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前回は、エンゲージメントが重視される一方で、「エンゲージメント不要論」がささやかれる理由についてお伝えしました。
エンゲージメント向上に取り組んだものの効果に結びつかず、「本当にこれをやり続ける意味はあるのだろうか」と疑問を持つことは少なくありません。
しかし、企業が持続的に競争力を発揮していくために、エンゲージメントが不可欠な要素であることは前回お伝えした通りです。
今回は、エンゲージメント向上を図るすべての企業が押さえておくべき「大原則」についてお伝えしていきます。
「エンゲージメントは不要だ」と思う理由の一つとして「従業員は楽しく働けるようになって良いだろうけど、企業からすれば業績にヒットせず意味がない」が挙げられると思います。必ずしもそうではないことは前回の内容から お分かりいただけるかと思いますが、「どうも納得できない」「ピンとこない」という方もいらっしゃるでしょう。
もしかすると、エンゲージメントを向上させるには「従業員の要望に応えなくてはいけない」、もっといえば「従業員のワガママを受け入れなくてはいけない」と考えてはいないでしょうか。
もちろん、従業員の声に耳を傾け、要望に応えることは大切です。しかし、従業員の要望は際限のないものであり、全従業員のすべての要望に応えることは不可能という前提に立つべきです。
要望が叶った従業員のエンゲージメントは一時的に上がるかもしれませんが、次々に湧いてくる要望に応え続けていたら、会社が傾くのは時間の問題です。
たとえば、エンゲージメント向上を目的とした施策を検討するとき、以下のような判断をする企業もあるでしょう。
・給料に不満を持っている従業員が多いから、賃上げをしよう。
・オフィス環境に関する不満を持っている従業員が多いから、ハード面を刷新しよう。
・コミュニケーションを求めている従業員が多いから、会社負担で飲み会をしよう。
いずれも施策自体は間違っていませんが、エンゲージメント向上を考える際に重要な、「One for All, All for One」の考え方に立脚していません。
このフレーズは一般的に、「一人はみんなのために、みんなは一人のために」という意味で使われますが、ここでいう「One for All, All for One」は一般的な意味とは異なります。当社では「All」と「One」をそれぞれ以下のように定義しています。
・All:組織の成果創出 (=事業成果の最大化)
・One:個人の欲求充足(=モチベーションの最大化)
上述の施策は、それだけでは企業における事業成果(All)につながりにくいものです。
施策を検討するときは、個人のモチベーション(One)に寄り添うことも重要ですが、同時に「果たして、その施策は将来の事業成果につながるのか?」という視点を持つことが大切です。
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