2025.03.31

社労士の仕事内容と役割とは?労務管理の専門家が担う幅広い業務を紹介

社労士(社会保険労務士)は、労働・社会保険に関する手続きや労務管理の専門家です。企業の人事・労務部門をサポートし、労働者の権利を守る重要な役割を担っています。企業が健全に成長するためには、労働環境の整備や法令遵守が不可欠です。
そこで社労士は、適切なアドバイスを提供しながら、企業経営をサポートします。

目次

社労士の仕事内容と役割とは?労務領域を幅広くサポート

社労士の業務は多岐にわたり、企業の労務管理をサポートし、労働環境の改善に貢献します。主な業務は以下の通りです。

1. 労働・社会保険手続き業務

社労士は、労働保険や社会保険の適用手続き、年度更新、算定基礎届の作成・提出を代行します。​これにより、企業の手続き負担を軽減し、法令遵守をサポートします。
​また、各種助成金の申請手続きも行い、企業の発展を支援します。

具体的な業務内容

  • 労働社会保険の適用、年度更新、算定基礎届
  • 各種助成金などの申請
  • 労働者名簿、賃金台帳の調製
  • 就業規則・36協定の作成、変更

2. 労務管理の相談指導業務

社労士は、人事・労務管理の専門家として、就業規則の作成・見直し、賃金制度の構築、労働時間管理、雇用管理や人材育成に関する相談・指導を行います。
​これにより、良好な労使関係の維持と企業の業績向上に貢献します。

具体的な業務内容

  • 雇用管理・人材育成などに関する相談
  • 人事・賃金・労働時間の相談
  • 労経営労務監査

3. 年金相談業務

複雑化する年金制度において、社労士は公的年金に関する唯一の国家資格者として、年金の加入期間や受給資格の確認、裁定請求書の作成・提出をサポートします。​これにより、国民が適切な年金給付を受けられるよう支援します。

具体的な業務内容

  • 年金の加入期間、受給資格などの確認
  • 裁定請求書の作成・提出

4.紛争解決手続代理業務

特定社労士は、労働に関するトラブルを裁判外で解決するADR(裁判外紛争解決手続)の代理業務を行います。​
あっせん申立ての相談・手続き、代理人としての意見陳述、和解交渉・契約締結を通じて、迅速かつ円満な解決を目指します。

具体的な業務内容

  • あっせん申立てに関する相談・手続き
  • 裁定請求書の作成・提出
  • 代理人として意見を陳述・和解の交渉・和解契約締結

5.補佐人の業務

特社労士は、労働社会保険に関する行政訴訟や個別労働関係紛争の民事訴訟において、弁護士とともに補佐人として裁判所に出頭し、意見を陳述することができます。​これにより、依頼者が安心して訴訟に臨めるよう支援します。
社労士は、これらの業務を通じて企業と労働者双方の立場から、健全な労使関係の構築と社会全体の発展に寄与しています。

具体的な業務内容

  • 補佐人として意見を陳述

社労士の仕事内容は、書類作成から専門的な相談まで幅広く行います。様々な知識を活かして、働く人達の環境をよくするための業務を行います。

社労士になるには?試験の難易度や勉強方法を紹介

社労士になるには国家資格が必要です。
本記事では、試験の概要部分を紹介いたしますが、さらに 詳細を知りたい方はこちらの記事もチェックしてみてください。

【社労士試験の勉強時間はどのくらい?】合格に必要な時間と効率的な勉強法

1. 試験の概要

  • 受験資格:学歴・実務経験・厚生労働大臣の認めた国家試験合格のいずれかの条件を満たしている必要がある
  • 試験科目:労働基準法、労働安全衛生法、労災保険法、雇用保険法、健康保険法、厚生年金保険法、国民年金法、など全10科目
  • 試験形式:択一式試験と選択式試験の2種類
  • 合格率:6~7%ほど
  • 試験の特徴:科目ごとに足切り点が設定されている
  • 学習時間の目安:1000時間以上

以上のように、社労士になるためには、非常に難しい試験を突破しなければなりません。
資格試験に合格するためには、勉強時間を確保する事はもちろん大切ですが、どのように勉強するかも非常に大切といえるでしょう。

2.独学?講座受講?どちらの勉強方法がおすすめ?

先の「1. 試験の概要」で記載した通り、社労士試験は非常に難易度の高い資格となります。
独学で合格できる可能性は0ではありませんが、試験難易度が高く科目数も10と多いため、達成はかなり難しいと言えます。

資格講座を受講する場合、受講費用として数十万円かかるのは、大きなハードルとなるでしょう。しかし、試験情報に即した講義や模試などの手厚いサポートを受けることができます。
効率的に合格を目指し、いち早く社労士として活躍したいと考えているのであれば、資格講座の受講を検討してみてはいかがでしょうか。

資格講座の選び方については、下記記事が参考となりますので、ぜひチェックしてみてください。

【社労士試験の勉強時間はどのくらい?】合格に必要な時間と効率的な勉強法

  • 初学者の場合:約1,000時間(1日3時間で約1年の学習期間)
  • 法律知識がある人(行政書士・税理士など):約800時間(1日3時間で約9ヶ月)
  • 独学の場合:1,200時間以上かかることも

また、社労士試験については、科目ごとに足切り点が設定されています。試験全体で高得点をとったとしても、科目ごとの基準点を下回ってしまうと不合格となってしまいます。
そのため、苦手分野を作らないようバランスよく学習することが重要です。

記述式ではなく選択・択一式の試験であるため、問題演習を通じて出題傾向を把握し、効率的に点数を取るスキルを養うことも大切です。加えて、直近の合格者の勉強方法を参考にすることで、効果的な学習方法を見つけることができるでしょう。

独学で勉強すると、

  • 苦手分野はつい後回しにしてしてしまう。
  • 効果的な学習方法を自身で確立する必要がある

などの苦労も出てくることでしょう。
勉強だけに集中したい。という方は、資格講座の受講を検討してみるのも一つの手です。

ぜひこちらの記事で、ご自身にあった資格講座を探してみてください。

おすすめの記事:

社労士講座選びのポイントは?特徴的な4社を比較して、自分に合った講座を見つけよう

社労士の仕事内容は専門的かつ多岐にわたる。難関試験合格のためには勉強方法も重要

社労士は、企業と労働者の架け橋となり、健全な労使関係の構築をサポートする重要な専門職です。企業の成長に貢献しながら、社会保険・労働問題の解決を支援する役割を担っています。

社労士の業務は幅広く、手続き代行だけでなく、労務管理のアドバイスや紛争解決、年金相談まで多岐にわたります。

このように、専門的な業務を幅広く行うため、社労士の資格試験は難易度の高いものとなっています。社労士を目指す方は、試験の難易度を理解し、しっかりとした学習計画を立てることが重要です。

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社労士講座選びのポイントは?特徴的な4社を比較して、自分に合った講座を見つけよう

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