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知らないと損!所得控除に使えるセルフメディケーション税制の内容と申告方法を徹底解説

公開日2023/01/23 更新日2023/01/20


確定申告をする人にとって、所得控除に使える支出が何なのかを知ることは重要です。 社会保険料控除や住宅ローン控除などはよく知られていますが、薬局やドラッグストアで買った一部の医薬品の代金を控除できる「セルフメディケーション税制」を知っている人は少ないかもしれません。


日常的に買っている医薬品代は年間で結構な金額になっている人も多く、どんな医薬品が控除の対象になるのか知っていれば、確定申告に向けて準備することができます。 セルフメディケーション税制にスポットを当てて、徹底解説していきます。



セルフメディケーション税制とは

セルフメディケーション税制は、市販の医薬品購入額のうち12,000円を超える額を所得控除できる優遇制度です。「OTC医薬品」のうち、厚生労働省が指定する品目が対象となります。


OTC医薬品とは「Over The Counter:カウンター越し」の略で、処方箋なしに購入できる市販の医薬品のことです。


医薬品は主に病院などで処方される「医療用医薬品」と「OTC医薬品」の2種類に分類され、一般的な医療費控除で対象となるのは前者、セルフメディケーション税制が対象とするのは後者です。


OTC医薬品の中でセルフメディケーション税制に使える品目については、後ほど詳しく解説します。


制度の目的は健康の自己管理

セルフメディケーション税制は2017年から始まった制度で、スタート当初は5年間に限定した特例制度でしたが、2022年以降も継続され対象品目の範囲が拡大しました。


増税にひた走る今の世の中で、なぜ市販の医薬品購入が優遇されるのでしょうか。 背景には高齢化と長寿命化による社会保障費の増大が考えられます。


財務省の発表*によると、2021年度の社会保障費は1990年度と比較して2倍以上となっています。財源は保険料や税金だけではなく、借金に頼っているため、国にとっては社会保障費を抑えることが非常に重要な課題となっているのです。

*財務省 これからの財政を考える


「社会保障費を抑えたいから、日頃の健康管理をしっかりとやって、病院に行かない身体作りをしてほしい」というのが国としての本音のように思えます。


対象となる製品と見分け方

制度の目的である「健康の維持増進や病気の予防」に合致する品目が対象となっているようで、身近な品目も多くみられます。


例えば、葛根湯など風邪のひき始めに飲むものや、解熱剤や鎮痛剤など症状がでたときに飲むもの、花粉症の人がよく利用するアレルギー用点鼻薬なども対象です。「自分が使う市販の医薬品は対象外なのでは」と思っていた人も、制度を活用できる気がしてきたのではないでしょうか。


対象となる品目は日々変わっており、全てを覚えておくのは難しいです。対象かどうかの見分け方は2つあります。


OTC医薬品のパッケージ

パッケージに「セルフメディケーション 税控除対象」と記載された「共通識別マーク」が掲示されていれば対象です。ただし掲示は義務ではないので、品目によっては掲示されていない場合もあるので注意が必要です。


レシートや領収書

対象品目であれば、レシートや領収書の製品名の横に「★」マークが記載されます。 「★」マークが記載されたレシートをもらったら、大切に保管しておきましょう。


健康管理に取り組んでいる「証明」が必要

セルフメディケーション税制で所得控除をするためには、自分が健康管理に自主的に取り組んでいることを証明する必要があります。 制度の目的が、健康な身体で病院に行く人や回数を減らすことだと解釈すれば、いくら市販の医薬品をたくさん使っていても健康管理に無頓着な人では税制上優遇すべきではない、という判断になるのも納得です。


具体的には、次のとおり国が認める「健康の保持増進及び疾病の予防への取組」のいずれかを受けたときの結果通知書や領収書が求められます。


1. インフルエンザの予防接種
2. 市町村が定期的に行っているがん検診
3. 職場の定期健康診断
4. 特定健康診査(メタボ検診)
5. 人間ドックやがん検診など


具体的な申告方法

申告する際には、確定申告書と一緒に「セルフメディケーション税制の明細書」が必要となります。 明細書では、自分がやった「健康の保持増進及び疾病の予防への取組」や、OTC医薬品の支払先、医薬品の名称、金額などを記載します。


注意すべきは、セルフメディケーション税制で所得控除する場合、通常の医療費控除は受けられない点です。通常の医療費控除とセルフメディケーション税制による控除の、どちらを選択する方がよいかは確定申告をする際に慎重に比較しましょう。


まとめ

知らない人も多いセルフメディケーション税制ですが、活用できる裾野が広い制度です。 「あまり病院に行くことはなくて医療費は使わない」という人はお得になる可能性があるので、活用を検討してみてはいかがでしょう。


■参考サイト
記事執筆に際し、参考資料として閲覧したサイトです。リンク先としてご使用される場合は、許可取りの要否などご確認いただけますと幸いに存じます。

日本OTC医薬品協会|OTC医薬品とは?
国税庁|セルフメディケーション税制の対象となる特定一般用医薬品等購入費テキスト
財務省|これからの財政を考える
第一三共|対象となるOTC医薬品は?
厚生労働省|セルフメディケーション税制(特定の医薬品購入額の所得控除制度)について


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