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人手不足が深刻な日本では、女性の社会進出は欠かせません。しかし、出産・育児で仕事から離れなければならない時期があり、女性が活躍できる場が少ないのが現状です。ところが、子を持つ母親が仕事をしている割合が、過去最高となったことを厚生労働省が発表しました。その背景にあるものとはなんでしょうか?
目次【本記事の内容】
女性の社会進出が叫ばれ、女性活躍推進も政府目標に掲げられています。しかし、賃金やポストの男女間格差問題など、女性が活躍する環境整備については、世界水準からかなり立ち遅れているのが日本の現状です。
厚生労働省は「2021年(令和3年)国民生活基礎調査」で、18歳未満の子どもがいる世帯の母親が仕事をしている割合が75.9%となり、過去最高を更新したことを公表しました。
実に4人に3人が、18歳未満の子どもを抱えながら仕事をしていることになります。厚労省は「保育施設の拡充や、産休・育休などの就労支援による効果」が、子を持つ母親の就業率が向上した背景にあるとみているようです。
たしかに、改正育児・介護休業法や男性の育児休業取得促進などの施策は、小さな子どもを育てながら働く母親の、心強い味方となっていることは間違いないでしょう。
ただ、だからといって、女性が社会で活躍できる環境が、先進諸国並みになったのかといえば、そう単純ではありません。
それを物語るのが子を持つ母親の雇用形態です。正規雇用の29.6%に対して、非正規雇用が37.3%と、パートやアルバイトという働き方が、依然として主流を占めていることがわかります。
子育てしながら働く場合、子どもが就学前や低学年であれば、正規雇用で働くより、短時間で働けるパートやアルバイトの方が、時間の融通がきくという点で働きやすいといえます。
しかし、正規雇用と非正規雇用の決定的な違いは、収入の差です。各種世帯の所得等の状況(国民生活基礎調査)によると、1世帯あたりの平均所得金額は564万3,000円で、高齢者世帯が332万9,000円、児童のいる世帯は813万5,000円です。
所得はわずかながら増加傾向を示していますが、半数以上が「生活が苦しい」と感じているようです。さらに、子どもを抱える世帯となると、6割近くが生活が大変だと感じていることも、「国民生活基礎調査」で明らかになっています。
つまり、18歳未満の子どもを抱える母親が仕事をしている割合が過去最高を更新した最大の要因は、収入の不足分を補うためとみることができるのではないでしょうか。
ところで、児童のいる世帯は1,073万7,000世帯で、全世帯に占める割合は20.7%です。調査が始まった1986年から減少傾向が続いていますが、その一方で100歳以上の高齢者が9万526人と過去最多となり、こちらは52年連続で増加しています。
まさに、世界有数の超高齢社会となり、労働人口の減少傾向はますます加速していくことになります。人手不足を補うためには、高齢者や女性を活用していくことが求められることになります。
そういう時代に、単なる人手不足を補うために、子育て中の母親をパートやアルバイトで安く雇っているだけでは、企業の成長にも限界があるのではないでしょうか。
同一労働同一賃金、男女間格差の解消などにも真剣に取り組むべき時代が、いよいよ迫ってきています。これを企業がどう受け止めるかが、企業の持続的成長のカギとなるようです。
出産・育児が、女性の社会進出の障害になっていることから、産休や育休といった支援策も充実しつつあります。その効果からか、18歳未満の子どもがいる世帯の母親が仕事をしている割合が、過去最高の75.9%となりました。もちろん、賃金が物価上昇に追いつかず生活が苦しいという背景もありますが、世界最低水準のジェンダーギャップ指数から、日本が脱する起爆剤となることを期待したいものです。
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