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総務などのバックオフィスの部署で働いている人の中には、キャリアの選択肢の一つとして、総務部長を目指している方もいるのではないでしょうか。
総務部長になるためには、現在の仕事で高いパフォーマンスを発揮するのはもちろん、総務部長に求められる役割について深く理解しておく必要があります。今回は総務部長の役割や、必要とされるスキルについて考えてみましょう。
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総務部長は名前の通り総務部を統括する存在です。社員のトップとして経営陣と連携しつつ、総務部門の戦略立案や予算管理、業務効率化などを行います。コンプライアンスや労働法規制の遵守、情報セキュリティ関連も、総務部長の責任範囲に含まれます。
そもそも総務部とはどのような部署なのかというと、組織全体の事務(備品の調達や社内規定の整備など)に関わる仕事をします。まさに「縁の下の力持ち」と呼ばれる存在です。「営業部」や「経理部」のように、専門領域をもっている部署とは異なり、「何でも屋さん」のイメージをもたれることもあります。
実際のところ、総務部の役割や仕事内容は、企業によって大きく異なってきます。しかし一般的には、どの部署も対応していない業務が総務の担当です。
総務部長の大きな役割は、まず総務部のリーダーとして部署全体のマネジメントをすることです。総務の仕事は、基本的にノルマを課されることはありません。数字のプレッシャーが少ない反面、社員がモチベーションの維持に苦しむことも珍しくないでしょう。
総務部長は部署を統括する存在として、コミュニケーションを活性化させつつ、社員のモチベーションを刺激する必要があります。重要なのは、仕事の目標や成果を定量化することに加えて、定性的な部分を評価することです。定量的な部分について例に挙げると、関連費用のコストが●%削減できた、のような成果が挙げられます。また定性面だと、「Aさんは◯◯の業務に関して、『協調性』をもって取り組みつつ、『スピード感』のあるタスク処理をしている」といった評価が典型的な例となります。
各部署との連携を図り、全社業務が円滑に遂行されるためのサポートをするのも重要です。そもそも総務部は、各部署との連携が重視されるセクションですが、総務部長は先陣を切ってコミュニケーションを図る必要があります。
総務部長になるためには、いくつかの能力が必要とされています。まずは「柔軟性のある思考」です。総務部の仕事にはルーティンワークも含まれていますが、他の部署で対応できないイレギュラーな業務を担当することもあります。
こうした業務に対して、「総務部長として対応するのか」「他の人に任せるとしたら誰に任せるべきなのか」など、さまざまな意思決定をする必要があります。総務部長に限った話ではありませんが、臨機応変に対応する力は必須といえるでしょう。
また「コミュニケーション能力」も欠かせません。具体的には、他の部署と連携する力や、交渉力などです。総務は企業活動を根っこから支える役割をもっており、他部署との連携が欠かせません。
さらに総務には、他部署からさまざまな要望が寄せられるため、対応できるものとそうでないものを明確に分ける必要があります。引き受ける業務量を適切に維持するためには、交渉力が必須です。総務部全体が逼迫しないため、リーダーならではのコミュニケーション能力が求められるといえます。
コミュニケーション能力に関連して、「マネジメント能力」も求められます。総務部長は総務部全体をマネジメントし、部署だけでなく企業活動全体を円滑に進めるためのサポートをする必要があります。従業員のモチベーション維持をするのと同時に、自分の後継となる人材を育てなければなりません。
総務部長に向けてステップアップする際に重要なのは、目の前の業務をコツコツとこなして、継続的に高い評価を得ることです。総務部での仕事は、営業などの職種とは異なり、明確な評価基準があるわけではありません。
他の部署では、専門的なスキルや資格の有無によって出世が決まることもあります。しかし総務の場合は、スキル・資格の影響はそこまで大きいものではありません。
また、新しい物事に挑戦する姿勢も重要です。たとえば総務部で仕事を続けていると、新しい社内イベントの企画を任されることがあります。イベントの企画立案の経験がなければ、物怖じしてしまう人もいるでしょう。
ここで新しい環境に飛び込み、うまく結果を出せるかどうかで評価が大きく変わってくる場合もあります。そのためにも、常日頃から社内を見渡し、総務ならではの視点で物事を考えておくのが重要です。
総務部長になるためには、総務部門での幅広い業務経験や知識が必要になります。さらに組織をマネジメントする能力、リーダーシップ、コミュニケーション能力など、求められるものは多種多様です。
総務部門は、ルーティン業務だけでなく、組織の変化に対応することも必要です。総務部長を目指している場合は、目の前の仕事をこなすだけでなく、常に学習意欲をもって成長を続ける姿勢が欠かせないということを覚えておきましょう。
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