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ボトムアップとトップダウン、強い組織をつくるために選択すべきはどちらか?

公開日2023/04/22 更新日2023/04/21


企業の意思決定においては、ボトムアップとトップダウンという二つの方法がよく知られています。強い組織をつくるためには、これからのビジネス展開を見越して、自社に最適な意思決定方法を選択しなければなりません。


では、どのように決めればいいのでしょうか? ここで、経営者と管理職を対象にしたある調査結果*を紹介します。そこから強い組織づくりのヒントを見つけてください。


その後、今回のアンケート調査をもとに、2023年1月には二次分析調査も実施しています。この調査結果をベースにして、意思決定の選択方法を検証してみましょう。


*調査の概要
今回の「システム導入の意思決定プロセスに関する実態調査」は、クラウドERPを提供する株式会社オロが、2022年12月1日~5日の期間にインターネットを介して行いました。
対象は全国の企業に所属する、1,000万円以上のシステム導入を経験したことがある、課長・部長・役員・経営者515名です。



ボトムアップとトップダウンの定義

最初に、意思決定の基本的な二つの方法について整理しておきます。


ボトムアップ

直接現場などで働くチームが、業務に関する立案・提案を行い、それを上層部が承認する形でプロジェクトを進める方法です。業務の多様性や変化に強いというメリットがあります。


トップダウン

上層部が立案したプロジェクトに従って、現場まで階層構造になった仕組み全体が動くシステムです。意思決定は上層部が行うため、トラブルが生じにくく安定するというメリットがあります。


システム導入までの比較

今回行われた調査では、対象を「ボトムアップ企業」と「トップダウン企業」との二つに分け、過去に行われたシステム導入における意思決定の流れを調査しました。


流れそのものをさらに2分し、まずはシステム導入に至るまでの意思決定と、さらにシステム導入時の意思決定について比較しています。 最初に、システム導入までのプロセスごとに、意思決定の違いを見てみましょう。


システム導入検討のきっかけ

どちらのタイプの企業とも、きっかけの1位は「生産性向上の機運」で、2位は「既存システムやサーバの保守切れ」でした。
ボトムアップ企業の3位は「働き方改革の機運」で、4位は「人手不足」と続きます。トップダウン企業では3位が「事業規模拡大」で、4位が「働き方改革の機運」でした。 ボトムアップ企業のほうが、やや現場の意識に近い部分から、導入の検討を始めているようです。


システム選定に影響した情報

この項目も上位は同じで、1位が「自社の事情に合ったシステムかどうか」で、2位が「課題が解決できるか」でした。
ボトムアップ企業の3位は「アフターサービス」で、4位は「費用対効果のデータ」となり、トップダウン企業では3位が「導入実績」で、4位が「製品の使い勝手」でした。 この結果も、ボトムアップ企業のほうが現場を意識して、導入後の実用性を重視しているように感じられます。


ボトムアップ企業とトップダウン企業で大きな違いが見られたのは、それぞれのプロセスに要した時間です。プロジェクトの立ち上げから情報収集、購入先の選定など重要な決定を下すまでにかかった時間は、どのプロセスでもボトムアップ企業のほうが長くなっています。


この結果だけで判断はできないものの、スピーディーな意思決定という点では、トップダウン企業のほうに分があるようです。トップが責任を持って物ごとを決められるトップダウンに比べて、上層部の承認を得てから動き出すボトムアップは、全体的にプロセス完了までに時間がかかるのかもしれません。


システム導入時の比較

ところが、実際にシステムを導入してから、いざ稼働するタイミングになると、「スムーズに稼働できた」という回答はボトムアップ企業の71.9%に対して、トップダウン企業は55.2%にとどまっています。


稼働する段階になると効率的に作業をこなせるとしたら、システムの規模によっては、現場主導でシステム導入準備を進めたほうが、全体の工程を短縮できるかもしれません。 ボトムアップ企業とトップダウン企業で、どちらのほうが効率的にシステム導入を進められるかは、一律に決められるものではないようです。


まとめ

今回の調査では、システムの導入というテーマについて、ボトムアップ企業とトップダウン企業との意思決定の違いを比較しました。その結果から見えてきたのは、いくつかのプロセスを順番に進める場合、トップダウンのほうがややスムーズであること。 しかし一方でシステム稼働という最終プロセスになると、ボトムアップのほうがやや効率的であるということです。


「ボトムアップとトップダウン、優れているのはどちら? 」という問いに対しては、互いに一長一短があるという、予想通りの答えに落ち着くことになるでしょう。 ただし、今後もビジネス環境は、まだまだ変化するかもしれません。それぞれのメリットをよく理解した上で、上手に使い分ける戦略が必要になるといえるでしょう。


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