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パートやアルバイトだけでなく、派遣社員、契約社員、嘱託など、非正規社員として働く人が増えている。総務省の「労働力調査*」によると、2021年の非正規社員は2,000万人以上となり、雇用形態に占める非正規の割合は36.7%である。
* 総務省:労働力調査非正規社員の割合が、およそ4割を占めるまでになっているだけに、企業活動には欠かせない労働力といえる。では、非正規社員は働き方や待遇について、どのような意識を持っているのだろうか。
一般社団法人日本経営協会が行った「非正規社(職)員の働き方の意識と実態に関する調査報告書2022**」によると、やむを得ない理由から非正規で働いている割合は45.2%とおよそ半数である。一方、あえて非正規の雇用形態を選んだのは3割弱であった。
**調査方法:インターネット
調査対象:大学・大学院を卒業・修了し、現在、非正規社(職)員として週30時間以上勤務している25歳から40歳までの方
調査期間:2022年8月2日~8月9日
やむを得ず選択した理由としては、「正規社(職)員として働ける会社がなかった」、「家庭の事情で正規社(職)員として働くことが難しかった」などが挙げられている。あえて非正規を選んだ理由は「都合のいい時間に働くことができる」「責任が軽く気軽に働くことができる」「残業が少ない・ない」などである。
また、非正規という立場や仕事の内容について、勤務時間帯やワークライフバランスについての満足度は高いが、教育や能力開発の機会が正規に比べて少なく、賃金の低さについての満足度も低いことがわかった。
非正規社員は、期間を定めた有期労働契約であり、期限となれば労働契約は打ち切りとなる。しかし、希望すれば無期労働契約へと転換する制度、いわゆる無期転換ルールも設けられている。
この無期転換ルールを「理解している」のは4割で、「聞いたことがある」を含めると6割という結果だ。この制度を利用して、有期労働契約から無期労働契約への転換を希望する割合も4割にのぼる。
転換を希望する理由は、「雇用の安定」と「収入の安定」の二つが、共に7割を超えている。つまり、たとえ正社員ではなくても、安心して長く働き続けることができることを、望んでいるということだ。
派遣や契約といった雇用形態にかかわらず、貴重な戦力となってもらうためには、働き方や待遇について、どのような意識を持っているのかを把握しておくことが重要になりそうだ。
■参考URL
PR TIMES 『非正規社(職)員の働き方の意識と実態に関する調査報告書 2022』
厚生労働省 「非正規雇用」の現状と課題
日本経営協会 調査研究報告書
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