公開日 /-create_datetime-/

去る11月29日、企業会計基準委員会は、第515回企業会計基準委員会を開催した。 主な審議事項は以下のとおり。
11月22日に開催された第49回企業会計基準諮問会議(2023年12月10日号(No.1696)情報ダイジェスト参照)で審議された次のテーマ提言について、同会議議長から報告がされた。
・上場企業等が保有するVCファンドの出資持分に係る会計上の取扱い→テーマとして提言
・実務対応報告19号「繰延資産の会計処理に関する当面の取扱い」の改正→テーマ提言するにあたり、見直しの範囲を検討
・バーチャルPPAの会計処理→実務対応専門委員会にテーマ評価を依頼
委員からは、特段の異論は聞かれなかった。
第207回金融商品専門委員会(2023年12月10日号(No.1696)情報ダイジェスト参照)に引き続き、金融商品の減損に関する会計方針の開発について、ステップ4(信用リスクに関するデータの詳細な整備がなされていない金融機関に適用される会計基準の開発)に関する審議の進め方について、検討が行われた。
次の論点について検討し、ステップ4を採用することが見込まれる金融機関の代表者に意見聴取する事務局案が示された。
(1)債権単位での信用リスクの著しい増大の判定
(2)複数シナリオの考慮を含めた結果の確率加重
(3)実効金利法に関連する論点(金融商品の測定に関する論点を含む)
委員からは、方向性に賛成の意見が聞かれた。
第514回親委員会(2023年12月10日号(No.1696)情報ダイジェスト参照)に引き続き、金商法改正による四半期報告書制度の見直しに伴う「(仮称)中間会計基準等」の開発について、審議が行われた。
改正法の施行時期と中間会計基準等の適用時期をあわせる場合、「最初に半期報告書の提出が求められる中間会計期間から適用する」旨の文案が示された。また、経過措置として、第1四半期報告書と半期報告書を同一年度に提出する会社は、1Qの四半期財務諸表には四半期会計基準等が適用されるが、中間財務諸表は期首から中間会計基準等が適用されるとする事務局案が示された。
文案等の検討も行われ、委員から特段の異論は聞かれなかった。次回親委員会(12月13日開催予定)で公開草案を公表議決する方針。
去る11月27日、企業会計基準委員会は第138回リース会計専門委員会を開催した。 第137回(2023年12月1日号(No.1695)情報ダイジェスト参照)に引き続き、企業会計基準公開草案73号「リースに関する会計基準(案)」等に寄せられたコメントへの対応の方向性と個別事項について、審議が行われた。 また、11月29日開催の第515回親委員会でも同テーマについて議論された。
公開草案では、「貸手は、借手による延長又は解約オプションの行使可能性が合理的に確実か否かを評価することが困難」として、IFRS16号と整合性を図らずに、企業会計基準13号の定めを踏襲することを提案していた。これに対して、「国際的な比較可能性の観点からIFRS16号と整合的な取扱いとすべき」、「例外的な取扱いとして、IFRS16号のリース期間も認めるべき」などのコメントが寄せられていた。
事務局は、「原則としては公開草案を変更しないが、例外的な取扱いとして、IFRS16号と整合的にするのはどうか」との対応案を示した。 専門委員からは、賛意が聞かれた。
また、第515回親委員会では、「読みやすさとして、原則と例外の規定を逆にしては」との意見が聞かれた。
公開草案では、短期リースの注記の内容について、短期リースと少額リースの費用を区分して集計していない場合に合算した金額で注記することもできるとする定めにおいて、短期かつ少額のリースの場合に注記対象から除外してよいか等の明確化を求めるコメントが寄せられていた。
これを受けて、事務局は「短期かつ少額のリースに係る費用については短期リースに該当するため、注記の対象とする公開草案を変更しない」と対応案を示した。 専門委員からは、「もともと少額リースが注記の対象外なのは金額的なインパクトがないから。短期かつ少額となると注記の対象になるという解釈には賛成できない」といった意見が聞かれた。
また、第515回親委員会でも同様の意見が聞かれ、事務局から検討する旨の回答があった。
去る11月28日、SSBJは第26回サステナビリティ基準委員会を開催した。
第25回(2023年12月10日号(No.1696)情報ダイジェスト参照)に引き続き、IFRS S1号、S2号に相当する日本基準の開発の審議が行われた。
審議された具体的な検討事項は主に次のとおり。
日本版S2基準において、IFRS S2号の定めを取り入れるとともに、図表1の事項を規範性のあるものとして定める提案をした。 専門委員からは、賛意が聞かれた。
(図表1) 産業横断的指標等(報酬)事務局案
((1)~(3)はIFRS S2号と同様の定め)
(4)当期に認識された役員報酬のうち、気候関連の評価項目と結び付いている部分の割合に関する情報の定めに基づき開示する情報について、定量的情報又は定性的情報(又はこれらの組み合わせ)による記述を開示しなければならない。
(5)気候関連の評価項目が役員報酬に組み込まれているかどうかにおいて気候関連の評価項目が役員報酬に組み込まれているものの、他の評価項目と結び付いて役員報酬に組み込まれており、気候関連の評価項目に係る部分のみを区分して識別することができない場合には、その旨を開示した上で、気候関連の評価項目を含む評価項目全体について組込方法及び当期に認識された役員報酬のうち、気候関連の評価項目と結び付いている部分の割合に関する情報を開示することができる。
さらに、次の事項について、日本版S2基準の結論の背景で説明する。
(6)「指標及び目標」セクションの報酬に関する定めと、「ガバナンス」セクションのパフォーマンス指標が報酬に関する方針に含まれているかどうかに関する定めとの関係
日本版S2基準において、IFRS S2号の定めを取り入れるとともに、図表2の事項を規範性のあるものとして定める提案をした。
専門委員からは、「(4)で『範囲で示すことができる』とあるが、作成者側からするとむしろ悩ましいのでは」などの意見が聞かれた。
事務局は、「セグメントごとに内部炭素価格を定めていて、事業ごとに炭素価格を変えている場合、そのすべてを開示するのはかなりの負担になる。範囲で示すことにより、企業負担を減らし、上限と下限がわかれば数値も推測できる」と回答した。
(図表2) 産業横断的指標等(内部炭素価格)事務局案
((1)~(3)はIFRS S2号と同様の定め)
(4)内部炭素価格を意思決定に適用しているかどうかにおいて内部炭素価格を意思決定に適用しており、同じ目的において複数の内部炭素価格を意思決定に適用している場合(例えば、事業によって異なる内部炭素価格を同じ投資判断目的で用いている場合)、温室効果ガス排出に係るコストの評価に用いている内部炭素価格を開示するにあたり、それぞれの内部炭素価格を開示しなければならない。ただし、この同じ目的に用いている内部炭素価格を範囲(最小値と最大値)で示すことができる。
(5)内部炭素価格を意思決定に適用しているかどうかにおいて内部炭素価格を意思決定に適用しており、複数の目的で内部炭素価格を意思決定に適用している場合、それぞれの目的についてその適用方法及び温室効果ガス排出に係るコストの評価に用いている内部炭素価格を開示しなければならない。
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