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Q:法に定められている通り、セクハラ等の通報窓口を社内と社外に用意しています。
幸い通報はほぼゼロなのですが、人事担当者がプライベートで同僚と食事をしている時に、「上司からセクハラ発言をされた」や「〇〇さんはパワハラに気付いていない」など次々通報レベルの話が出てくるようです。
通報しない理由は、
・匿名とはいえ絶対にバレる
・上の人に揉み消されると思われている
・同じようなことで我慢している人はたくさんいると言い聞かせている
・異性だと説明するのも恥ずかしい
・通報窓口担当から情報が洩れるのではと不安等
などであり、通報システムを設置していても機能していない状況になっています。
通報システムを機能させるには何が足りないのでしょうか。
他社はどうしているのか気になりますが、通報窓口は男女両方の人材を置くべきですか。
また、ベテラン世代より若手の方がハラスメントに敏感なのですが、性別や世代別に研修内容を変えて行うことはどう思いますか。
アドバイスをお願いします。
A:そもそも従業員が通報しようと考えるには、信頼関係が構築されなければなりません。その実効性を担保するためには、個人情報やプライバシーの保護と不利益取扱いの禁止を明確にする必要があります。
「通報しない理由」に記載された疑問点を従業員が持っているとしたら、上記の点を含めて、まずは経営トップがハラスメント防止を方針として表明し、組織全体で取り組む施策に位置づけなければなりません。
その上で、通報窓口の存在を繰り返し情報提供しなければ、従業員はアクセスしようとはしないのが通常です。掲示板、イントラネット、社内報、メール、社内研修、リーフレットなど複数の手段を使って周知させることが必要です。
通報しやすい環境づくりについては、うまく機能している企業では、専用の携帯電話番号を設ける、社内の窓口はメンタルヘルスとハラスメントを別にし、特にハラスメントは男性と女性で窓口をそれぞれ設ける、相談担当者は同性にする(特にセクハラ)などの工夫がされています。
相談担当者については、氏名だけでなく、顔写真も掲示すると、誰に相談するのかが分かりやすくなるので、通報へのハードルが下がるようです。
また、研修内容について試案ですが、まず全員を対象にした講義をした上で、世代別や性別のグループで、それぞれで違うテーマや問題を扱うワークショップを実施すると知識が深まり、経験が共有できると考えらます。
いずれにしても、アンケート調査を実施するなどして、従業員のニーズを調査した上で、貴社の実情に合った通報体制を構築したり、研修内容を検討したりすることが肝要です。
ハラスメントが大きな社会問題となっていますから、各企業でもハラスメント対策には相当神経を使っているようです。
社内、あるいは社外の通報窓口の利用を推奨していますが、今回の相談者も悩んでいるように、通報者の秘密が保たれるかどうかという不安を多くの人が抱えていて、なかなか利用されないというのが実情のようです。
しかし、パワハラであれセクハラであれ、その内容によっては暴行罪や脅迫罪などの刑事上の責任や、賠償などの民事上の責任を問う問題に発展するような深刻な場合もあります。そうなると、職場全体の雰囲気にも影響を及ぼすことになるでしょうし、対外的な信用を落とすことにもなりかねませんので、通報窓口を機能させるのは企業にとって重要な課題なのです。
通報窓口に通報があった場合は、担当者は内容や状況を精査し、事実関係を把握する必要があります。そのため、通報窓口を正しく機能させるためには、担当者の人選も重要になります。
周囲の信頼が厚く、ハラスメントの知識や、相談対応などの研修を受けた人を配置するといいでしょう。
大切なのは、担当者の人選を含む仕組みの構築で、従業員が安心して相談できる環境を整えることでしょう。
ハラスメント対策に関しては、厚生労働省の「明るい職場応援団」で、詳しく解説しているので、それらを参考にしてはいかがでしょうか。
また、メンタルヘルスについては、働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト「こころの耳」で、働く人や家族に向けて、メンタルヘルスに関する相談窓口や医療機関を紹介していますので、こちらも参考になります。
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