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SDGsの目標6.安全な水とトイレを世界中に

公開日2018/11/13 更新日2019/09/10
SDGsの目標6.安全な水とトイレを世界中に

2015年9月、ニューヨークの国連本部においてサミットが開催され、150ヶ国を超える加盟国の首脳が集まり、2015年から2030年までの行動目標である『SDGs(エスディージーズ:持続可能な開発目標)』を採択しました。

SDGsは、「貧困」「飢餓」「エネルギー問題」「気候変動」「平和な社会」などに関する17の目標と169のターゲットから成り立っていますが、今回はその中で、目標6として設定されている「安全な水とトイレを世界中に」の詳細と、水やトイレをめぐる世界の現状について解説していきます。

全世界の40%が水不足の影響を受けている

「水」は人間が生きていくうえで欠かせないものですが、世界では、水不足が深刻な状態になっています。

国連開発計画(UNDP)の資料では、全世界のおよそ40%にあたる人が水不足の影響を受けていることが報告されており、影響は今後さらに拡大されることも予測されています。また2017年7月のユニセフ(国連児童基金)とWHO(世界保健機関)の報告によると、世界では21億人(世界人口の約3割)が安全な水を自宅で入手できず、45億人(世界人口の約6割)が安全に管理されたトイレを使うことができていない現状となっているようです。

特に幼い子どもにとって、安全な水や衛生的なトイレは、命を救うものと言っても過言ではありません。なぜなら、多くの子どもが、汚れた水や不衛生な環境からくる下痢や感染症で、命を落としている現実があるからです。

世界の水やトイレをめぐる環境

自宅にも街中にも安全で衛生的なトイレがあり、簡単に汚染されていない飲み水を入手できる日本では想像がつきにくいかもしれませんが、世界の水やトイレをめぐる環境は、下記のように厳しいものになっているのです(ユニセフの資料より)。

  • 世界では21億人が、自宅で必要な時に、汚染されていない安全に管理された飲み水を使用することができない。
  • 8億4400万人が、自宅から往復30分以内で水を汲んでくることができる保護された水源がなく、基本的な飲み水さえ使用できていない。
  • 45億人が安全に管理されたトイレを使うことができていない。
  • 世界の3人に1人にあたる23億人は、基本的なトイレすら使うことができていない。

さらに、紛争や戦争などで不安定な情勢にある地域では、そうでない地域に比べて、子どもたちが基本的な水にアクセスできる割合は4倍少なくなるという報告もあります。

近年は日本においても、地震や台風などの影響で断水が続き、生活のために必要な水を確保できない状況も、一時的に発生していますが、世界では日常的にそうした状況に置かれている人々も多いということです。

自宅近くに水源がない地域の子どもは、長い道のりを歩いて水を汲みに行かねばならず、多くの時間を水汲みに費やすことにより学習の機会を失うなどの影響もあると言われています。

SDGsで設定されている「水とトイレ」に関する指標とは

このように、世界の水やトイレをめぐる状況が深刻であることを受け、SDGsでは下記のような具体的な指標が設定されています。

  • 安全に管理された飲み水・・・必要な時に自宅で使用できる、汚染されていない飲み水があること。
  • 基本的な飲み水・・・自宅から往復30分以内に水を汲んでくることができる保護された水源があり、そこから飲み水を得られること。
  • 限定的な飲み水・・・自宅から往復30分よりも長い時間をかけた場所に水を汲んでくることができる保護された水源があり、そこから飲み水を得られること。
  • 安全に管理されたトイレ・・・排泄物が他と接触されないように分けられ、安全で衛生的に処理できる設備を備えた、他の世帯と共有していない改善されたトイレ。
  • 基本的なトイレ・・・他の世帯と共有していない改善されたトイレ。
  • 限定的なトイレ・・・他の世帯と共有している改善されたトイレ。

こうした指標をもとに、SDGsの目標6では「すべての人々の水と衛生の利用可能性と持続可能な管理を確保する」ことが掲げられています。

ちなみにJMP(ユニセフとWHOの共同監査プログラム)では、世界のトイレに関する取り組みは遅れていることを指摘しており、SDGsの目標6で示されたターゲットの進捗状況についてモニタリングすることを表明しています。

またJMPでは、水やトイレとともに欠かせない衛生習慣である「石けんと水を備えた手洗い設備」についても、自宅にこうした設備がある人の割合は地域によって大きな差が見られることも報告されています。

まとめ

安全な水や衛生的なトイレ、そして適切な衛生習慣は、SDGsの目標3「すべての人に健康と福祉を」や、同じく目標10「人や国の不平等をなくそう」にも関わってくる重要なテーマといえますが、この指標が2030年までに達成されるかどうかは、わたしたちを含めた多くの人たちが、いかに本気でこの問題に取り組むかという点にかかっているのかもしれません。

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