「社会人1年短期合格のススメ」勉強と仕事の二刀流を続けるコツ

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はじめに
今回は、特に働きながら勉強する社会人受験生の方に焦点を当てて、合格を目指す上でのポイントをお話ししたいと思います。社会人受験生の合格者数
2022年に実施された令和4年度公認会計士試験は、
願書提出者数が18,789人、
論文式試験受験者数は4,067人、
論文式試験合格者数は1,456人
であり、願書提出者数に占める論文式試験合格者数の割合は約7.7%でした。
論文式試験合格者数1,456人の内訳を確認したところ、「学生」「専修学校・各種学校受講生」「教育・学習支援者」を除くいわゆる”社会人受験生”は491人でした。 これより、論文式試験合格者数に占める”社会人受験生”の割合は、約30%程度であったことが分かります。
勿論、年により社会人合格者の割合はばらつきがあると思われるものの、やはり、受験生のボリューム層である学生の方が合格者の割合に占める割合は依然として高いようです。
社会人受験の難しさ
公認会計士試験の合格には平均2,000~5,000時間程度の多大な学習時間を要します。
学習のみに専念する”専念生”となることができれば一番良いのですが、家計やキャリア構築等の観点から、働きながら合格を目指す”社会人受験生”を選択せざるを得ない方もいらっしゃいます(私もその一人でした)。
ただし、社会人受験生の場合、仕事でのプレッシャーで疲弊したり、仕事疲れにより会計士試験の学習が億劫になってしまったりすることは多々あります。
そのような毎日を過ごしていると「会計士試験合格を目指すのに、自分はなぜ目の前の仕事をしているのだろう」と考えることがあるのではないでしょうか。
公認会計士試験の学習を続ける一方、ご自身の仕事を続けるということも大切ですので、働くモチベーションを維持するのはとても重要です。
私は、たとえば、次のようなモチベーションにもって、毎日仕事に取り組んでいました。
① 社会的貢献によるモチベーション
「ご自身の仕事の成果が社会に何らかの貢献をしている」と感じることは、モチベーション維持に繋がります。
例えば、製薬会社に勤務し、MR(医薬情報担当者)として担当病院への自社医薬品の営業に従事しているケースを考えてみましょう。
直接的に患者の喜ぶ顔を見ることはできないものの、営業を通じて担当病院に提供した自社医薬品が患者のためになっていると考えれば、仕事を通じて社会貢献ができたと感じられるはずです。
私の場合は、大手監査法人で監査トレーニーとして勤務していましたので、担当していたクライアントの有価証券報告書等が開示されたとき等に、日々の監査業務を通じて社会に信頼性が確保された情報を届けることができたと感じ、モチベーションを保っていました。
② 他者から感謝されることへのモチベーション
他者から感謝されることにより、仕事にやりがいを感じる方は多いのではないでしょうか。
他者とは、単にお客様だけではなく、上司や同僚、部下等の社内の人間も指します。そして、前述①と比較すれば、直接的にモチベーションの維持につながるケースが多いです。
一説によると、他者から感謝されることだけでなく、自分自身が他者に感謝の気持ちを伝えることも、幸福感や健康につながると言われています。
仕事を通じて他者とコミュニケーションを取り、お互いに”感謝”することでモチベーションを高めるというのがモチベーション維持に効果的なのではないでしょうか。
③ 金銭的報酬の獲得へのモチベーション
給料等の金銭的報酬は仕事の対価として支払われることから、自分自身の仕事へのモチベーションとなるケースが多いようです。特に、毎年夏や冬に賞与が支給される際には、仕事へのやりがいを感じる方も多いのではないでしょうか。
ただし、金銭的報酬の獲得により、逆にモチベーションが下がるケースもあるため注意が必要です。たとえば、仕事に対する給料が見合っていないと感じる場合は、自分自身が適切に評価されていないと感じてしまい、モチベーションが下がることも考えられます。
このように、金銭的報酬には、プラス面とマイナス面があるということを改めて知っておく必要があります。
④ 大切な他者のために頑張るというモチベーション
例えば、家計の働き手が自分しかおらず、現在の仕事による収入で家族の生活を守っているというケースを考えてみましょう。
このケースでは、自分自身が働かなければ家族に悪影響が及ぶのが明白であり、歯を食いしばって目の前の仕事に立ち向かう必要性が生まれるため、強力なモチベーションになるのではないでしょうか。
“背水の陣(後がない状況で必死に戦いを挑む)”という有名な言葉は、まさにこのようなケースにぴったりなのではないかと思われます。
もちろん、ご自分のために働きながら合格を目指すケースであったとしても、たとえば、「この仕事をしなければ、貯金が底を尽きてしまい、会計士試験に合格できなくなる」と考えれば、同じく強力なモチベーションにもつながるのではないでしょうか。
大切なのは、その時々でモチベーションの比重を変えること
この記事で一番お伝えしたいことは、モチベーションをただ1つに限定するのではなく、その時々に応じて、複数のモチベーションの比重を変え、継続的にモチベーションを維持することが重要だということです。
たとえば、「仕事を通じて社会的に貢献できていない」と感じるときには、「でもこの仕事って業務内容の割に給与水準高いよな」と考えてみれば(=つまり、モチベーション①ではなく、モチベーション③の割合を高められれば)、モチベーションを維持できると思います。
また、「給料が仕事内容に見合っていない」と感じるときには、「でもお客様から感謝の言葉を受け取った時にはすごくやりがいを感じたな」と考えてみれば(=つまり、モチベーション③ではなく、モチベーション②の割合を高めれば)、モチベーションを維持できると思います。
おわりに
今回は、働きながら合格を目指す社会人受験生向けに、仕事へのモチベーションを保つための考え方をいくつかご紹介しました。
今回ご紹介した方法はあくまで私なりの考え方に過ぎないため、ご自身でうまくモチベーションを保つ他の方法があれば、もちろんそれを実践ください。
メジャーで有名だったイチロー選手は、実は、モチベーションは上げるものではなく、下げないようにするものだと考えていたそうです。私もこの考えには共感しており、モチベーションを無理に上げようとはせず、下げないよう維持するよう努めていました。
社会人受験生の皆様は、メジャーの大谷選手のように、仕事と学習の二刀流だと思いますので、無理せず日々のモチベーションを下げないよう維持しながら、日々チャレンジを続けていきましょう。

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