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企業法務の契約業務における品質向上と効率化の支援を目的として2017年に創業した株式会社LegalForce(リーガルフォース)。同社は、AI技術と弁護士の法務知見を組み合わせ、「全ての契約リスクを制御可能にする」をミッションに、契約審査プラットフォーム「LegalForce」とAI契約管理システム「LegalForceキャビネ」を提供しています。
リーガルテック業界をけん引する存在として急成長中のLegalForce。
今回は株式会社MS-Japanの執行役員である清水をインタビュアーに迎え、株式会社LegalForceの経理財務部門責任者/経営企画担当 執行役員 大木晃氏に、同社に参画されるまでの経緯や急成長する会社で苦労したエピソード、採用において求める人物像などについて伺いました。
――(清水)まずは、大木さんのご経歴を教えていただけますか?新卒で野村證券に就職された背景から教えてください。
もともと経済学部で学んでいたので金融には関心がありました。また、2009年にはリーマンショックもあり、投資銀行がニュースを騒がせていたため、それも興味をもつきっかけになったと思います。
いくつかの金融関連の企業のインターンシップに参加し業界・企業研究を重ねていくうちに、銀行よりも株式市場に近く、ダイナミックさがある証券会社で、特にIPOやM&Aなど企業の重大な意思決定に関わることのできる投資銀行業務に面白さを感じました。なかでも、案件数が圧倒的に豊富で、若くして経験多くを積むことができるであろう野村證券に入社を決めました。
――(清水)当時から将来はベンチャーのCFOを目指していましたか?
いえ、新卒時からCFOを目指していたわけではありません。それよりも、企業がIPOやM&Aの際にどのような意思決定をするのか?という経営判断に関心があり、そこに携わりたいと考えていました。
企業それぞれで経営課題や経営判断は異なるので、調査や分析を経てその企業に合った提案を都度行う仕事はアレンジの連続で、非常に刺激がありました。
――(清水)野村證券ではずっと投資銀行部門におられましたか?
在籍する中で担当業務に変化はありましたが、一貫して投資銀行部門に所属していました。最初の5年間は、IPOや公募増資等の株式引受業務に従事していましたが、その後、投資銀行部門の採用に携わり、海外MBA留学を経て、最後はM&Aアドバイザリー業務に2年間従事しました。
海外MBA留学については、入社前から興味があったということではなかったのですが、MBA留学から戻られた先輩方の話を聞くうちに関心をもつようになりました。
また、業務上も外資のお客様の案件に携わることが多く、英語能力向上の必要性を感じていたこと、ファイナンスの調達資金が実際にビジネスにどう活かされるのかといった事業面への関心を抱いていたということもあります。

――(清水)LegalForceに参画するきっかけや理由にはどのようなものが?
MBA留学中にアントレプレナーシップやベンチャーファイナンスを中心に学んだことです。
投資銀行業務では大企業のお客様と働く機会が多かったため、普段あまり接することのない分野を体験してみたいという興味からでした。規模の小さい会社は事業の隅々まで把握することができ、手触り感があっておもしろさを感じましたね。
現地では授業の一環として実際にスタートアップのファイナンスを手伝いましたが、これまでの自分の知識がかなり役に立つことを実感しました。
日本への帰国直後から積極的に転職活動をしていたわけではありませんが、財務責任者を探しているスタートアップで自分が関心のある会社があれば話を聞いてみようという姿勢は持っていたのでそこはブレずにやっていたと思います。
結果的にLegalForceを選んだのは、『自分の能力を活かせるポジションや機会があること』『製品の提供価値を自身の経験から実感できること』『リーガルテックという新業界であったこと』の3点でした。
特に、前職でアドバイザリー業務を行う中で多くの契約書を読んでいたため、契約書を読み込む大変さを実感していたことが大きかったです。
――(清水)経理財務部門責任者の役職に就かれて1年ですが、この1年振り返られていかがですか?
経理財務の責任者として、事業計画を達成することへの責任があります。
株主に提示した事業計画を全社でどう実現するか、改善も行って計画を達成せねばなりません。管理部門として予実管理やKPIの整理などを進めるとともに、営業と連携して試行錯誤しています。財務面では昨年12月に銀行融資による調達や、運転資本の効率化なども進め、忙しくもあり充実した一年でした。
また、幸いにも当社は急成長しており、人・組織も急激に拡大しているため、組織体制の整備・構築等にも携わってきました。社員が増えると、これまでは阿吽の呼吸でできていたことも、規程やマニュアル等によるルール整備が必要になります。急成長する組織を支えるための整備は、非常に重要なミッションだと考えています。
現在は、経営企画や広報、人事まで管掌領域が広がっており、新たな領域へチャレンジしています。どれも今まで経験したことのない業務ばかりですが、今会社に必要なことを自分の領域を決めずにやりきることが大事だと思っています。一人の人間がすべての知見をもっているわけではないので、社内の知見を集めながら、皆で試行錯誤して進めています。やりがいのある仕事ですね。
――(清水)野村證券での知見はどのように活かされていると感じますか?
ファイナンスに関する知見は活かせていると思います。
銀行との融資交渉や社内KPIの設定など、前職でのアドバイザーとしての経験や知識が役に立っていますね。
一方で、証券会社では計画を見て分析して比較もしますがどこまでいっても第三者的な関わりです。企業の中にいると何事においても意思決定の主体者であり、問題の改善とリカバリまで考えなくてはならない。この点はやりがいを感じるところでもありますし、大きな責任も伴いますね。
――(清水)今後、目指されているキャリアや生き方はありますか?
あまり逆算してキャリアを考えたことがないというのが正直なところです。
大学時代は当時一番関心のあった業界を選び、社会人になってからは目の前の仕事に全力で取り組む中で新たな興味や自分に足りないものを見つけることで、次にやりたいことを決めてきました。
キャリアチェンジも、新しいことを学ぶのが好きなのであまり抵抗がありません。習得すべき知識とスキルを身につけることを全力でやる。やると決めたら最後までやる、ということを大切にしています。

