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給与所得者の楽しみの一つが年末のボーナスだ。思ったよりも多かった人もいれば、少なかった人、あるいは支給されなかった人など、まさに悲喜こもごもだろう。コロナで揺れた2021年冬のボーナスはどうだったのだろうか。
Job総研による「2021年 冬ボーナス実態調査」によると、冬のボーナス支給があったのは72.1%で、そのうち昨年冬のボーナスより支給額が増加したのが41.3%、減少したのが18.2%、昨年と同じが40.5%という結果だった。
新型コロナウイルスの爆発的な感染拡大となった夏の調査では、支給額の減少や支給を中止する企業が多く、半数以上がコロナ禍の影響を受けたとされた。しかし、感染者数が減少したことで、徐々に日常を取り戻しつつあることがボーナス事情にも表れているようだ。
さて、そのボーナスの平均支給額は757,000円で、昨年冬の平均支給額724,000円に比べてプラス4.6%という結果である。
ではボーナスを何に使うのかとの質問に対し、もっとも多かったのが「貯金」66.1%との回答だ。次いで35.0%で「資産運用」が続いている。
これまでは、旅行や大型家具・家電の買い替え、冬物衣料など、ちょっとした贅沢消費に回ることが多かったが慎重な回答が多い印象である。コロナによって高まった節約志向、そして新たな変異株である“オミクロン株”による再拡大の懸念もあることから、ボーナスを消費ではなく将来の経済的な備えとする意識が高まっているのかもしれない。
それでも、やはり何かと物入りとなる年末にかけてのボーナス支給は、給与所得者にとってはありがたいものといえる。今年の冬のボーナスに対して、「満足」が32.4%、「やや満足」が33.1%、「不満」が14.4%、「やや不満」が20.1%で、6割強以上が満足していることもわかった。
コロナショックは、世界中に経済的なダメージを与え、日々の生活を見直す動きが加速した。ボーナスの使いみちにも、価値観やライフスタイルの変化が出ているようだ。
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