2025.10.20

新着 【2025年最新版】FP2級の勉強法は?試験内容からおすすめ書籍まで、くまなくご紹介。

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ファイナンシャル・プランニング技能検定2級(以下、FP2級)は、自身のキャリアアップや金融知識の体系的な習得を目指す社会人にとって、価値のある国家資格です。しかし、多忙な業務の傍らで「何から学習を始めるべきか」「効率的な学習方法がわからない」といった課題を抱える方も少なくないでしょう。

2025年度から試験制度がCBT(Computer Based Testing)方式へ移行し、受験機会が拡大しました。これにより、多忙な社会人でも受験しやすくなりました。

本記事では、FP2級試験の全体像の把握から、勉強法、書籍選びのコツまで、受験生が知りたい情報を網羅的にまとめました。
ぜひこの記事を参考に、FP2級の合格を目指してみてはいかがでしょうか。

目次

FP2級試験の全体像を把握する

学習を開始する前に、まず試験の概要を正確に理解することが、効率的な計画立案の第一歩となります。

FP2級の難易度と合格に必要な学習時間

FP2級は、働きながらでも独学で十分に合格が可能な資格です。実際、SNSやブログでも働きながら合格したという投稿を目にします。では難易度はどれくらいなのでしょうか。実際のデータを用いながら解説していきます。

合格率

FP2級の試験は、日本FP協会ときんざい(金融財政事情研究会)の2つの機関が実施します。多くの個人受験生が選択する日本FP協会の近年のデータでは、学科試験の合格率は約40%〜55%、実技試験(資産設計提案業務)では約50%〜60%で推移しています。つまり、約半数の受験生が合格しているということです。
このことから、しっかりと勉強を行い押さえるべき問題を着実に正解する事で、合格できると考えられるでしょう。

※きんざいが実施する実技試験は内容が異なり、一般的に合格率はFP協会より低い傾向にあります。

必要な勉強時間

合格に要する学習時間は、一般的に150時間〜300時間が目安とされています。例えば、平日1時間・休日4時間の学習を確保できれば、約3ヶ月〜5ヶ月で目安時間に到達する計算です。

【重要】2025年度からのCBT試験制度

2025年度5月試験をもって、FP2級の試験は従来のペーパー方式からCBT方式へ移行しました。主な変更点は以下の通りです。

受験日程の柔軟性
以前は年3回の受験日程でしたが、設けられた試験期間内であれば、ご自身の都合に合わせて受験日時を予約できるようになりました。

解答方式
会場に設置されたPCを使用して受験します。

結果の即時判明
試験終了後、その場で学科・実技それぞれの合否が判明します。

最適な学習スタイルを選択する

試験の全体像を掴んだら、次に自身の学習環境や予算に合ったスタイルを選択します。主な選択肢は「独学」「通信講座」「通学」の3つです。

スタイル メリット デメリット こんな方におすすめ
独学 ・費用を最も抑制できる
・自身のペースで学習可能
・モチベーション維持が課題
・不明点を質問できない
・法改正等の最新情報の収集が自己責任
・コストを最優先したい方
・自己管理能力に長けた方
通信講座 ・効率的なカリキュラム
・スマホ等で場所を選ばず学習可
・質問制度等のサポートが充実
・独学より費用がかかる
・自分で進捗管理をする必要がある
・独学には不安があるが、時間は自由に確保したい方
・効率性を重視する方
通学講座 ・講師に直接質問できる
・学習仲間との繋がりを持てる
・費用が最も高額
・通学時間の確保が必要
・スケジュールが固定される
・費用や時間に余裕がある方
・一人での学習継続が難しい方

本記事では、「独学」にフォーカスして解説を進めます。
もちろん、勉強方法など、通信講座・通学講座の方でも参考になる内容も紹介しておりますので、独学以外での学習を検討している方もご確認ください。

なお、おすすめの通信講座・通学講座は下記の記事にて解説しております。
ぜひこちらも参考にしてみてください。

おすすめ記事:FP2級講座を厳選5社ご紹介|各講座の料金・特徴・評判を徹底調査

独学の成否を分ける教材の選び方

独学を選択した場合、教材の質が学習効率と結果に直結します。教材選定における3つの原則と、定番の教材をご紹介します。

教材選びの3つのポイント

テキストと問題集は「同シリーズ」で揃える
テキストと問題集が相互にリンクしているため、内容をより深く理解する事ができるでしょう。

必ず「最新版」を使って学習する
税制や社会保険制度は頻繁に法改正が行われます。もちろん試験内容も法改正に即して出題されます。したがって、最新版のテキストで学習することはとても大切です。

可能であれば実物を確認する
図表の多さ、文字の大きさ、レイアウトなど、ご自身が学習を継続しやすいと感じるものを選ぶことが重要です。

編集部おすすめテキスト&問題集3選

上記のポイントを満たすテキスト&問題集を3つ紹介いたします。
ぜひ書籍選びの参考にしてください。

「FP2級・AFP 合格のトリセツ」シリーズ

LEC東京リーガルマインドが手がける本書は、各章の冒頭に配置された「はじめのまとめ」で学習の全体像をつかんでから本文に進む構成が特徴です。さらに、全25回分の無料講義動画が付属しており、テキストだけでは理解しにくいポイントも講師の解説を聞くことでスムーズに学習を進められます。イラストや図が豊富なオールカラーの紙面は、初学者でも視覚的に理解しやすく、最後まで飽きさせない工夫が満載です。
日本FP協会ときんざい、両方の試験形式に対応しているのはもちろん、2025年度から開始されるCBT試験にもしっかり準拠しています。



