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日本企業にはなぜ多くの役職が存在するのか

公開日2018/07/18 更新日2018/07/18 ブックマーク数
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会社に勤めると、多種多様な役職を耳にします。主任、係長、課長、部長、副本部長、本部長など、呼び方も含めすべてを列挙するときりがないほど存在します。
これほど多くの役職はなぜ存在するのでしょうか?
今回は日本企業の役職について、ご紹介します。

未だ根強いピラミッド型ヒエラルキー

高度経済成長期、日本国内では長期的な労働力の確保として終身雇用が恒常化しており、年功制が基本とされていました。
高度経済成長期には多くの若い労働力が企業に必要とされ、国内の人口ピラミッドと比例して企業における年齢層も同じくピラミッド型を形成していました。若手社員が広い最下層を形成し、年功制により年齢や勤続年数で役職のついた中高年がピラミッド中・上層に位置し、最上部には経営幹部、トップに社長がいるという構造です。

高度経済成長期から少し前までは、ピラミッド型ヒエラルキーによってあらゆる意思決定、経営戦略、売り上げ目標値などトップダウンの構造で行われていました。個性を否とし、同調を良とする時代です。

しかし時代の流れと共に人口ピラミッドはその形態を崩し、企業内における年齢層もピラミッドの形を崩し始めました。すると役職に対する社員数のバランスが崩れ始め、出世しなければならない年齢に達した者が出世できない、いわゆる「出世の滞留」が起き始めます。

欧州のような、職業スキルに対して評価する制度であれば、年齢や勤続年数に応じた昇進などを考慮する必要はないのですが、日本は従来の「年功制」が未だ尾を引き、完全な能力評価制度ではないため、滞留している社員に何らかの措置を講じる必要が出てきてしまいます。
また、それは現在の日本企業の多くが終身雇用システムの上に成り立っていることを踏まえ、滞留している社員のモチベーションをキープするといった意味合いも持ち合わせています。そういった措置を講じる過程で、現実には部下を持たない管理職という不可解な役職などが生まれてしまうのです。

資格名と役職名

ところで、主任、係長などは役職ですが、主事、参事などとは種類が違うことをご存じでしょうか。
肩書きに記されているものには、職能資格制度における「資格名」と、通常よく耳にする「役職名」とがあります。

職能資格制度とは、職務遂行能力によって序列付けをし、職能給として賃金に反映する制度です。資格名には、主事、参事、参与、理事といったものがあります。これらの呼称は、多くが一般的な役職名とは分けて使用されます。

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少しずつ広がりを見せる「ホラクラシー」

ホラクラシーとは、これまでの中央集権型や階層的ヒエラルキーに対し全く新しい組織構造の考え方で、上司や部下などのヒエラルキーが一切存在しない組織形態を言います。個人の役職は一切なく、各チームに役割が与えられ、それぞれのチームの個が意見を出し合うなどして意思決定を行うことで自律的に組織を統制します。

2007年、ブライアン・ロバートソンによって提唱されたホラクラシーは広く関心を集め、数年前にはアメリカのザッポス社がホラクラシーを導入したことが反響を呼びました。

完全なホラクラシー移行には数年を要するといい、ライン型の階層を基本としてきた日本ではホラクラシーの実現は難しい側面がありますが、トップダウンではなくボトムアップの形態が恒常化している企業にはホラクラシーは比較的浸透しやすいと言います。現に日本国内においても、ベンチャーなどの数社においてはホラクラシーに近い形での企業組織形態を実現しているようです。

エンジニア系などライン型がベターなケースも

一方、ホラクラシーのようなフラットな組織形態よりも、従来のライン型の方がうまくいくといったケースもあります。

各プロジェクトによったチームが編成され、チームごとに進捗がことなるエンジニア系やメーカー系は、各チームやセクションに責任者を配置することでそれぞれの進捗を責任者が統括し、細かな決定や業務指示などを責任者が負うことで全体の進捗に応じたさまざまな業務変更などにも柔軟に対応できるようになります。

また、大手企業では事業部やセクションなど非常に多く分かれているケースがほとんどで、フラットな組織形態での企業運営は厳しいと言わざるを得ません。こういった場合は従来のライン型により全体を統括していくことがベターであると言えます。

加えて、一般社会の多様化、近年政府の推し進めるダイバーシティにより、以前は否とされていた「個性」も大切にされるようになりました。企業ではさまざまな「個」に対するマネジメントも多様化せざるを得なくなり、一人のリーダーが何十人と部下を持つことが非合理的となってきています。そのため、細かな階層にリーダー、責任者を配置することで、マネジメントのクウォリティも維持・向上することが可能になります。

世界的に見ても企業の在り方は常に問われています。ただし、合理的・効率的な組織だけを追求しても、何かが置き去りにされてしまうのかもしれません。常に変化する社会において、また、恐ろしいほど急成長するAIの進出などで、今後の企業組織はどのような変化を遂げていくのでしょうか。楽しみのような、少し怖いような気もしますね。

※本記事は一般的な情報提供を目的としており、最新情報や具体的対応は公式情報や専門家にご確認ください。詳細はご利用規約をご覧ください。

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