2025.03.10

日商簿記2級は就職に有利?未経験でも経理担当者や会計事務所で働くことができる?

日商簿記2級は、経理や会計の基礎知識を証明する資格として、多くの企業で評価されています。特に経理職や会計事務所への就職・転職を考えている方にとっては、有利な資格の一つといえるでしょう。

本記事では、日商簿記2級の概要や、資格を生かせる就職先、効果的な勉強方法について詳しく解説します。

目次

日商簿記2級試験の概要を解説

1. 日商簿記2級とは?

本題に入る前に、日商簿記2級について簡単にご紹介いたします。
日商簿記2級は、日本商工会議所が主催する「日商簿記検定試験」の資格です。
企業の財務管理や会計業務に関する知識を身につけることができ、実務に直結するスキルとして評価されています。

また、3級との違いとしては、「商業簿記」の問題がより難しくなる点と「工業簿記」が出題範囲に含まれる点です。

2. 難易度と合格率

日商簿記2級の合格率は20〜30%程度、合格に必要な勉強時間は200~300時間と言われています。 対して日商簿記3級は、合格率が40%程度、必要な勉強時間は100時間程度とされています。

このことから、日商簿記3級の合格者であっても、2級合格のためには勉強をしっかりと行う必要があると伺えます。

試験概要や難易度についてさらに詳しく知りたい方は、ぜひこちらの記事もご確認ください。
日商簿記2級の難易度と合格率を徹底解説!試験対策のポイントはこちら

日商簿記2級を生かせる就職先は?

1. 経理・財務担当者

企業の経理部門では、仕訳入力、決算書作成、税務処理などの業務を行います。企業の財務状況を把握し、経営判断をサポートする重要な役割を担います。実務未経験でも基礎知識があることを証明する1つの要素になりえます。

2. 会計事務所・税理士事務所

会計事務所や税理士事務所では、企業の決算業務や税務申告のサポートを行います。初めは補助業務からスタートし、経験を積みながらスキルアップすることが可能です。
また、税理士や公認会計士を目指す場合にも、日商簿記2級の知識は役立つでしょう。

3. 金融業界(銀行・証券・保険)

銀行や証券会社では、企業の財務諸表を分析し、融資判断や投資提案を行う業務があります。日商簿記2級の知識があると、財務分析の基礎ができていると評価され、選考時の強みになります。

4. 一般企業の事務職

営業事務や総務部門でも、請求書処理や経費精算などで簿記の知識が役立ちます。特に中小企業では経理と事務を兼務することが多いため、簿記のスキルが重宝されます。

5. フリーランス・副業

個人事業主やフリーランスとして活動する際にも、簿記の知識を持っていると役立つ場面があります。
例えば、確定申告や帳簿管理を自分で行う場合、日商簿記2級の知識が役立ちます。また、記帳代行や経理コンサルタントとして副業を行うことも可能です。

実務未経験の求人はどれくらいあるのか?

未経験求人の状況について

日商簿記2級を取得したものの、未経験から経理職に就職できるのか不安に感じる方も多いでしょう。
一例としてMS-Japanの求人を検索すると(※)、経理・財務の公開求人は3,218件で、そのうち未経験可の公開求人は220件と、全体の10%にも満たない結果となりました。
※2025年3月5日の検索結果

数少ない求人を未経験者同士で取り合うため、熾烈な競争となることは想像にたやすいでしょう。 この状況で内定を勝ち取るためには、これまでの経験や知識をしっかりとアピールする事が重要です。

では、どのような経験や知識がアピールにつながるのでしょうか。
以下で解説しているので、気になる方はぜひ続きをご確認ください。

また、未経験可の経理・財務求人の詳細を知りたい方は、ぜひこちらで検索してみてください。
経理・財務の求人・転職情報

未経験者が内定を獲得するためのアピール方法

未経験者であっても、アピール方法を工夫することによって、内定をぐっと近づけることが可能です。
例えば、以下のような経験をうまくアピールする事で、面接官への印象アップを狙うことができるでしょう。

  • 税理士事務所や会計事務所での経験
  • 経理アシスタント・経理事務などの経験
  • ExcelなどのPCスキル

模試、上記のような経験をお持ちでなかったとしてもあきらめるのはまだ早いです。日商簿記2級を取得することによって、経理業務の基礎知識を有していることを証明することができます。

業務経験に関しては、経験を得ることが難しい場合もありますが、資格取得は、自分の努力で獲得ができるものなので、未経験経理への就職を目指している方へおすすめです。

日商簿記2級を取得しようと思った方におすすめ:
【厳選4社を調査】日商日商簿記2級講座の比較と受講者ごとのおすすめを解説

日商簿記2級はどうやって勉強すればよい?

経理職や会計事務所で働く上で、日商簿記2級の取得はメリットが大きいことが分かりました。 では、これから日商簿記2級を取得しようと思う方は、どのように勉強するのがよいのでしょうか。
ここでは、おすすめの勉強方法を紹介します。

1. 学習計画を立てる
試験日までの期間を考慮し、無理のない学習計画を立てましょう。例えば、3か月で合格を目指す場合、以下のようなスケジュールが考えられます。

  • 1か月目:商業簿記の基礎を学習(仕訳、試算表、財務諸表など)
  • 2か月目:工業簿記の学習(原価計算、費目別計算、製造原価報告書など)
  • 3か月目:過去問演習と弱点克服

2. 参考書・問題集の活用
日商簿記2級の試験範囲は広いため、市販のテキストや問題集を活用し、基礎知識を固めましょう。また、解説が詳しい教材を選ぶと理解が深まります。

3. 過去問を繰り返し解く
過去問を解くことで、試験の出題傾向を把握しやすくなります。本番と同じ時間制限で解くことで、時間配分の感覚も養えます。

4. オンライン講座やスクールを活用する
独学が難しいと感じたら、オンライン講座や資格スクールを活用するのも効果的です。プロの講師による解説で、理解が深まることが期待できます。

日商簿記2級を取得しようと思った方におすすめ:
【厳選4社を調査】日商日商簿記2級講座の比較と受講者ごとのおすすめを解説

5. 模擬試験を受ける
本番前に模擬試験を受けることで、実際の試験に向けた準備が整います。間違えた問題の復習を徹底し、本番での失敗を防ぎましょう。

6. 毎日コツコツと勉強を続ける
簿記の知識は積み重ねが大切です。毎日少しずつでも勉強を続けることで、確実に理解を深めていきましょう。

まとめ

日商簿記2級は、経理や会計の専門知識を証明する資格であり、就職や転職において大きな強みとなります。特に未経験者でも、企業の経理職や会計事務所、金融業界など幅広い業界で活躍するチャンスが広がるでしょう。

試験の合格には計画的な学習と実践的な演習が不可欠です。過去問を繰り返し解き、模擬試験を受けることで試験本番の対策をしっかり行いましょう。また、独学が難しい場合はオンライン講座やスクールの活用もおすすめです。

日商簿記2級を取得することで、より良いキャリア形成が可能になります。ぜひ挑戦して、自分の可能性を広げてみてください!

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