2025.02.05

管理部門で働く方が社労士資格取得のメリットとは?キャリアアップに役立つ理由を解説

社会保険労務士(以下、社労士)は、企業や個人事業主の労働や社会保険に関する手続きを支援し、職場環境の整備や従業員の労働条件の改善を図る専門家です。

労働法や社会保険制度に精通しているため、法律の知識を生かしたアドバイスやコンサルティングが可能であり、企業の人事労務部門でのキャリアアップから独立開業の場まで活躍の場は広いと言われています。

目次

社労士資格の取得が管理部門で働く方のキャリアアップに繋がる理由

社労士資格の取得することで、活躍の場が広がる可能性は大いにあるでしょう。
ここでは、今の企業で活躍する場合と、社労士資格を生かして新たなフィールドで挑戦する場合にどのように役立つかを解説していきます。

資格を生かして社内での活躍を目指す

1. 労務管理の専門性向上につながる
管理部門、特に人事部や総務部では、従業員の労働条件や給与計算、社会保険の手続きなど、労務管理が重要な業務の一つです。社労士資格を取得することで、これらの業務を正確かつ効率的に行えるようになり、部署全体の業務効率が向上します。

2. 社労士の知識を生かしての提案や貢献
社労士資格の取得に際して、労働基準法をはじめ、労働に関する様々な法律について学びます。
これらの知識を生かすことで、労働環境に関する改善提案を行ったり、企業のコンプライアンス強化へ貢献できるようになるでしょう。

労働関連法規は頻繁に改正されるため、最新の知識を持つことが不可欠です。 労働基準法などの知識を得ることで、人事施策の提案や労務関連の問題解決など、働く環境をより良くすることへの貢献を期待されるようになるかもしれません

3. 経営層への説得力が増す
管理部門の役割の一つとして、企業の課題を経営層に提案し、改善策を実施することがあります。社労士資格があることで、労務や法務に関する提案の信頼性が高まり、経営層からの信頼を得やすくなります。

社労士資格を生かして新たなフィールドに挑戦する

1. 市場価値を上げて転職活動に生かす
社労士資格の取得には、労働法規や社会保険の専門知識を体系的に学ぶことが必要です。これにより、人事労務分野における実務力が飛躍的に向上します。転職市場ではその社労士資格を取得していることで、専門知識を持つ人材であることをアピールできるでしょう。

2.独立開業
自分自身の事務所を開業し、クライアント企業に対して労務管理や社会保険の手続きを代行することが可能です。自分のペースで仕事を進めたい方や、起業志向のある方は独立を目指してみてもよいでしょう。

社労士資格の試験概要と難易度を解説

社労士試験は、国家資格試験として厚生労働省が管轄するものです。
ここでは、試験概要と取得難易度についてご紹介いたします。

1. 試験科目

試験科目 選択式(配点) 択一式(配点)
労働基準法及び労働安全衛生法 1問(5点) 10問(10点)
労働者災害補償保険法 (労働保険の保険料の徴収等に関する法律を含む。 1問(5点) 10問(10点)
雇用保険法 (労働保険の保険料の徴収等に関する法律を含む。) 1問(5点) 10問(10点)
労務管理その他の労働に関する一般常識 1問(5点) 10問(10点)
社会保険に関する一般常識 1問(5点)
健康保険法 1問(5点) 10問(10点)
厚生年金保険法 1問(5点) 10問(10点)
国民年金法 1問(5点) 10問(10点)
合計 8問(40点) 70問(70点)

出典:社会保険労務士試験オフィシャルサイト

2.合格基準

  • 選択式試験ならびに択一式試験の各総得点が合格基準を超えていること
  • 各科目ごとに合格基準点を超えていること

この2点を満たした場合に晴れて合格となります。

3. 試験日程

試験は毎年1回、通常8月に実施されます。詳細な日程については、公式サイトをご確認ください。

出典:社会保険労務士試験オフィシャルサイト

4. 合格率

合格率は10%未満と非常に低く、試験の難易度が高い試験ということが分かります。
また、合格には800~1000時間の勉強が必要と言われております。仮に、1日2時間勉強をした場合、1年から1年半ほどの期間を要します。

合格のためには、勉強時間の確保はもちろんのこと、計画性やそれを遂行する能力も必要といえるでしょう。
そういった部分が苦手な方は、資格講座を受講することで、カバーするのも一つの手として検討してみるのもよいでしょう。

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5. 受験資格

社労士は難関国家資格ということもあり、受験資格を設けております。受験を検討する前に、自分が該当者であるか確認しておくと安心でしょう。
以下いずれかに該当する方は、受験資格を有しております。

  • 大学・専門学校・高等専門学校等を卒業など、一定の学歴を有する方
  • 社労士または弁護士事務所の補佐など、一定の実務経験をお持ちの方
  • 行政書士など厚生労働大臣が認めた国家資格などを合格している方

詳細な条件は公式サイトに掲載されておりますので、併せてご確認ください。

出典:社会保険労務士試験オフィシャルサイト

まとめ

社労士資格は、キャリアアップや独立を目指す方にとって大きなメリットをもたらす資格といえるでしょう。合格には、相当な努力が必要となりますが、労働や社会保険に関する専門知識を身に着けるにはもってこいの資格となります。

管理部門に携わる方が、スキルアップやキャリアをアップを目指す方は、受験を検討してみてはいかがでしょうか。

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