【社労士】試験合格後のキャリアは?実務未経験でも転職できる?

本コラムでは、社労士試験合格後のキャリアを徹底解説します。
社労士に興味がある方、社労士試験合格を目指している方、試験を受けて手応えがあった方はぜひご覧ください。
社会保険労務士試験合格後の流れ
社労士試験合格後、2年以上の実務経験もしくは事務指定講習に申し込みをして修了すると、登録条件を満たしたことになります。 その後、全国社会保険労務士連合会の名簿に登録され、各都道府県の社会保険労務士会に入会するという流れになります。
つまり、登録して即入会という形です。 入会が完了すると、初めて社労士として独占業務が行えます。
社労士試験合格後のキャリア
合格後のキャリアは、以下の2パターンがあります。
- 就職・転職
- 独立開業
就職・転職
社労士の就職・転職先は以下のとおりです。
1. 一般企業への就職
2. 社労士事務所への就職
3. 会計事務所・税理士法人への就職
4. 弁護士事務所への就職
一般企業への就職
一般企業への就職・転職において、社労士資格は強みになります。 近年では、労働に関する法令が目まぐるしく改正されているため、多くの企業が、社会保険や労働関係の知識をもつ人材を求めている状況です。
社労士資格を持つことで、各種保険・労務に関する知識があることを証明できるので、一般企業に就職・転職する際に強いアピールになります。
大学生のうちに社労士資格を取得できた場合は、就職活動で大いに役立つでしょう。
また、転職の際にも社労士資格と実務経験をもっていれば、大きな武器になります。
社労士事務所への就職
社労士登録が完了すれば、社労士事務所(法人)に就職・転職が可能です。 社労士資格をフル活用しながら仕事をしたい方は、一般企業よりも社労士事務所(法人)のほうが適しているでしょう。
社労士事務所に勤務すると実務経験が積めるだけではなく、同業者や関連する士業の方との人脈構築も期待できます。 自分のキャリアにとって有利になり、将来的に独立開業などを目指している方にとって魅力的な選択肢になるでしょう。
ただし、社労士事務所だと未経験の場合、給与は低くなりがちです。 リスクもあるため、自分にとってどの選択肢が良いのかよく考えて、就職先を選ぶようにしましょう。
会計事務所・税理士法人への就職
社労士になると会計事務所・税理士法人への就職・転職もできます。 社労士のクライアントは主に中小企業です。 同様の顧客と接する機会の多い税務会計などの事務所でも、社労士の需要は高くなっています。
会計事務所が社労士を募集する求人も多く、会計士や税理士は社労士と相性の良い士業の資格といえるでしょう。 税務や会計、労働法、社会保険に関する業務を請け負えるため、会計事務所や税理士法人は魅力的な就職先になります。
雇用側も社労士がいると提供できるサービスの幅が広がり、お互いにとってWinWinの関係になれるでしょう。
弁護士事務所への就職
社労士は弁護士事務所・弁護士法人への就職・転職も考えられます。 弁護士事務所においても、労働問題に関する対応の比重は増加傾向です。 労務関係の専門家である社労士への需要が高まっている状況のため、弁護士事務所で働くことも、ひとつの選択肢としてあげられます。
独立開業
試験合格後のキャリアの2パターン目は、独立開業です。 実際に社労士は、独立開業している方が多い資格です。 将来的にいろいろな働き方ができる独立開業は、社労士にとって有力な選択肢のひとつといえるでしょう。
以下、独立開業のメリット・デメリットを紹介します。
メリット
- 時間の使い方が自由
- 雇用されるより大きな収入
デメリット
- 顧客獲得や事務作業などすべて自己責任
- しばらくは収入が不安定
独立開業すると仕事のやり方や時間の使い方が自由です。 仕事に関するあらゆることを自分で自由に決められる点が魅力になります。 さらに、努力次第では雇用されるより高い収入が得られる可能性があるため、夢が広がります。
ただし、独立開業の場合は、顧客の獲得や事務作業などをすべて自分で行わなければなりません。 開業後すぐは人を雇う余裕がないため、一人でやらなければならない作業量は多く、責任は重くなります。
大変なことも多い独立開業ですが、デメリットよりもメリットが上回ることを目指して独立開業する方が多い印象です。
また、独立当初は顧客の獲得に苦労するケースは大いにあります。 独立後1〜2年は貯蓄に頼るなど、しばらくは収入が不安定になるでしょう。
独立開業する際には、しっかり貯蓄してからスタートするということも大切です。 独立開業を目指す場合は、人脈づくりや貯金などを独立前から計画的にコツコツと進めておきましょう。
実務未経験でも社労士として転職できる?
結論、20代〜30代前半までは未経験でも社労士として転職可能な就業先はあります。 30代半ば〜50代になると、未経験での転職は難しくなるケースもあります。 ただし、条件次第で未経験から社労士として転職することが可能になります。
もちろん、社労士として未経験から転職する方は多いですが、従来の給与と同水準のまま移行しないこともあります。
未経験から転職する場合は、前職より給与が減ったり、契約社員もしくはアルバイトで入社したりするケースがよくあります。 なかでも転職に成功している方は、業界に精通しているなど全くの未経験ではないことが多いです。30代後半以上の方は、前職の経験やスキルなどを何かしら活かせる業界・職種への転職選びが大切です。
就職・転職活動時には、しっかり自己分析を行い、アピールできる経験を洗い出すことがおすすめです。
まとめ
本コラムでは、社労士試験合格後のキャリアについて解説しました。 社労士試験合格後のキャリアは、主に就職・転職をするか、独立開業するかの2パターンです。
就職・転職の際には、一般企業や社労士事務所、会計事務所など複数の選択肢があるため、自分に合った進路を選びましょう。

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