新校舎を設立する支援活動を展開しています。

一方、こうした学校に対する教材の支援をおこなっているのが富士ゼロックスです。
富士ゼロックスでは、教材コンテンツを無償提供するパートナーや、印刷費用などを負担するスポンサーなどとともに、おもにアジアの新興国を対象として、現地ニーズにあった教材を自社のプリンターで印刷・作成し、十分な教育の機会に恵まれない児童に配布するプロジェクトを実施しています。

また情報通信・エネルギー事業を手がけるフジクラグループでは、ミャンマーで「フジクラ奨学金制度」を設立し、理工系大学に奨学金を授与する支援をおこなっていますが、これは同社がミャンマーでおこなっている電力・情報インフラの整備事業にも関連した支援活動といえるでしょう。

「学校以外の学びの場」を子どもたちに提供する

一方、国内には「学校以外の学びの場」を子どもたちに提供する支援活動をおこなっている企業や団体も多く見られます。
こうしたなかで「顕著な功績が認められる団体」として政府の「第1回ジャパンSDGsアワード」でSDGs推進副本部長(官房長官)賞を受賞したのがパルシステム生活協同組合連合会です。

評価の対象となったのは、パルシステムが2014年度からスタートした「『ほんもの実感!』くらしづくりアクション」ですが、これは「教育」の分野だけでなく、SDGsの多くの目標達成に貢献するプロジェクトであり、「価値を知り、選ぼう!」「作り手と会おう、話そう!」「ムダなく使いこなそう」という3つのアクションから成り立っています。

このうち教育の支援に深く関わってくるのが、2番目の「作り手と会おう、話そう!」というアクションです。このプログラムは、農業体験や森の手入れから、干物やハム・ソーセージづくりまで多様な体験の場が用意された「『産地へ行こう。』ツアー」や、生産者やメーカーが直接商品のこだわりについて話す「『ほんもの実感!』商品学習会」などで構成されています。

近年、「食育」という言葉が広く使われるようになりましたが、こうしたパルシステムのプログラムは、「自分が口にしている食べ物」がどのようにして作られるのかを実地で学ぶ貴重な機会を子どもに提供するだけでなく、生産者と消費者の交流の場をつくるすぐれた取り組みといえるでしょう。

ちなみにパルシステムの「『産地へ行こう。』ツアー」は、基本的に大人と子どもが一緒に参加できるプログラムとなっているのも特徴ですが、こうした「質の高い教育」は大人にとっても重要な意味を持つものであり、会社員であればキャリアアップのために適切な教育を受ける機会が必要となります。

こうした「大人への教育」の取り組みの実例としては、企業研修やコンサルティングをおこなう株式会社マネジメントサポートが実施している「女性リーダーの育成支援」があげられます。これは女性社員の意識を改革し、能力を開発したうえで、女性管理職を選抜~登用するというプログラムですが、このプログラムは教育の分野だけでなく、「ジェンダー平等を実現しよう」というSDGsの目標にも合致した取り組みといえるでしょう。

まとめ

冒頭に例をあげた江東区立栁川小学校では、児童が「主体的に考え、学ぶ」ことを重視しているといいますが、これは大人にとっても大切なこと。今後の国内における教育支援は、いかに「自分で考え、行動できる」人材を育成するかという点が、ますます重要になっていく気がします。

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