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2023年6月26日、デジタル庁は中央省庁で働く職員に向けて、「生成AI活用ワークショップ」を実施しました。今後、中央省庁にもAIを導入し業務効率化を進めることで働き方改革を実現することが目的です。
今回は、「生成AI活用ワークショップ」の内容をご紹介します。自社で生成AIを活かせる点がないか、ヒントにしてください。
目次【本記事の内容】
このワークショップは、デジタル庁が中央省庁で働くすべての職員に向けて行いました。公募式で参加者が募られ、当日の参加者は、19省庁から43名で、参加者のAIに関する事前知識はまちまちの状況でした。
本ワークショップは、「テキストtoテキスト」のAIについて解説されています。「テキストtoテキスト」とは、ChatGPTやBardなどに代表される、文章を入力すると文章が出力されるAIのことです。中央省庁で働く職員の生産性向上を目的としたため、画像生成AIなどは除外されました。
ワークショップは10時から17時まで行われ、午前は導入編、午後は実践編の二つで構成されています。
前半の導入編の内容は、以下のとおりです。
・参加者同士のアイデアを共有
・専門家による講義
・講義を受けた感想の共有
導入編では、AIを使ってなにができるか、アイデアを出し合うことから始まりました。あらかじめ分けられたチーム内で自己紹介をし、テキスト生成AIで何ができるのかの解説を聞きます。その後、チーム内でAIを使ったアイデアが話し合われました。
午後の実践編では以下が行われました。
・生成AI導入時の技術面に関する講義
・生成AIを使ったアイデアが実現可能かの検討
・生成AIを使った試行の結果共有
実践編での前提として「職員が独力で試行錯誤し、各自が検証できる状態になること」が目的に据えられています。できるかわからないことに予算などのリソースを割く前に、まずは見通しを立てられるようにすることを目指しました。
具体的な内容は「ChatGPTを業務に組み込むためのハンズオン」として、GPT APIの仕組みやトークン数といった前提知識が説明されました。さらにはプロンプトの書き方や、デジタル庁で作成したサンプルの紹介がされています。
ワークショップ内では、参加者が出したアイデアを実際に検証する時間も設けられました。内容は以下のとおりです。
・国際会議における議事録の要約作成と次回会合の対応方針の原案検討
英語の議事録を入力して日本語による要約を作成し、対応が必要な事項を抜粋させる。さらに立場の表明例を入力し、次回会合における日本の対処方針の原案を作成させる。
・国民からの問い合わせ対応のためのチャットボット
国民からの電話、メールなどによる問い合わせについて、Webページの案内などによる回答案の作成や想定問答の作成を行わせる。
・会議の模様作成の自動化
録音した音声の文字おこし版から、フィラーワードの削除、誤変換の指摘、今後の課題の抽出などを行わせ、配布に耐えうるものにする。
他にも法律分野における生成AIの活用や文書校正、国会答弁の原案作成など、幅広い分野でのアイデアが出されました。デジタル庁では、いきなり人手をゼロにするのは難しいが、文章のもとになる案の作成や構成にAIの可能性を感じた、と総括しています。
参加者へのアンケート結果として、自組織の同僚にどれくらいすすめたいかという問いに対し、参加者の答えは平均で9点でした(10点満点、有効回答数31)。また「アイデアソンしかなかった場合」と「ハンズオンしかなかった場合」という問いに対しては、平均点が6点台と7点台でした。
ワークショップの構成を考えるにあたり、アイデアを出すだけでなく手を動かすことも取り入れたことが高い満足度につながったといえます。
今回はデジタル庁が中央省庁向けに開催した、生成AIに関するワークショップを紹介しました。2022年にChatGPTが登場し、生成AIは急速な進化を続けています。新しい技術のため、セキュリティの問題など課題は残るものの、国も生成AIによって効率化を目指していることがわかります。
業務のすべてがAI化される未来はまだ遠いかもしれませんが、毎日のルーティン作業や単調な作業はAIで代用できる可能性があります。難しいことだらけでまだAIに触ったことがない方も、一度触れてみてはいかがでしょうか?
■参考サイト
デジタル庁|デモアプリのコードも公開 中央省庁向け生成AIワークショップ
デジタル庁|ChatGPTを業務に組み込むためのハンズオン
デジタル庁|中央省庁向けに「働き方改革促進のための生成AI活用ワークショップ」を開催しました
※本記事は一般的な情報提供を目的としており、最新情報や具体的対応は公式情報や専門家にご確認ください。詳細はご利用規約をご覧ください。
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