――(清水)これから経営管理部門でやりたいことについてはいかがでしょう?
採用に注力したいと思っています。
全社の計画達成を考えると、やはり「人材」は非常に重要な要素のひとつです。私の管掌領域が人事まで広がったので、採用メンバーと共に、これからのLegalForceを一緒に作っていく仲間を積極的に増やしていきたいと考えているところです。
――(清水)貴社が求める人物像とは?
求める人物像は、変化を厭わない人ですね。
当社はスタートアップということもあり、日々変化に富んだ環境で、他社では経験できないスピード感で、新たな経験ができると思います。まだまだ未整備なところも沢山あるため、声を上げたら何でもできる環境でもあります。
一方で、同じ状態で留まることがないので、自分も常に成長し、変化し続けなければいけません。様々なエキスパートが揃う中、今のフェーズに最適な組織とは何かを、一緒に考えていけたらと思います。
また、リーガルテックは業界そのものがまだ確立されていないので、自分の成長が事業、更には業界の成長として実感できると思います。市場を作り、新しい価値を世の中に提供していくことに面白さを感じていただける方には良い環境です。
――(清水)最後にマネジーの読者層である管理部門の方にキャリア形成についてメッセージを貰えますか?
もしこの先キャリアチェンジをお考えであれば、自分がやりたいこととできることを冷静に判断することが重要だと考えています。
自身が提供できる価値があるものを軸に業務を広げていく方が会社に対して貢献実感を持ちながら新しいことに挑戦しやすいですし、キャリアも作っていきやすいのではないかと思います。
――以上になります。本日はありがとうございました。
仕事をしながら次のやりたいことを見つけるので、逆算してキャリアは作らないとおっしゃった大木さん。
ただし、やりたいことが見つかったら習得すべき知識とスキルを全力で身につける、やると決めたら最後までやる、という強い意志をお持ちの方でした。
成長企業では変化を厭わないことはもちろん、むしろ新しい課題を見つけて自ら積極的に変化を創っていく行動力が何より大切だと学ぶことができました。

大木 晃(おおき あきら)/株式会社LegalForce 執行役員 経営企画担当
東京大学経済学部卒、University of Texas at Austin (MBA)修了。野村證券投資銀行部門において、グローバルIPO等の株式引受業務やM&Aアドバイザリー業務に従事。2021年5月よりLegalForce入社、2022年4月より現職。

インタビュアー
清水 悠太(しみず ゆうた)/ 事業企画Division/執行役員
2005年3月法政大学卒業後、株式会社MS-Japanに入社。
ベンチャー・IPO準備企業を中心とした法人営業を経験した後、キャリアアドバイザーとしてCFO、管理部長、会計士、税理士、弁護士を中心に延べ5000名のキャリア支援を経験。
現在は事業企画Division/執行役員として、マーケティングと新規事業・新規サービスの開発を担当。
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