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【税理士執筆】経理BPOの活用メリットとリスク──外注で見落としがちな会計処理の盲点とは?

公開日2025/09/30 更新日2025/09/29 ブックマーク数
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【税理士執筆】経理BPOの活用メリットとリスク──外注で見落としがちな会計処理の盲点とは?

企業の成長を支えるバックオフィスの中でも経理部門は今、大きな変革期を迎えています。
深刻化する人手不足に加えインボイス制度や電子帳簿保存法といった複雑な法改正への対応は、現場の努力だけでは乗り越えがたい課題となりつつあります。

このような状況を打開する一手として、「経理BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)」に注目が集まっています。
BPOとは、業務を外部の専門家に委託することで、コスト削減や業務効率化を実現する強力な手法です。

とはいえBPOの導入が「業務の丸投げ」を意味するわけではありません。
準備不足のまま安易に進めれば、かえって業務の混乱を招き、「こんなはずではなかった」という事態に陥る危険性もあります。

本稿では、経理BPOがもたらす本当の効果と、導入に潜む「落とし穴」を徹底的に分析します。
BPOを単なる外注で終わらせず、企業の成長を加速させるための戦略的パートナーとして活用するための実践的な知識を、具体的な失敗事例とその対策を交えながら解説していきます。

宮川大介様

▼この記事を書いた人

宮川 大介

sankyodo税理士法人
CTO 税理士

2009年より都内税理士法人にて中小零細企業から上場会社の税務を担当。
連結納税システム導入コンサルティングでは述べ100社以上の導入に関わり、講師等を担当。
システムエンジニアの経験から、生産性向上を目的とした会計・税務システムの導入・業務改善コンサルティングを行う。

2019年sankyodo税理士法人にマネージャーとして入社
2021年sankyodo税理士法人のパートナーに就任

経理BPOで本当に業務は効率化できる?期待される導入効果とは

経理BPOは、正しく活用すれば企業の経営基盤を強化する原動力となります。なぜ今、多くの企業が経理BPOに注目するのか、その具体的な効果と背景を見ていきましょう。

①人手不足の解消・固定費の変動費化などのメリット

経理部門の大きな課題の一つが、専門知識を持つ人材の採用難と育成コストです。
特に中小企業では、一人の担当者が幅広い業務を担う「属人化」が進みがちで、その担当者の退職が業務停滞に直結するリスクを常に抱えています。

経理BPOを活用することで、専門スキルを持つチームに業務を委託できるため、自社で人材を採用・育成する必要がなくなります。
これにより、人件費という固定費を、業務量に応じた委託費用という「変動費」に変えることが可能になります。
事業の繁閑に合わせてコストを最適化できる点は、経営の柔軟性を高める上で大きなメリットと言えます。

②中小企業・成長企業で導入が進む背景

近年、中小企業や成長フェーズにある企業でBPOの導入が加速しています。その背景には、以下の2つの大きな環境変化があります。

テクノロジーの進化: クラウド会計ソフトの普及により、場所を選ばずにリアルタイムで会計データへアクセスできるようになりました。
これにより、物理的な書類の受け渡しが不要となり、外部委託のハードルが下がっています。

法改正への対応: インボイス制度や電子帳簿保存法など、近年施行された法制度は専門性が高く、対応が複雑化しています。
自社だけで最新の法令をキャッチアップし、正確な運用体制を構築・維持するのは大きな負担です。
BPOを活用すれば、こうした制度対応を専門家に任せることができ、コンプライアンスリスクを低減できます。

限られた経営資源をコア業務に集中させたい中小・成長企業にとって、経理BPOはバックオフィス業務の品質を担保しつつ、事業成長を加速させるための戦略的な選択肢となっているのです。

③「BPOに向く経理業務」とはどの領域か

すべての経理業務がBPOに適しているわけではありません。
BPOの効果を最大限に引き出すには、委託する業務を見極めることが重要です。
一般的に、BPOに向いているのは以下のような性質を持つ業務です。

定型的・反復的な業務
・仕訳データの入力
・請求書の作成・発行
・経費精算のデータチェック
・入金消込作業
・支払データの作成

専門知識は必要だが、判断の幅が少ない業務
・固定資産台帳の管理
・月次決算における定型的な資料作成

これらの業務は、手順をマニュアル化しやすく、標準化されたプロセスで処理できるため、BPOとの親和性が非常に高い領域です。

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