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今、IT関連会社もしくはその業種に関わらず多くの会社で、ITエンジニア採用の動きが加速しています。なぜ多くの会社でエンジニア人材は必要とされるのでしょうか?
今回は、エンジニア採用が注目を浴びる背景や、エンジニア採用のポイント、採用後の社内制度について紹介します。
目次【本記事の内容】
エンジニアとは、「機械・電気・土木・建築などの技術者。技師。」という意味ですが、近年では「エンジニア採用」とは一般的に、IT関連のエンジニア、プログラマーなどをターゲットとした採用を指すことが多くなっています。
なぜ企業でのITエンジニアの需要が高まっているのでしょうか?
背景としては、情報テクノロジー(IT)の発展に伴い、企業でのWebやITの活用が進み、「業務の効率化にITを使用する」、「事業戦略の中にITを取り入れる」など企業でのITの導入が進んだことが挙げられます。
人々の暮らしの中でも、ITは家電製品や携帯電話、電子マネーなどを制御・構築する役割を果たし、社会インフラの一つとして重要なポジションに立つようになりました。
そのため、IT関連会社だけに関わらず、どのような業種の企業でもITエンジニアを必要とするようになりました。
さらに、近年スマートフォンやタブレット型端末などの台頭や、インターネットを通して専業者がシステムを提供するクラウド化が進んだことにより、ハードウェアとソフトウェアの両面でますますITエンジニアの需要が増えています。
その一方でITエンジニアになる人の人数は、まだまだその需要に追い付いていないのが現状です。また、エンジニアの技術的な質の面でも、高度な情報テクノロジーに対応できる技量が足りていない現場が多くみられます。
高収入など給与条件がよいITエンジニアは、「クリエイティブで自由な働き方ができる」として、若者がITエンジニアを志望するケースは増えているようです。
しかし、短納期を求められる過酷な職場環境が依然として続いており、従来の「ブラック企業で働かされる」というイメージをなかなか払拭できずに、エンジニアの就職人数が伸び悩んでいるようです。
質の面では、昔から日本はITエンジニアの育成に遅れているといわれてきました。
IT先進国のアメリカは、Microsoft、Apple、Yahoo、Googleなど、現在世界で圧倒的なプレゼンスを持つIT関連会社を生み出しています。有名な大学や大学院でITを勉強していた技術者が中退して起業したケースが多いようです。また、インド、韓国、中国では高度IT人材育成の場として大学や大学院の設立を国策として進め、成果をみせています。
一方、日本では、新卒就業者のITエンジニアのうち、専門学校、短大、大学、大学院など、どの教育機関で就学してもIT企業で必要とされるスキルがほとんど身についていないといわれてきました。
日本の大学では実務で使用されるスキルの習得よりも、研究に重きを置く傾向が強く、海外の大学のように現場で活躍できる高度なスキルを持ったエンジニアを輩出できなかったようです。それが、今日のエンジニアの質不足を招いたのです。
それでは、ITエンジニアを採用するコツは何なのでしょうか?
ITエンジニアを採用するポイントは企業の採用担当者にあります。ITエンジニアの採用は一般的な採用とは異なるので、採用担当者は注意が必要です。
ITエンジニアはプログラミング言語の違いやプログラマー、システムエンジニア、ネットワークエンジニアなど一言にITエンジニアといっても守備範囲が違うのが特徴的です。またその技術の成熟具合もピンキリで幅広いため、自社が求めるスキルを保有するエンジニアかを判断するのは困難を極めます。
採用活動をするにはエンジニア経験のある人が採用担当者となることやエンジニアに面接へ同席してもらうなど、採用プロセスにエンジニアを巻き込むことが重要です。いくら経験の豊富な人事担当者であっても、技術者の技能面を細かく把握することは難しいと考えられるためです。
特にIT関連会社で会社の肝がエンジニアの質になる会社は、経験豊富なエンジニアに選考に入ってもらいましょう。
前述したとおり、日本の新卒のITエンジニアは即戦力となれる人材は稀で、会社に入社してからどれだけ早く成長できるかがキーポイントとなります。
また、IT関連業界はめまぐるしくその技術が変化する、また、1人のエンジニアがカバーする内容が多様化しているなど、様々な知識を常にキャッチアップすることが求められます。
採用プロセスでは、現行どのような知識やスキルを保持しているかの確認も重要ですが、入社後に成長を期待できる人物かどうかを、見極めることも大切なポイントとなるのです。
当然ながら技術だけではなく、「上昇志向が高く、これまでの経験で粘り強く新たなことに挑戦できているか」という人物面も考慮する必要があります。
ITエンジニアは1人で黙々と作業をすることが多い一方で、一人ですべての業務を完結することはできずチームで仕事をすることが一般的です。
コミュニケーションが苦手な人が多いといわれるエンジニアですが、プロジェクトの目的を達成するためには、情報共有やある程度人とコミュニケーションがとれる人が求められます。社交的な人物である必要はありませんが、採用担当者はチームでの成果を最大化するという点を押さえて採用活動を行うといいでしょう。
また、ITエンジニアは「快適で働きやすい仕組みがある職場で、会社が技術力の向上や成長できるプロジェクトを提供してくれるか」という点を重視します。採用後に、どのような働き方ができるかを本人がイメージできるように、採用担当者はしっかりと自社の取組をアピールしましょう。
ITエンジニアは「自由な働き方ができる」というイメージが広がっており、大手企業で高待遇を受けているエンジニアやフリーランスとして仕事をするエンジニアも増えています。
そのような環境下で、エンジニアを採用したい企業には、①いかに働きやすいオフィス環境を提供できるか、②働きやすい制度の充実、③公正な評価制度の確立が求められます。
1日のほとんどをオフィスで過ごすITエンジニアにとって、オフィスが居心地いいかどうかは重要な点になります。
フリーデスクやスタンディングの会議スペースなどの工夫や、人間工学に基づいたデスク用椅子の採用、デザイン性の高いインテリアの採用などエンジニアが好むオフィスづくりをしましょう。
エンジニアは短納期での仕事を求められる分、フレックスタイム制や在宅勤務制度など柔軟に働ける勤務形態を好みます。
他にも、変わった制度を導入することでエンジニアの獲得に動いている会社もあります。
無制限の有給休暇を設定し、休暇の申請・承認プロセスも廃止した会社、ゲームの発売日は並んで買うために休んでいい会社など、他に例をみないおもしろい制度を取り入れています。
おもしろい施策で自由な働き方が推奨されるエンジニアですが、その分仕事の評価制度をしっかりと確立する必要があります。上記のような取組みはエンジニアのモチベーションを上げる一方で、仕事と私生活のメリハリがつかず生産性を低下させるリスクもあります。
仕事の成果によって報酬が決まるという仕組みをつくり、仕事の生産性を高めエンジニアの成長を促しましょう。
現在でも、エンジニア採用の需要は高いですが、今後ますます需要が拡大されると想定されます。他社との条件で負けないように、社内の制度を整えておきたいですね。理想の社員が採用出来れば良いですが、なかなかうまくいかない時は、人材派遣を活用したり、外注したりなど、必要に応じて施策を考えつつ、新規事業機会が豊富なIT分野での成功を目指しましょう。
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