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株式の専門用語の一つに「立会外分売」という用語があります。立会外というのは、“通常の取引時間帯外”という意味で、分売というのは、“株を小口に分けて売る”ことを意味します。
立会外分売は、特殊な株の取引になりますが、なぜこのような取引が行われているのでしょうか。
目次【本記事の内容】
通常、東京証券取引所(東証)などの株式市場での取引時間帯は決まっており、平日9時~11時30分〈前場〉と12時30分~15時〈後場〉、この時間内に株の買い注文や売り注文が行われます。
立会外分売とは、『企業や大株主の所有する株が証券取引所の取引時間外に割引価格で安く売り出されること(購入手数料無料)』を指します。
※購入後の売りの手数料は有料
〈立会外分売を行う流れ〉 |
企業や大株主が金融証券取引所にあらかじめ届け出提出(分売日や銘柄は、数週間前~前日に発表)し、立会外分売が決定すると企業のIR情報で公開 |
↓ |
証券会社が仲介して取引時間終了後(18時頃まで)に分売する条件を開示 |
↓ |
証券会社が仲介して翌日取引時間開始前(8時頃まで)に買い注文を受け、売買成立 |
※分売株価格は、前日の終値株価が基準として約2~5%割安になる固定値
なぜ、株をわざわざ証券取引所の取引時間外に、しかも割引価格で売買するのでしょうか。
立会外分売をする目的には、主に3つの理由があります。
企業が東証一部に上場すれば、知名度アップで企業としての信用が高くなり、資金調達や良い人材の確保という点においても有利に働くことになります。
ただ、企業が東証一部に上場するためには、審査基準の一つである「株主が2,200人以上」という条件をクリアしなければなりません。よって、この数をクリアするため、小口にして大量の株を売りに出すのです。
ところが、大量の株を小口に分けて一気に売却すると、通常の取引時間内では一定の銘柄に売買が集中し、取引状態に混乱が起き、株価への影響が出てしまう可能性が大きくなります。そこで証券取引所の市場が止まっている時間に証券会社を通して取引を行うのです。
東証の他にも名古屋証券取引所(名証)、札幌証券取引所(札証)、福岡証券取引所(福証)という証券取引所があり、それぞれに上場の審査基準はありますが、東証が一番厳しいといわれています。
さらに、東証一部となれば株主数や流通株式数、時価総額や純資産など、細項目にわたって厳しい審査があるため、立会外分売は条件をクリアする方法の一つなのです。
株式市場への株の流通が多ければ、その企業に投資しようとする積極的な人が増え、売買のタイミングが自由に選択できる環境になります。これを、株式の流動性が高いといいます。
反対に株式市場への株の流通が少ないと、株の動きが鈍いためにその企業に投資しようとする人も限られ、売買のタイミングも不自由になります。これを、株式の流動性が低いといいます。
例えば、株価200円の銘柄で流動性が高ければ190円になったり、200円になったりなどの動きがあり、欲しい価格で売買できますが、流動性が低ければ欲しい価格になかなかならず、買い手や売り手がいないという状況になるということです。
必ずしも上場企業の株式が高い流動性を呼ぶわけではありませんが、立会外分売を行いてある程度の株数が株式市場に流通することは、売買の活発な動きを高めます。
主に親会社と子会社があるグループ企業の場合でよく見られますが、資金集めや利益確保のために立会外分売を行うことがあります。子会社は親会社が大株主であるため、子会社の持ち株が立会外分売で取引されるというものです。
この場合、株価の最高値時に行う場合もあり、財テクなのかどうかを見極める目が必要でしょう。最高値時では、買い注文後に値崩れを起こす可能性もあるため、企業のIR情報などをよくチェックするようにしたいものです。
一般的に企業と投資家の双方が得をするといわれる立会外分売ですが、投資家から見たメリットとデメリットを挙げてみます。
<メリット> | <デメリット> |
・通常より安い価格で株の買い付けが可能 ・買い注文手数料無料 ・利益が出やすい ・東証一部の銘柄になる期待 | ・申し込み後の抽選になるため、すべて当選するとは限らない ・買い付けが安い分、さらに値を下げる可能性もある ・売却時には手数料がかかる ・申し込み時間が短い |
株の初心者にとって、比較的ローリスクでの運用が期待できる立会外分売は、始めやすい投資の一つでしょう。
抽選になる立会外分売の当選確率を上げるためには、複数の証券会社に申し込みをすることがポイントです。
立会外分売が行われる機会は1年間で100回前後ほどのため、最初はじっくりと企業の背景などを研究しながらの株の買い付けをおすすめします。
※本記事の内容については個人の責任の範囲でご利用ください
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