2024.12.23

【従業員の健康・安全を守る】衛生管理者資格とは?試験内容や受験資格を解説

目次

衛生管理者とは

衛生管理者は、職場の安全衛生を確保し、従業員の健康を守る重要な役割を担うための国家資格です。事業場の規模や業種によって選任が義務付けられ、労働災害の防止や衛生教育の実施など、幅広い業務を行います

従業員の健康・安全を守る人事担当者や総務担当者が、取得を目指すことも場合も少なくない資格です。

衛生管理者の選任義務と必要人数は

労働安全衛生法に基づき、常時50人以上の労働者を雇用する事業場では、一定数の衛生管理者を選任する義務があります。
必要人数は従業員数や業種によって異なりますが、衛生管理者の選任を怠ると、罰則が科される可能性があります。

事業場労働者数と衛生管理者の選任数はこちらをご確認ください。

50人以上~200人以下 1名以上
200人超~500人以下 2名以上
500人超~1,000人以下 3名以上
51,000人超~2,000人以下 4名以上
2,000人超~3,000人以下 5名以上
3,000人超 6名以上

参照: 厚生労働省公式サイト


つまり、衛生管理者は企業には欠かせない存在といえるでしょう。

衛生管理者の第一種と第二種。その違いは?

衛生管理者資格には第一種と第二種があり、それぞれ対応する業種が異なります。第一種は衛生管理者資格で定義される「有害業務」含むすべての業種で有効です。
有害業務とは、労働安全衛生関係法令に定める有害な業務及び作業方法や作業環境の管理が適切に行われないと労働者の健康に影響を与えるおそれのある業務を指し、

  • 農林畜水産業
  • 鉱業
  • ガス
  • 自動車整備

などが該当します。

対して第二種は、情報通信業、金融・保険業、卸売などデスクワークが中心となるような業務の事業場においてのみ、衛生管理者となることができます。

衛生管理者の資格を取得することで、キャリアの幅を広げるだけでなく、職場内での貢献度も高まります。

衛生管理者の資格概要

試験内容

衛生管理者第一種ならびに第二種の試験内容は以下の通りです。

試験科目 第一種 第二種
試験科目 有害業務に係るもの 10問(80点) -
有害業務に係るもの以外のもの 7問(70点) 10問(100点)
関係法令 有害業務に係るもの 10問(80点) -
有害業務に係るもの以外のもの 7問(70点) 10問(100点)
労働生理 10問(80点) 10問(100点)

より詳しい情報を知りたい方は、公式サイトもチェックしてみてください。
公益財団法人 安全衛生技術試験協会


その他の試験情報

第一種と第二種では、試験内容に違いはありますが、試験時間・受験料・試験会場は共通となります。
具体的には、以下の通りです。

試験時間 3時間
受験料 8,800円
試験会場 安全衛生技術センター
北海道・東北・関東・中部・近畿・中国四国・九州

※試験日については、会場によって異なりますのでご注意ください。
※公式サイトには、令和8年3月分までの試験日程が公開されています。(2024年12月現在)

受験をご検討中の方は、 こちらもチェックして下さい。

衛生管理者試験の難易度と合格率は?

第一種と第二種ともに、合格率は50%前後となります。
また、資格予備校サイトをチェックすると、勉強時間は、第一種100時間、第二種は60時間とを目安としている学校が多いようです。

まとまった時間を確保して勉強する必要はあるものの、100程度の勉強時間で、2人に1人は合格していることを考慮すると、国家資格の中では難易度は高くないといえるでしょう。

また、受験に際して1点注意しなくてはいけないのは、受験資格がある点です。
受験資格にあげられるのは、一定の学歴や実務経験などです。実務経験の必要年数は、最終学歴によって変わります。詳細は公式サイトをご確認ください。

公益財団法人安全衛生技術試験協会「受験資格 衛生管理者(第一種第二種)

まとめ

衛生管理者資格は、従業員の健康や安全を守るための国家資格です。一定の規模の企業においては、必要不可欠な資格となるため、企業からのニーズも高くご自身のキャリアアップにも役立つことでしょう。

受験を検討している方は、受験資格を確認の上、しっかりと学習を行い合格を目指しましょう。

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