【中小企業診断士】資格概要や、管理部門担当者の生かし方を解説

中小企業診断士は、日本唯一の経営コンサルタントに関する国家資格です。管理部門の担当者がこの資格を取得することで、経営課題の分析や改善策の提案といったスキルを身につけることができます。
本記事では、中小企業診断士の概要と管理部門の担当者にどのように役立つのか、さらに試験内容などについて解説いたします。
中小企業診断士について興味のある方、勉強を始めようと思っている方はぜひチェックしてください。
中小企業診断士とは?
中小企業診断士とは、経営やビジネスに関する幅広い知識を持ち、中小企業の経営診断や課題解決をサポートするスペシャリストです。この資格は、管理部門の業務において必要とされる分析力や提案力を強化するのに最適です。
資格取得を通して、財務分析や事業計画の策定、リスク管理といった知識を得られるので、管理部門の専門性向上にもつながります。
中小企業診断士の資格取得が管理部門の方に役立つ理由
経営課題の分析力向上
中小企業診断士の資格取得過程では、経営戦略や財務分析、人事管理など幅広い分野を学びます。これにより、企業の現状を的確に把握し、具体的な改善案を提示する能力が養われます。
中小企業の成長支援に必要な知識
資格取得により、管理部門が企業全体の成長を牽引する役割を任せられる可能性があります。たとえば、予算管理や業務プロセスの最適化など、企業経営に直結する改善活動に貢献できるようになります。
信頼性の向上
中小企業診断士の資格を取得することで、管理部門の担当者としての専門性が高まり、組織内外での信頼性が向上するでしょう。これにより、より高度な経営支援を提供することが可能になります。
中小企業診断士の試験内容と難易度
中小企業診断士の試験は、一次試験(筆記試験)と二次試験(筆記試験および口述試験)の2段階で構成されています。
一次試験では経営戦略や財務・会計、マーケティングなど全7科目が出題されます。二次試験では、実際の事例を用いて課題解決能力を問われます。
試験科目
具体的な試験科目は以下の通りとなります。
一次試験の科目
試験科目 | 時間 | 配点 |
---|---|---|
経済学・経済政策 | 60分 | 100点 |
財務・会計 | 60分 | 100点 |
企業経営理論 | 90分 | 100点 |
運営管理(オペレーション・マネジメント) | 90分 | 100点 |
経営法務 | 60分 | 100点 |
経営情報システム | 60分 | 100点 |
中小企業経営・中小企業政策 | 90分 | 100点 |
二次試験の科目
試験科目 | 時間 | 配点 |
---|---|---|
中小企業の診断及び助言に関する実務の事例Ⅰ | 80分 | 100点 |
中小企業の診断及び助言に関する実務の事例Ⅱ | 80分 | 100点 |
中小企業の診断及び助言に関する実務の事例Ⅲ | 80分 | 100点 |
中小企業の診断及び助言に関する実務の事例Ⅳ | 80分 | 100点 |
なお、一次試験の合格基準は、60%以上の得点率、かつ得点率40%未満の科目がないこととなります。
二次試験については、筆記試験は一次試験同様の基準となります。さらに、口述試験の評定が60%以上に達すると晴れて合格となります。
試験の難易度
一次試験の合格率:20~40%程度
二次試験の合格率:20%程度
全体の最終合格率は約4~8%程度と言われており、国家資格の中でも難関とされています。
資格取得に必要な学習時間と方法
中小企業診断士の資格取得には、一般的に約1000時間の学習が必要と言われています。独学での合格した方の体験談などを目にすることはありますが、難易度の高い資格となるため、資格講座の受講がおすすめです。
資格講座を受講することで、プロ講師の授業を受けたり、合格するためのノウハウの詰まったテキスト、質問対応等のサポート体制も充実しているため、合格への近道となるでしょう。
オンラインで完結する講座を展開しているスクールもあるので、仕事が忙しく通学が難しい方は、こちらを検討してみるのも一つの手です。
中小企業診断士の講座については、こちらの記事でも紹介しております。
気になった方はぜひチェックしてみてください。
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中小企業診断士の資格取得後のキャリア展開
中小企業診断士の資格取得後は、どのようなキャリアを描くことができるでしょうか。
ここでは、代表的なものをご紹介いたします。
社内でより経営に近い立場を目指す
資格を生かし、管理部門で経営戦略の立案や業務改善を主導する立場を任せてもらえるかもしれません。
独立してコンサルタントとして活動する
資格を生かし、中小企業診断士として、独立を目指せるようになります。
行政機関や商工会議所で公的業務に携わる
行政や商工会議所などの公的機関で、中小企業支援の専門家として活動する道もあります。
中小企業診断士を目指すメリット
中小企業診断士は、管理部門の方が専門性を高めることに役立つでしょう。
合格のためには、多くの努力が必要ですが、ご自身のキャリアを広げるための手助けとなりうる資格です。
資格取得を通じて市場価値を高め、経営者や組織を支えるスキルを身につけてみてはいかがでしょうか。
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