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新型コロナウイルスに振り回された2021年も終わろうとしている。経営層をはじめ、ビジネスパーソンの関心事は、2020年の景気動向ではないだろうか。
日本では感染状況が落ち着きを見せ、景気回復を示すデータなども公表されているが、変異株による再拡大の懸念も依然として根強い。さらに原材料の高騰や半導体不足などが、景気にマイナス影響を及ぼしてしまうような要素も横たわっている。
そんななか、帝国データバンクにて「2022年の景気見通しに対する企業の見解」の調査がおこなわれた。結果によると22.3%が「回復見込み」という見通しを立てているものの、「原油・素材価格の上昇」を82.5%が懸念材料ととらえていることがわかった。
回復と見込んでいるのは、飲食店や旅館・ホテル、娯楽サービスなどの個人向けサービスで、感染状況の落ち着きに伴う外出機会の増加と、個人消費関連が大幅に増加するというのが景気回復を見込む理由だ。
一方、厳しい見通しを立てているのは、「建材・家具、窯業・土石製品製造」や「化学品製造」、「鉄鋼・非鉄・鉱業」などの製造業である。原油・素材価格の上昇による原料高に、強い懸念を示していることがうかがえる。
帝国データバンクの景気動向調査でも、鉄鋼・非鉄・鉱業や建材・家具、窯業・土石製品卸売りなど5業種で、仕入れ単価が過去最高の水準まで上昇していることが示されているだけに、この傾向が続けば企業収益がさらに悪化することも十分にあり得る。
では、こうした懸念要素を吹き飛ばし、景気回復につながる要素はあるのだろうか。景気回復に必要な政策のトップにあげられたのは、「感染症の収束」(50.3%)、「原材料不足や価格高騰への対策」(41.4%)、「中小企業向け支援策の拡充」(39.4%)、「個人消費の拡大策」(36.1%)、「所得の増加」(33.1%)、「人手不足の解消」(27.6%)が続いている。
いずれにしても、景気回復の要となるのが「感染症の収束」ということは疑いようもないが、不気味なのがヨーロッパや韓国で変異株により感染再拡大となっていることだ。変異株は感染力が強いとされているだけに、個人でもできる感染対策を徹底していくしかなさそうだ。
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