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マイナンバーカードの保険証利用(以下「マイナ保険証」)については、様々な誤解が見られます。また、マイナンバーカードそのものにも注意すべき点があります。これらを正確に理解しないと、思わぬトラブルにつながるおそれもあります。
本記事では、人事・総務部門などのご担当者に向けて、マイナ保険証に関する誤解や注意点をまとめました。
従業員の皆様へのご説明や、社内制度の見直しの際の参考としてご活用ください。
⇒マイナ保険証の情報には遅延と限界がある。お薬手帳との併用が必要です。
マイナ保険証を利用すれば、過去の処方薬や特定健診の情報を医師や薬剤師が確認でき、データに基づくより良い医療が受けられると、厚生労働省では説明されています。
しかし実際には、マイナ保険証で確認できる情報には反映までのタイムラグや取得範囲の限界があります。そのため、薬の飲み合わせや重複投薬を完全に防ぐことはできません。
安全な医療のためには、これまでどおりお薬手帳を併用することが大切です。
医師や薬剤師が閲覧できるマイナ保険証の医療情報は、原則として毎月11日に更新され、前月分までの情報しか反映されません。
つまり、最新の受診や処方内容は、すぐには確認できないということです。
電子処方箋に対応している医療機関であれば、情報が即時に反映されますが、対応していない医療機関ではデータ反映に時間がかかります。
また、マイナ保険証で取得できるのは、保険医療機関や保険薬局が審査支払機関に電子請求した診療・調剤報酬明細書(レセプト)情報に限られます。
そのため、自由診療(公的医療保険が適用されない診療)や労災・自賠責・混合診療など、保険適用外の医療情報は反映されません。
薬の飲み合わせや重複投薬を防ぐために、これまでも「お薬手帳」が用いられていました。お薬手帳は、医療保険の適用外を含む処方内容をリアルタイムで記録・共有できる点が特徴です。
薬局開設者には来院者にお薬手帳の利用を勧めることなどが薬機法(医薬品医療機器等法)で義務づけられています。
また東日本大震災の際は、病院のカルテが失われた地域で、お薬手帳がカルテや薬歴の代替資料として大きな役割を果たしました。
一方で、特定検診の情報などマイナ保険証でしか得られない情報もあります。
そのため、医療機関受診時には、マイナ保険証と共にお薬手帳を併用することが望ましいでしょう。
なお、今後は電子処方箋の普及によって、こうした情報の扱いも段階的に変化していくと考えられます。
参照:デジタル庁 マイナポータル「診療・薬剤情報、薬(薬剤情報)の更新日について教えてください。」
デジタル庁 マイナポータル「診療・薬剤情報、薬(薬剤情報)、は何の情報を基に表示しているのでしょうか。」
デジタル庁 マイナポータル「更新日(公開日)になっても前月分以前の診療・薬剤情報、薬(薬剤情報)が表示されません。」
e-Gov法令検索「 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律施行規則」
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