「みんなが欲しかった!」シリーズ

TAC出版の人気シリーズである本書は、専門用語をかみ砕いた丁寧な解説と、理解を助ける豊富な図解で、難しい論点もスムーズに学べる「わかりやすさ」が最大の魅力です。各テーマで学んだ知識は、すぐに章末の「基本問題」でアウトプットすることで、着実に定着させることが可能です。特に、読者特典のWebサービス「CBT模擬試験プログラム」は、本番さながらの環境でパソコン操作や解答形式に慣れることができるため、独学でのCBT試験対策に不安を感じる方に最適です。
スマートフォンで使えるデジタル教材や講義動画も充実しており、スキマ時間を最大限に活用できます。



「史上最強のFP2級AFP」シリーズ

本書の最大の強みは、試験の出題範囲を97.4%という非常に高い確率で網羅している点です。これにより、他の教材に手を出すことなく、この一冊を完璧に仕上げることで合格を目指せます。内容は試験合格から逆算して設計されており、出題されやすい重要論点に絞って効率よく学べる構成になっています。知識のインプットに加え、頻出パターンの過去問題を厳選したトレーニングや、持ち運びに便利な別冊「一問一答SPEEDYチェックBOOK」も付属。
インプットからアウトプットまで万全の体制で、「信頼できる一冊を徹底的にやり込みたい」と考える受験生に最適な一冊です。



【過去問道場】無料で使える独学者の味方

隙間時間を活用できるオンラインツールは、独学者の学習サポートに役立つでしょう。
特に過去問道場を利用して合格した人も多くいるので、試してみるのがおすすめです。

過去問道場
過去10年以上の過去問がデータベース化されており、一問一答形式で演習できます。頻出論点の網羅的な学習に有効です。

合格までの学習計画を立てる

教材を準備したら、具体的な学習計画を立てます。合格目標日から逆算し、無理のないスケジュールを組むことが挫折を防ぐ鍵となります。
学習のスケジュールについては、学習期間全体を「インプット期」「アウトプット期」「総仕上げ期」の3つのフェーズに分けます。これを3:6:1の比率にすれば、バランスよく勉強する事ができるでしょう。

各フェーズの学習内容と所要時間(総勉強時間150時間の場合)

フェーズ 比率 学習内容
インプット期 3 テキストを1周通読し、全体像を把握する。細部にこだわらず、まずは全体を俯瞰することを優先する。
アウトプット期 6 問題集を中心に演習をスタート。間違えた箇所はテキストに戻り、知識を再確認するサイクルを3周以上繰り返す。
総仕上げ期 1 苦手分野を克服し、市販の予想模試や過去問を直近3回分以上、本番同様の時間で解く。

また、FP2級の学習範囲は、こちらで詳しく紹介しております。
ぜひこちらの記事も確認してみてください。

FP2級の出題範囲を徹底解説|頻出テーマ・法改正・実技試験の違いまで網羅!

知識を定着させる効率的な勉強法

計画に基づき学習を実践する上で、学習効果を最大化するための方法論を解説します。

インプットとアウトプットの最適なバランス

FP2級を始めとした資格学習において、やってしまいがちなのは、テキストを読むだけのインプット偏重になることです。学習時間は「インプット3割:アウトプット7割」の配分を意識することが推奨されます。 これはコロンビア大学のアーサー・ゲイツ博士が行った実験結果に基づく理論です。

過去問の戦略的活用法

過去問は、単なる実力測定ツールではなく、出題傾向を分析するための重要な教材です。

1周目:傾向の把握
解けなくても問題ありません。すぐに解答・解説を確認し、「どのような論点が問われるか」を把握します。

2周目:知識の定着
間違えた問題の選択肢一つひとつについて、「なぜ正解(不正解)なのか」を根拠とともにテキストで確認します。

3周目以降:精度と速度の向上
全ての選択肢の正誤を、根拠を持って即答できるレベルを目指します。

まとめ:不安を自信に変え、今日から第一歩を踏み出そう

本記事では、多忙な社会人が独学でFP2級に合格するための具体的なロードマップを、最新情報に基づいて示しました。

  • FP2級はCBT化により、社会人でも計画的に挑戦しやすい資格です
  • 合格率や勉強時間の目安を把握し、自身に合った学習スタイルと教材を選びましょう
  • 学習の鍵は「インプット3:アウトプット7」の比率と、過去問を中心とした学習サイクルです

FP2級で得られる年金、保険、税金、投資、相続といった知識は、専門職としてのキャリアだけでなく、ご自身のライフプランニングにも直結する実用的なものです。

本記事が、皆様のFP2級合格、ひいてはキャリア形成の一助となれば幸いです。

Manegy Learning

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