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人事部では、会社に勤務する従業員のことを常に考え、企業が収益をあげ続けるために、今ある人材をどのように活かし、足りない人的リソースをどのように探して採用するかが問われます。とてもやり甲斐のある業種ですが、中には転職を希望する人事スタッフも少なくありません。はたして、どのような理由があるのでしょうか。
目次【本記事の内容】
どの部署で勤務していても、悩みは尽きないかもしれませんが、人事にも特有の悩みがあるものです。
「会社は、人なり」という言葉があるように、企業活動にとって、そこで働く従業員や役員は、なくてはならない要ともいえる存在です。そのような企業の要である「人」の管理を任されているのが、人事部です。
心理学者のアルフレッド・アドラーは、「すべての悩みは、人間関係の悩みである」と説いています。人間関係を取り扱う部署である人事部のスタッフにも、また悩みやしがらみが付きものなのです。
人事部では、会社と従業員の適正な関係性を取り扱う「労務」を担当することも多いです。すると、会社の要求と従業員の不満の板挟みになってしまうことがあります。多くの場合は会社の側に立って話をしなければなりませんが、時には従業員の側が気の毒に思っても、その本音を押し殺さなければならない場面もあるでしょう。
ただし、人事部内で話し合いを行うと、会社の方針や上層部の言動などに対する不満を表明する意見が続々と出てくることもあります。表面的に取り繕うことも、組織を円滑に動かしていくためには必要ですが、自分や周囲が、本音と建て前を使い分けている現実に耐えられず、精神的に疲れてしまう人も、人事部では比較的目立ちます。
会社に勤めている従業員の悩みや相談事は、最終的に人事部へなだれ込んできます。また、従業員の個人情報や機密情報を、人事部が握っていますし、配置転換の決定にも人事部が大きく関わります。場合によっては、整理解雇(リストラ)の言い渡しをする「悪者」を演じなければなりません。よって、他の部署の人々とあまり気軽に飲みに出かけたりすることは、人事担当者にとっては難しい場合が多いのです。一定程度の距離を保たなければならない場合もあります。
よって、濃密な人間関係の悩みから逃れたいことを理由に転職を希望する人が相当数いるようです。この場合、人事とは別の職種への転職を希望することになります。
人事部には、採用活動、研修・教育活動、労務、待遇や就業規則などの整備といった、重要な仕事があります。いずれも、やり甲斐のある仕事ではありますが、希望する仕事をなかなかさせてもらえず、自分なりの希望や将来のビジョンとのギャップに苦しみ、不満を溜める場合もあるのです。それも、人事が転職する理由として挙げることができます。このようなパターンは大手企業など組織が縦割りで役割が明確に分かれている場合などに多いようです。
この場合は、別の会社の人事部に転職して、希望の人事関連業務に従事する道を模索することが多いでしょう。
人事部に勤務しているとの自社の給与水準を目にする機会が多く、場合によっては社員の給与情報も目にすることになります。そこで自社に勤務していた場合の将来の待遇が芳しくないと感じた場合、家族を持ち、子育てや進学費用などが必要になることも考えあわせると、不安な気持ちになる方も多いようです。
また、人事部は新人や中途での採用活動などを担当し、その過程で他社の求人情報に目を通す機会が多いです。すると、今現在の待遇よりもずっといい求人広告を見つけては、目移りしてしまうこともあるようです。
より待遇の良い企業や、年収の高い職種への転職を考える方も数多くいらっしゃるようです。
未経験の分野に飛び込むのは、どのような業種でも勇気が要りますし、転職がなかなかうまくいかず、焦ることもあるでしょう。
しかし、人事部での業務経験の内容によっては、キャリアを活かせる転職先に集中してアタックすれば、まったくの未経験者と扱われることはなく、新天地への扉が開いていくことがあります。
人事の経験で身につくのは、法律で決められた手続きなどの仕事を淡々とこなす事務処理能力や、利害の異なる微妙な関係性の人々の間を取り持つ、高度なコミュニケーション能力が身につきます。また、会社法務に関する知識が身につき、法律まわりにも詳しくなれます。
総務部など、他のバックオフィス業務に移ることもできますし、給与計算が苦でなければ経理部へ、法律に関心があれば法務部などへの転身もありえます。その場合は、簿記やビジネス法務検定などの資格を取っておくと、たとえ未経験でも採用の可能性が高まるでしょう。
もし、デスクワークが得意でなければ、コミュニケーション能力を活かして営業部に転職し、売り上げを伸ばして大きく稼ぐことができます。
人事部スタッフの主な転職理由には、いくつかありますし、その人の境遇や性格によっても異なりますが、人間関係に悩まされる結果、ストレスを抱えて新天地を求める場合が多いようです。
人事以外の職種を目指す場合には、できるだけ人事で培った経験や技能を活かせるものを選ぶようにすれば、未経験の不利な状況を打開することも可能です。
※本記事は一般的な情報提供を目的としており、最新情報や具体的対応は公式情報や専門家にご確認ください。詳細はご利用規約をご覧ください。
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