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2024年1月24日、HUSTAR株式会社が運営するスタディチェーンは、「採用したい大学ランキング*」を発表しました。日本の大学は、公立・私立問わずそれぞれ異なる特色をもっており、ランキングにもそれが表れています。
*調査方法:インターネット調査
調査対象:人事担当者100名
調査期間:2023年6月22日~9月23日
「採用したい大学ランキング」の結果は、以下のようになっています。
1位:京都大学
2位:横浜国立大学
3位:早稲田大学
4位:東京大学
5位:東京工業大学
トップ3の大学について、どのような点が評価されたのかは以下の通りとなります。
ランキングの首位となったのは、京都大学です。いわずと知れた関西の名門大学で、ノーベル賞受賞者を多数輩出していることでも知られています。ランキングの調査によれば、「創造性」「独自性」に優れているとされており、とくに都市部の研究職で高い評価を得ているようです。
2位にランクインしている横浜国立大学は、横浜師範学校を前身とする国立大学です。ランキングの調査によれば、「自頭の良さや論理性」「多角的に物事を捉えることができる能力」などが高く評価されているようです。
3位の早稲田大学は、日本最難関レベルの私立大学として名をはせています。特に評価された項目では、「行動力」や「対人スキル」でした。就職実績においても大手企業への内定社数ランキングなどで、たびたび上位にランクインしており、人事担当者からの評価が高いのも納得の結果です。
先の結果より、大学によって評価されているポイントが異なることが伺えます。各大学には得意とする分野や特化している研究領域があり、学生が卒業後にもっているスキルや知識に大きく影響します。
今回紹介した「採用したい大学ランキング」で第5位となった東京工業大学は、まさにエンジニア領域での需要が主なものになっています。「その人がどのような教育を受けてきたか」「どのようなプロジェクトや研究に取り組んできたか」を軸に評価できると、採用の精度が高まるかもしれません。
候補者の大学や学部、専攻などを理解しておくと、組織の多様性にもつながります。大学によっては、国際的な学生の割合が高く多様な社会的背景・文化的背景をもつ学生が集まっていることもあります。たとえば私立大学でいうと、早稲田大学の国際教養学部や立教大学の異文化コミュニケーション学部などが、国際色の強いといわれている学部です。組織内の多様性の促進は、SDGsの一環としても有効な取り組みにつながる可能性がありそうです。
大学の校風と組織文化の相性を考える意味でも、候補者の出身大学・学部を知ることで企業の社風や文化にマッチした学生を獲得するために役立つこともあるでしょう。 たとえば、比較的オープンな環境で教育を受けた学生は、チームワークを重視する組織文化にうまく適応する可能性があります。
一方で、競争が激しく自立を重視する校風で生きてきた学生であれば、成果主義の文化が根付く企業で活躍するかもしれません。 組織文化に適合するかどうかは、従業員の仕事への満足度や、職務遂行能力に直結します。採用現場で課題になりやすい「ミスマッチ」を減らす意味でも、出身大学・学部の特性を理解しておくことでミスマッチの回避につながるかもしれません。
「採用したい大学ランキング」のポイントとして挙げられるのは、上位に入っている大学が、いわゆる難関大学である点です。 難関大学に入学するには、一定レベル以上の学力と、長期にわたる努力が必要です。つまり難関大学に入学できた時点で、目標達成のための一定の努力と継続力をもっていることの証明になるのかもしれません。
また、難関大学では、高度な教育カリキュラムが組まれているケースがほとんどです。とくに研究職などの採用では、多様な人材を獲得するというよりも「より優秀な人材」に偏る傾向があります。そのような背景もあって、ランキング上位には有名大学が並ぶ結果となっていると考えられます。
もちろん、難関大学出身だからといって、必ずしも会社で活躍できる人材になるとは限りません。企業の社風や文化とマッチせず、本来の能力を発揮することが難しくなる可能性も考えられます。大学・学部はあくまでも1つの参考として、人材を総合的に評価する必要があります。
少子高齢化などの影響で労働人口が減り、今後ますます人材不足が深刻化していくと考えられます。自社ブランディングなど、外への働きかけも重要ですが、採用した人材が定着・活躍してくれることも重要です。そのために、採用候補者を深く理解することは人事担当者に求められるポイントといえるでしょう。
もちろん、同じ大学・学部の出身であっても各々の得意なことや性格は違います。 ただ一方で、同じ所属であるということは、何かしらの共通点があるという考え方もできるでしょう。 あくまで採用候補者の個人を評価することが前提ですが、出身大学・学部は1つの切り口として参考にできることがあるかもしれません。
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